【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):三桜工、クリレスHD、ブシロード
三桜工 <日足> 「株探」多機能チャートより
三櫻工業<6584>が一時14%高の930円まで買われる人気となった。株価はきょうで11連騰、この間に53%も上昇し典型的な需給相場の様相を呈している。増収効果とコスト削減に伴う利益率改善効果が同時に発現、20年3月期上期の営業利益を従来予想の12億円から28億円に大幅増額修正し、通期見通しの26億円(前期比26%増)予想を既に上回っている。好業績だけでなく、新型発電素子や全固体電池など次世代技術開発にも積極的に取り組んでいることで、これも手掛かり材料に投資資金の攻勢が加速している。
■日本毛織 <3201> 1,077円 +77 円 (+7.7%) 本日終値
日本毛織<3201>が急反発し年初来高値を更新した。前週末11日の取引終了後、19年11月期の連結業績予想について、営業利益を90億円から95億円(前期比13.5%増)に上方修正したことが好感された。衣料繊維事業の下振れが見込まれる一方、産業機材事業や人とみらい開発事業は増収が見込まれるため売上高は1200億円(同8.6%増)の従来予想を据え置いたものの、FAが好調な産業機材事業及び新規グループ会社の業績が寄与している生活流通事業が増益となり、人とみらい開発事業の販売用不動産の売却益が貢献することから、営業利益を上方修正したという。なお、構造改革費用を計上するため、純利益も63億円(同19.4%増)の従来見通しを据え置いている。なお、第3四半期累計(18年12月~19年8月)決算は、売上高903億6500万円(前年同期比14.1%増)、営業利益75億5800万円(同39.1%増)、純利益53億1200万円(同38.4%増)だった。
■クリレスHD <3387> 1,941円 +122 円 (+6.7%) 本日終値
クリエイト・レストランツ・ホールディングス <3387> が3日ぶりに反発し、上場来高値を更新した。11日大引け後に発表した20年2月期上期(3-8月)の連結税引き前利益が前年同期比52.5%増の43億円に拡大して着地したことが買い材料視された。ジョー・スマイルやクルークダイニングなどの買収効果が収益を押し上げた。併せて、通期の同利益を従来予想の63億円→70億円に11.1%上方修正。増益率が70.8%増→89.8%増に拡大する見通しとなった。新たに連結化した、いっちょう、北米レストラン運営会社の業績上積みが上振れの要因となる。
■久光製薬 <4530> 5,100円 +315 円 (+6.6%) 本日終値
久光製薬<4530>が大幅高で3日続伸。本日の寄り前に、同社の経皮吸収型統合失調症治療剤「SECUADO」(一般名アセナピンマレイン酸塩)が、米国で新薬の承認を取得したと発表したと発表しており、これが好感された。同剤は、同社のTDDS(経皮薬物送達システム)技術を用いて開発された全身性経皮吸収型製剤。米国での統合失調症治療における初めての経皮吸収型製剤となることから、注目されている。
■ディップ <2379> 2,654円 +154 円 (+6.2%) 本日終値
ディップ <2379> が急反発。11日大引け後に発表した20年2月期上期(3-8月)の経常利益(非連結)が前年同期連結比18.3%増の72.5億円に伸びて着地したことが買い材料視された。アルバイト求人情報サイト「バイトル」が好調だったことが寄与。郊外や地方の売上拡大が奏功した。広告宣伝費の効率化を進めたことも増益の要因となった。併せて、非開示だった通期の同利益は前期連結比5.0%増の132億円(レンジ中央値)に伸び、7期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。業績好調に伴い、今期の年間配当を従来計画の50円→53円(前期は50円)に増額修正したことも好感された。
■ブシロード <7803> 3,735円 +215 円 (+6.1%) 本日終値
ブシロード<7803>が4日ぶりに反発。この日、KLab<3656>などと共同開発したスマートフォン向けアプリ「ラブライブ!スクールアイドルフェスティバル ALL STARS」(スクスタ)のユーザー数が300万人を突破したと発表しており、これが好感された。スクスタは、「最強で最高のアイドルゲーム」をコンセプトにμ’s(ミューズ)やAqours(アクア)、虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会のメンバーが登場する次世代リズムアクションゲーム。9月26日に正式サービスを開始以降、4週間弱での300万人突破となった。
■タムラ製作所 <6768> 618円 +32 円 (+5.5%) 本日終値
タムラ製作所<6768>が5日続伸。前週末11日の取引終了後、20年3月期の連結業績予想について、売上高を868億円から810億円(前期比6.9%減)へ、営業利益を43億円から34億円(同26.1%減)へ、純利益を30億円から22億円(同65.6%減)へ下方修正したが、想定内との見方が強く売り材料視する動きは限定的。米中貿易摩擦などを背景として中国経済やエレクトロニクス市場が減速傾向で推移していることを受けて、産業機械関連をはじめとする同社に関わる重要市場で需要の減少や計画先送りなどが長期化していることが要因としている。
■ジンズホールディングス <3046> 6,440円 +250 円 (+4.0%) 本日終値
ジンズホールディングス<3046>は一時8%高となり、年初来高値を更新した。同社は11日取引終了後に、20年8月期通期の連結業績予想を公表。営業利益見通しを83億円(前期比11.3%増)としていることや、期末一括配当計画を55円(前期実績比5円増配)としていることが好感されたようだ。売上高は681億円(同10.0%増)を見込む。国内アイウエア事業は引き続き郊外ロードサイドへの出店を加速し、市場規模の大きいシニア層の獲得に向けた取り組みを進める計画。海外アイウエア事業は中国で既存店の着実な増収を推し進めるほか、台湾や香港では店舗出店、米国では収益性の改善を進めるとしている。
■日経レバ <1570> 19,760円 +730 円 (+3.8%) 本日終値
NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信<1570>に物色人気集中、700円を超える上昇で1万9700円台まで一気に下値を切り上げた。商いも盛り上がっており、2位のソフトバンクグループ<9984>の2倍以上の売買代金をこなし、全上場銘柄を通じて断トツとなっている。日経平均にリンクさせたETFで価格変動率が2倍の値動きに基本設定されており、全体相場がリスクオンに傾くなか、個人投資家を中心に短期売買の対象として注目が高まっている。
■島忠 <8184> 2,900円 +97 円 (+3.5%) 本日終値
島忠 <8184> が大幅続伸。11日大引け後に発表した19年8月期の経常利益(非連結)は前の期比13.3%減の91.4億円だったものの、続く20年8月期は前期比20.5%増の110億円に拡大する見通しとなったことが買い材料視された。今期は粗利益改善や販管費抑制といったコスト構造改革などを進め、6期ぶりの経常増益を目指す。併せて、今期の年間配当は前期比20円増の100円に増配する方針としたことも評価材料となった。また、発行済み株式数の11%にあたる528万株の自社株を消却すると発表。株主還元の拡充を好感する買いも向かった。
株探ニュース