【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):第一生命HD、任天堂、国際石開帝石
任天堂 <日足> 「株探」多機能チャートより
第一生命ホールディングス<8750>が3日続伸。三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>も値刻みこそ小幅ながら5日続伸と上値を慕う展開。世界的な金利低下の流れは大手金融株にとって運用環境にネガティブ要因となるが、株価的にはかなり織り込みが進んだ。直近、米10年債利回りは戻り歩調で、前週末終値ベースでは1.504%と1.5%台を回復した。配当利回りも第一生命HDが約4.3%、三菱UFJが約4.9%と高く、インカムゲインに着目した買いも観測される。
■任天堂 <7974> 40,380円 +90 円 (+0.2%) 本日終値
任天堂<7974>が商いを集め買い優勢の展開。「東京ゲームショウ2019」が今月12日から(一般公開は14日から)行われる見通しで、全般相場に手詰まり感があるなか、同社株を筆頭にゲーム関連株は物色人気が集まりやすい。また、米中貿易摩擦の激化で中国経済への影響が警戒されるなかも、中国のゲーム市場は拡大傾向を維持している。テンセントの4~6月期決算もゲーム事業の売上高は前年同期比2ケタ伸長を確保しており、中国向け「ニンテンドー スイッチ」投入が期待される同社にとって追い風が意識される。ディー・エヌ・エー<2432>と共同開発のスマートフォン向けゲーム「マリオカートツアー」を今月25日に配信予定で、これに対する期待も株価を下支えする。
■Genky <9267> 2,031円 -60 円 (-2.9%) 本日終値
Genky DrugStores<9267>は反落。8月30日の取引終了後に発表した8月度(7月21日~8月20日)の月次営業速報で、既存店売上高が前年同月比2.5%減となり、3カ月連続で前年実績を下回ったことが嫌気された。なお、全社売上高は同6.2%増だった。
■国際石油開発帝石 <1605> 903.6円 -15.4 円 (-1.7%) 本日終値
国際石油開発帝石<1605>など資源関連セクターが軟調。目先原油市況が急落している。前週末にWTI原油先物価格は1ドル61セント安の1バレル=55ドル10セントと急速に水準を切り下げており、原油価格に株価連動性の高い同社株などに売りを誘発している。ただ、原油関連セクターは米中摩擦問題を背景とする世界景気減速懸念から株価水準的に既に調整が進んでいる面もある。国際帝石はPBRで0.4倍と株価指標面でも割安感があることから900円近辺では押し目買いも観測される。
■小僧寿し <9973> 29円 +3 円 (+11.5%) 本日終値
小僧寿し<9973>が高い。8月30日の取引終了後、22年12月期を最終年度とする中期経営計画を発表しており、最終年度に売上高117億7400万円(18年12月期55億1700万円)、営業利益4億3300万円(同5億9100万円の赤字)を見込んでいることから、意欲的な中計との評価がたまっているようだ。新規業態の出店加速や新機軸のブランディング戦略の実施、事業領域の拡大、デリバリー事業のFC展開加速などを推進する方針という。同時に未定としていた19年12月期の連結業績予想について、売上高60億3500万円、営業損益5500万円の赤字を見込むとした。持ち帰り寿し店「小僧寿し」のリブランドを推進しており、19年7月以降にからあげ業態の併設を30店舗超実施したほか、デリバリー事業で、複合型宅配事業の新規出店を累計12店舗出店。また、12月末までに「小僧寿し」のリブランド推進として、更に「とんかつ」などのブランドを3店舗併設するほか、デリバリー事業で、新たに「テイクアウト&デリバリー」の複合型宅配事業店舗を3店舗出店するとしており、これらのコストが損益を悪化させる見通しだ。
■オンキヨー <6628> 49円 +5 円 (+11.4%) 本日終値
オンキヨー<6628>が急伸。8月30日の取引終了後、ゴードン・ブラザーズ・ジャパンから運転資金として借り入れた1億円を繰り上げ返済したと発表しており、これが好感された。なお、20年3月期業績への影響は軽微としている。
■リンクバル <6046> 515円 +41 円 (+8.7%) 本日終値
リンクバル<6046>は大幅続伸。この日、就活支援サービス「ジョブコミット」を運営するリアステージ(東京都千代田区)の協力のもと、学生採用支援サービス「人事トーク」をリリースしたと発表しており、これが好感された。同サービスは、企業の人事担当と学生をマッチングする学生採用支援サービス。双方から「いいね」を送ることができ、マッチングするとメッセージ交換ができるのが特徴で、一般的な採用支援サービスとは違い、企業の人事担当と学生が個人間でメッセージ交換し、気軽にコミュニケーションを取ることができるサービスという。同社では、20年9月までに企業200社、学生2万人の登録を目標とするほか、学生に限らず求職者全員を対象としたサービス展開も視野に入れているという。
■ナルミヤ <9275> 1,250円 +98 円 (+8.5%) 本日終値
8月30日、東証がナルミヤ・インターナショナル <9275> [東証2]を6日付で市場1部に指定すると発表したことが買い材料視された。発表を受け、TOPIX連動型ファンドの組み入れ需要を見越した先回り的な買いに加え、知名度の高まりや株式流動性の向上を期待する買いが向かった。
株探ニュース