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【特集】プラザクリエ Research Memo(2):天候・自然災害要因の影響を受けながらも増収増益で着地

プラザクリエ <日足> 「株探」多機能チャートより

■業績動向

1. 2019年3月期決算の概要
プラザクリエイト本社<7502>の2019年3月期決算は、売上高23,731百万円(前期比7.0%増)、営業利益237百万円(同287.5%増)、経常利益250百万円(同167.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益85百万円(前期は58百万円の損失)と、増収増益で着地した

期初予想との比較では、売上高は予想を7.9%上回ったものの、営業利益以下は計画に未達となった。同社では、上期(第2四半期累計期間)において自然災害や天候不順の影響を受けたことと、プリント事業の埼玉新工場の立ち上げロスがあったことが利益未達の要因だとしている。

同社は2016年3月期から2018年3月期を“事業モデル変革期”と位置付け、プリント事業のパレットプラザの運営形態について、直営から原則としてすべてFCに切り替えることや、オンライン事業の強化などの施策に取り組んできた。その間、2018年3月期と2017年3月期は2期連続で経常赤字に陥った。これらの施策は、一部はまだ進行中ではあるが、全体としてはほぼ計画どおりに進捗している。2019年3月期からの3年間は“収益力向上期”と位置付け、しっかりと利益を計上することを目指している。その初年度において、利益が計画に対して未達となったことで、投資家の中には失望を感じた向きもあったと思われる。

しかしながら弊社では、2019年3月期決算には前向きに評価できる点がむしろ多かったと考えており、決してネガティブに捉える必要はないと考えている。理由の1つは、利益未達(同社の社内計画に対しては約1億円足りなかったと推定)の半分程度は自然災害・天候不順といった外部要因によるものであることだ。これがなければほぼ期初予想に達していた。

理由の2つ目は、下期の営業利益が822百万円に達したことだ。同社の収益には強い季節性があり、上期の赤字を下期の黒字で消すという構図だが、8億円を超える下期の営業利益は2013年3月期下期以来5年ぶりとなる。下期に黒字となる大きな要因の1つが年賀状プリントだが、2019年正月の意年賀状プリント枚数は3,069万枚と計画の3,000万枚を上回った。これは同社の営業力やブランド価値が維持できている表れと考えている。

3つ目はモバイル事業の拡大だ。モバイル事業の2019年3月期の営業利益は627百万円に急拡大した。大手キャリアを取り巻く事業環境が急展開を迎えるなか、同社のモバイル事業もまた大きなチャンスを迎えている。その一端が2019年3月期決算に出たと弊社ではみている。

4つ目としては新たな商流として卸売事業が立ち上がってきた点が挙げられる。同社の商品部門では「つくるんですR」を企画制作し、東急ハンズを始め小売各社に卸売を行っている。これが大ヒット商品となり、収益底上げに大きく貢献している。同社はかねてより、証明写真BOXやICカードプリンターなどの卸売事業を法人ビジネスとして取り組んできたが、これらと合わせて、外部への卸売事業は存在感のある規模に成長してきた。

詳細は後述するが、同社の収益力は着実に改善しており、現在の同社は“収益力向上期”のステージへと確かに歩みを進めたというのが弊社の評価だ。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川裕之)

《MH》

 提供:フィスコ

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