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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ (2) ―本日につながる期待株は?―

久光薬 <日足> 「株探」多機能チャートより

■久光製薬 <4530>  4,935円 (+140円、+2.9%)

 久光製薬 <4530> が3日続伸。同社は20日取引終了後に、経皮吸収型のパーキンソン病治療薬「ハルロピテープ」の国内製造販売承認を取得したと発表。これが材料視されたようだ。この治療剤は、自社の経皮薬物送達システム(TDDS)技術を用いて開発した全身性の経皮吸収型製剤。安定した血中薬物濃度を維持し効果を持続させることで、パーキンソン病治療剤の新たな選択肢になることが期待される。なお、販売は協和キリン <4151> が行い、今回の承認により同社は承認取得時マイルストンを協和キリンから受け取ることになっている。

■いい生活 <3796>  343円 (+9円、+2.7%)

 いい生活 <3796> [東証2]が続伸。20日に日本管理センター <3276> と相互のサービスに対する営業活動で業務提携契約を締結したと発表しており、これが好材料視された。今回の提携は、相互協力することで、不動産管理会社のビジネス加速を支援するのが狙い。いい生活のクラウドサービスや日本管理Cのパートナーシップ制度について営業活動の協力を行うほか、新規顧客の拡大を図るとしている。

■日立製作所 <6501>  4,090円 (+105円、+2.6%)

 日立製作所 <6501> が6日ぶり反発。20年3月期は減収ながら、経常利益段階では43%増益を見込むなど利益採算が高まる見通し。PER10倍割れの時価は割安感も漂う。「21日付の日本経済新聞が、同社が22年3月期までの3年間に借り入れや社債発行などで1兆円を調達し成長投資に充てると報じたこともあり、今後の成長期待が株価を刺激している」(国内中堅証券)という見方も出ている。

■ゴルドウイン <8111>  18,500円 (+410円、+2.3%)

 ゴールドウイン <8111> が3日続伸し、上場来高値を更新した。20日に開幕した「ラグビーワールドカップ(ラグビーW杯)日本大会」の日本対ロシア戦で日本が快勝し、盛り上がりが一段と強まっていることから買われたようだ。同社は、日本代表にジャージを提供するカンタベリーオブニュージーランドジャパンを子会社に擁しており、レプリカジャージも販売。盛り上がりとともにレプリカジャージの販売増が期待されている。

■ミズノ <8022>  2,884円 (+63円、+2.2%)

 ミズノ <8022> が8日続伸で新高値。岩井コスモ証券は20日、同社株の投資判断を新規「B+」でカバレッジを開始した。目標株価は3000円としている。第1四半期(4-6月)の連結営業利益は前年同期比41%増の19億6300万円と好調。米州・中国で事業構造改革の成果が見え始めたほか、日本の採算改善もあり営業利益は大幅に増加した。主力の日本はスポーツ用品販売に苦戦しているが、スポーツ施設事業や企業向けの作業服やユニフォームを提供するワークビジネスなどが好調だ。20年3月期の連結営業利益は会社予想と同水準の85億円(前期比12%増)、21年3月期の同利益は95億円を見込んでいる。

■豆蔵HD <3756>  1,708円 (+34円、+2.0%)

 豆蔵ホールディングス <3756> が5日続伸。同社が強みとする情報化コンサルティングはIT人材を派遣してシステムの設計開発などを手掛け、企業のIT投資需要を取り込むことに成功、ソフトウェアの開発手法として注目されている「アジャイル開発」で先駆している点も評価されている。産業機械事業ではアプライドマテリアルズの日本法人からの受注をはじめ半導体製造装置関連の案件獲得に注力した効果も出ている。株式需給面では機関投資家とみられる継続的な買いに加え、国内証券による強気の株価見通しなどで、先高期待が一段と強まっている。

■一工薬 <4461>  2,920円 (+58円、+2.0%)

 第一工業製薬 <4461> が3日続伸。前週末20日の取引終了後、第2四半期累計(4-9月)連結業績予想について、売上高を310億円から306億円(前年同期比3.9%増)へ、営業利益を22億円から16億円(同22.4%減)へ、純利益を14億円から9億5000万円(同23.3%減)へ下方修正したが、下方修正は織り込み済みとの見方が強く、悪材料出尽くし感から買われたようだ。長引く米中貿易摩擦の影響が出始め、同社の商品需要も減退していることに加えて、IT・電子用途の光硬化樹脂用材料の暫定的増産体制や原料価格の高騰が利益を圧迫したとしている。

■アドテスト <6857>  4,795円 (+85円、+1.8%)

 アドバンテスト <6857> 、東京エレクトロン <8035> など半導体製造装置関連株が高い。米国株式市場では、NYダウやナスダック指数の上値が重くなっているが、週明け23日はアプライドマテリアルズ、エヌビディア、ザイリンクスなどの半導体関連株が買われ、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も3日ぶりに反発。米中摩擦の余波による世界景気減速懸念は拭えないものの、半導体市況は底入れが近いとの見方が強い。東京市場でも、SOX指数上昇に追随する形で半導体関連に買いが優勢となった。

■JCRファ <4552>  8,270円 (+140円、+1.7%)

 JCRファーマ <4552> が反発。前週末20日の取引終了後、キッセイ薬品工業 <4547> と共同開発した腎性貧血治療薬「ダルベポエチン アルファBS注『JCR』」の国内製造販売承認を取得したと発表しており、これが好材料視された。同薬に関してはJCRファが製造し、医療機関への医薬情報提供活動及び薬価基準収載後の販売はキッセイが行うという。なお、JCRファでは20年3月期業績予想には織り込み済みとしている。

■HOYA <7741>  8,950円 (+150円、+1.7%)

 HOYA <7741> が反発、9000円近辺で売り物をこなし上放れる兆しをみせている。在庫調整進展に伴う半導体市況底入れ観測を背景に同社株に機関投資家などから見直し買いの動きが出ているもよう。半導体微細化の流れに合わせ、ここ注目されているのが次世代露光技術であるEUV(極端紫外線)で、半導体受託生産世界トップのTSMCなどがこの技術を活用してチップを量産している。そうしたなか、HOYAは回路パターンの転写で必須となるマスクブランクスの最大手メーカーとしてEUV向けで需要を囲い込んでおり、足もとの好調な業績に反映させている。

■ハウスドゥ <3457>  1,628円 (+26円、+1.6%)

 ハウスドゥ <3457> が続伸。20日の取引終了後、子会社ファイナンシャルドゥが東京スター銀行(東京都港区)と提携し、11月から同銀行が提供するリバースモーゲージ「充実人生」(保証タイプ)に対する債務保証業務を行うと発表しており、これが好材料視された。

■西松屋チェ <7545>  975円 (+13円、+1.4%)

 西松屋チェーン <7545> が3日続伸。前週末20日の取引終了後、20年2月期の単独業績予想について、営業利益を62億7000万円から46億7000万円(前期比29.7%増)へ、純利益を40億2800万円から29億3000万円(同34.3%増)へ下方修正したが、織り込み済みとの見方が強い。夏物衣料の値下げロス額増加で、売上高総利益率が予想に届かないことが要因としている。なお、売上高は1450億円(同4.9%増)の従来見通しを据え置いている。

■マクセルHD <6810>  1,552円 (+18円、+1.2%)

 マクセルホールディングス <6810> が反発。同社は20日、硫化物系固体電解質を使用したコイン形全固体電池を開発し、9月上旬からサンプル出荷を開始したと発表しており、これが好感された。今回開発したコイン形全固体電池では、硫化物系固体電解質に三井金属 <5706> との協業による材料を使用。三井金属やその他の国内材料メーカーとの材料開発やマクセル独自の配合・成形・封止といったプロセス技術により、これまで難しかった全固体電池の高容量化と高出力化の両立に加え、寿命と耐熱性の大幅な向上も図ったとしており、10年以上の貯蔵・充放電サイクルを可能とする長寿命特性と、100℃以上の高温耐性を実現したのが特徴としている。

※24日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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