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【注目】前週末12日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

エルテス <日足> 「株探」多機能チャートより

■エルテス <3967>  1,998円 (+400円、+25.0%) ストップ高

 エルテス <3967> [東証M]がストップ高。SNS上での風評被害や炎上対策などネットリスクを回避するソリューションを手掛けるが、リスク検知に特化したビッグデータ解析技術などで強みを持っており、企業のSNSを活用した広告が普及するなかで需要を捉えている。同社が11日取引終了後に発表した19年3-5月期の営業利益は前年同期比2.9倍の4900万円と急増、通期計画の5000万円にほぼ肩を並べた。これがポジティブサプライズとなり投資資金の流入を誘った。

■いちご <2337>  379円 (+46円、+13.8%)

 東証1部の上昇率トップ。いちご <2337> が急騰。11日大引け後に発表した20年2月期第1四半期(3-5月)の連結経常利益が前年同期比45.8%増の76億円に拡大して着地したことが買い材料視された。主力の心築事業で利益率の高い不動産再生物件の売却が進み、63.2%の大幅増収を達成したことが寄与。併せて、発行済み株数の2.05%にあたる1000万株(金額で30億円)を上限とする自社株買いの実施を発表しており、株主還元の拡充を好感する買いも向かった。

■旭化学工業 <7928>  481円 (+50円、+11.6%) 一時ストップ高

 旭化学工業 <7928> [JQ]が続急騰、一時ストップ高。11日の取引終了後に発表した第3四半期累計(18年9月-19年5月)連結決算が、売上高64億5700万円(前年同期比9.0%増)、営業利益1億1700万円(同13.0%増)、純利益7800万円(同2.0倍)と2ケタ営業増益となったことが好感された。国内市場で、電動工具部品と自動車部品がともに受注を増やしたことが業績を牽引した。また、中国事業の収益が改善したことも寄与した。なお、19年8月期通期業績予想は、売上高85億円(前期比8.4%増)、営業利益1億8000万円(同89.5%増)、純利益1億4000万円(同2.3倍)の従来見通しを据え置いている。

■ディップ <2379>  1,997円 (+148円、+8.0%)

 東証1部の上昇率2位。ディップ <2379> が急反発。11日大引け後、20年2月期の連結経常利益を従来予想の104億円→128億円(予想レンジ中値)に23.1%上方修正。従来の17.3%減益予想から一転して1.8%増益を見込み、7期連続で過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。期初予想では新たに開始したAIRPA事業に人材サービス事業の営業人員を異動させることを想定し、それによる売上減少の影響を織り込んでいたが、社内異動の方針を変更して中途採用・外部人材を活用することになった。これにより、予定していた人材サービス事業の売上減少が解消することが上振れの要因となる。同時に発表した第1四半期(3-5月)の同利益は前年同期比15.9%増の36.4億円だった。

■東洋電 <6505>  1,464円 (+102円、+7.5%)

 東証1部の上昇率5位。鉄道車両用電機品などを手掛ける東洋電機製造 <6505> が続急伸。同社は11日取引終了後に、20年5月期通期の連結業績予想を公表。営業利益見通しを9億円(前期比61.4%増)としていることが好感されているようだ。売上高は420億円(同2.0%増)を見込む。米国の貿易政策が世界経済に与える影響に留意が必要な状況が続いているが、国内及び中国、ASEAN(東南アジア諸国連合)の鉄道インフラ投資は堅調に推移するとみている。

■サーバーワークス <4434>  16,300円 (+900円、+5.8%)

 サーバーワークス <4434> [東証M]が急反発。11日の取引終了後、20年2月期の単独業績予想について、最終利益を2億6500万円から2億9200万円(前期比17.9%減)に上方修正したことに加えて、8月31日を基準日として1対2株の株式分割を実施すると発表したことが好感された。最終利益予想の上方修正は、保有するテラスカイ <3915> 株の一部を売却したのに伴い、第1四半期に特別利益を計上したことが要因としている。なお、売上高60億500万円(前期比34.1%増)、営業利益3億7200万円(同11.1%増)は従来見通しを据え置いている。同時に発表した第1四半期(3-5月)決算は、売上高14億4000万円、営業利益1億円、純利益9300万円だった。前年同期は四半期決算を発表していないため比較はないものの、クラウドインテグレーションで、既存顧客からの追加案件の受注や大型案件の受注が増えたとしている。

■C&R <4763>  1,358円 (+65円、+5.0%)

 東証1部の上昇率8位。クリーク・アンド・リバー社 <4763> が大幅に4日続伸。水戸証券は11日、同社株のレーティングを「B+」から「A」へ引き上げた。目標株価は1650円(従来1500円)に見直した。同社はTV映画やゲームWeb分野を主力に、プロフェッショナル人材の派遣・紹介・請負などを行っている。20年2月期の連結営業利益は会社計画の23億5000万円に対し、同証券では27億円(前期比71%増)を予想している。クリエイティブ分野で映像、ゲーム、Webなど主力事業で派遣・請負が順調だ。また、21年2月期の同利益は31億円と業績拡大を予想している。

■三協立山 <5932>  1,329円 (+62円、+4.9%)

 東証1部の上昇率10位。三協立山 <5932> が大幅続伸。11日の取引終了後に発表した20年5月期連結業績予想で、売上高3380億円(前期比0.1%増)、営業利益40億円(同5.4倍)、最終利益14億円(前期14億1900万円の赤字)と大幅営業増益を見込んでいることが好感された。前期に続いて建材事業の収益改善効果が収益押し上げに貢献するほか、国際事業で前期に収益を悪化させたのれん償却費がなくなることや、子会社「STEP-G」の収益改善などが寄与する見通しだ。なお、19年5月期決算は、売上高3377億8900万円(前の期比2.9%増)、営業利益7億3800万円(同38.6%減)、最終損益14億1900万円の赤字(前の期7億3100万円の赤字)となり、従来予想の営業利益3億円を上回って着地した。

■ローソン <2651>  5,650円 (+250円、+4.6%)

 ローソン <2651> が大幅反発。同社は11日取引終了後に、20年2月期第1四半期(3-5月)の連結決算を発表。営業総収入は1788億円(前年同期比4.9%増)、営業利益は142億4700万円(同12.4%増)で着地した。売り上げの約半数を占める加工食品が伸びたほか、ファストフードや日配食品、非食品も堅調だった。なお、上半期及び通期の業績予想は従来計画を据え置いている。

■あじかん <2907>  923円 (+40円、+4.5%)

 あじかん <2907> [東証2]が11連騰。11日の取引終了後、ごぼう茶が大腸憩室炎の再発を予防する可能性を確認したと発表しており、これを好感した買いが入った。今回行われた研究は、けいゆう病院消化器内科部長・水城啓医師(現東京シーフォートスクエアクリニック院長)と、島根大学医学部第2内科教授・木下芳一医師(現製鉄記念広畑病院病院長)との共同研究で確認したもの。なお、同研究成果はオンライン科学誌「Scientific Reports」(19年5月1日)に掲載されている。

■柿安本店 <2294>  2,176円 (+93円、+4.5%)

 柿安本店 <2294> [JQ]が大幅続伸。同社は百貨店での精肉、総菜、和菓子の販売事業などを手掛け、営業力の強化や商品開発に注力することで多様化するニーズを取り込んでいる。11日引け後に発表された20年2月期第1四半期(3-5月)の単独決算は、売上高が前年同期比1.2%増の107億4500万円と微増にとどまったものの、営業利益は同26.3%の6億5000万円と大幅な伸びを示した。上期計画の10億円に対する進捗率は65%に達していることを材料視する買いが流入した。

■DDHD <3073>  2,338円 (+91円、+4.1%)

 DDホールディングス <3073> が大幅続伸。11日大引け後、20年2月期上期(3-8月)の連結経常利益を従来予想の11.6億円→14.5億円に25.0%上方修正。従来の3.2%減益予想から一転して21.0%増益見通しとなったことが買い材料視された。飲食事業やアミューズメント事業の売上高が堅調に推移する中、原価や販管費の抑制が進んだことが利益を押し上げた。なお、通期の経常利益は従来予想の23.5億円(前期は22.3億円)を据え置いた。

■極東証券 <8706>  945円 (+33円、+3.6%)

 極東証券 <8706> が大幅続伸。同社は12日午前11時30分頃に、20年3月期第1四半期の連結業績速報を公表。営業利益は6億700万円(前年同期比2.2倍)になったようだとしており、これを好感した買いが流入した。営業収益は18億7700万円(同23.3%増)となったもよう。主な要因として、トレーディング収益が前年度と比較して増加したためだとしている。なお、第1四半期決算の正式発表は7月30日を予定。

■FIG <4392>  349円 (+9円、+2.7%)

 FIG <4392> が商い増勢のなか上値指向を強めている。昨年7月にモバイルクリエイトと同社子会社の石井工作研究所を中核に共同持ち株会社として設立された企業で、移動体通信分野でモバイルクリエイトの高い実績を受け継いでいる。IP無線ではバスロケーションシステムの拡販が進んでおり、業績も好調。今19年12月期は営業利益段階で前期比12.4%増の5億7000万円を計画するが上振れる期待もある。市場では8月初旬に予定される今中間期の決算発表が意識されている。

■さいか屋 <8254>  330円 (+8円、+2.5%)

 さいか屋 <8254> [東証2]が3日続伸。同社は11日取引終了後に、20年2月期第1四半期(3-5月)の連結決算を発表。売上高は47億1600万円(前年同期比1.5%減)となったものの、経常損益が2100万円の黒字(前年同期は2200万円の赤字)に浮上したことが好感されたようだ。同社は神奈川地盤の百貨店の老舗。食品部門をはじめとした強化策を背景に、基幹店の藤沢店と川崎店の売上高が前年実績を上回ったほか、横須賀店は3月から3ヵ月連続でマイナス幅が改善した。なお、上半期及び通期の業績予想は従来計画を据え置いている。

■JCRファーマ <4552>  6,700円 (+130円、+2.0%)

 JCRファーマ <4552> が4日続伸。SMBC日興証券が11日付で、投資評価「1」を継続し、目標株価を4200円から7700円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券では、株式市場はハンター症候群治療薬JR-141については織り込んだが、J-Brain-Cargo(血液脳関門通過技術)+ライソゾーム病治療薬の戦略優位性を織り込んでいないと指摘。同社は、基礎研究段階のものも含め15種類(同証券予想に織り込んでいるのは4種)のライソゾーム病パイプラインを有しており、これらの高い成長率をバリュエーションに反映するとしている。

■JINSHD <3046>  6,180円 (+100円、+1.6%)

 ジンズホールディングス <3046> が続伸。11日の取引終了後に発表した第3四半期累計(18年9月-19年5月)連結決算が、売上高450億2000万円(前年同期比13.0%増)、営業利益52億2900万円(同24.5%増)、純利益30億400万円(同34.4%増)と大幅増益だったことが好感された。国内外での新規出店が寄与したことに加えて、国内アイウェア事業で「JINS Switch(ジンズ・スイッチ)」が売り上げを牽引し既存店売上高が同4.5%増と好調に推移したことが貢献した。なお、19年8月期通期業績予想は、売上高628億円(前期比14.4%増)、営業利益72億5000万円(同19.4%増)、純利益39億円(同25.9%増)の従来見通しを据え置いている。

※12日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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