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【通貨】ユーロ週間見通し:伸び悩みか、ECBは現行の金融緩和策を長期間継続も

ユーロ/円 <日足> 「株探」多機能チャートより

■強含み、米7月利下げを意識したユーロ買いも

先週のユーロ・ドルは強含み。今月末の米連邦公開市場委員会(FOMC)における0.50ポイントの利下げ観測は消え去っていないことや、中東情勢の緊張度が高まっていることから、リスク回避的なユーロ買い・米ドル売りが優勢となった。ユーロ・ドルは一時1.1286ドルまで買われた。取引レンジ:1.1193ドル-1.1286ドル。

■伸び悩みか、ユーロ圏の経済見通しは不透明

今週のユーロ・ドルは伸び悩みか。パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長のハト派寄りの議会証言で0.50ポイントの利下げ観測が再浮上しており、ユーロ買い・米ドル売りは続く可能性がある。ただ、ユーロ圏の経済見通しは不透明であることから、経済指標などが市場予想を下回った場合、ユーロ・ドルは1.13ドル近辺で伸び悩む可能性がある。

予想レンジ:1.1150ドル-1.1350ドル

■弱含み、ECBは追加緩和の用意

先週のユーロ・円は弱含み。米中閣僚が電話会談したことが明らかとなり、貿易交渉が継続するとの期待でリスク選好的なユーロ買い・円売りが観測された。しかし、欧州中央銀行(ECB)理事会議事要旨で追加緩和の可能性が確認されたほか、国際通貨基金(IMF)がユーロ圏経済のリスクを指摘したため、ユーロ買いは後退した。取引レンジ:121円52銭-122円32銭。

■伸び悩みか、ECBは現行の金融緩和策を長期間継続も

今週のユーロ・円は伸び悩みか。ユーロ圏のZEW景況感指数など域内の経済指標は引き続き低調な数値になると予想されており、欧州中央銀行(ECB)は緩和的な金融政策を長期間継続し、状況次第で金融緩和を強化する用意もあることから、リスク選好的なユーロ買いは抑制される見込み。

○発表予定のユーロ圏主要経済指標・注目イベント
・7月16日:5月貿易収支(4月:+153億ユーロ)

予想レンジ:120円00銭-123円00銭

《FA》

 提供:フィスコ

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