【市況】【↑】日経平均 大引け| 大幅反発、米株高を受けリスクオフの巻き戻し買い (6月5日)
日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより
日経平均株価
始値 20667.89
高値 20800.64(11:35)
安値 20646.15(09:02)
大引け 20776.10(前日比 +367.56 、 +1.80% )
売買高 12億8095万株 (東証1部概算)
売買代金 2兆2402億円 (東証1部概算)
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■本日のポイント
1.日経平均は大幅反発、一時400円近い上昇で2万0800円まで上値伸ばす
2.前日の米国株市場で主要指数が大幅高、リスクオフの巻き戻しが一気に進む
3.米中摩擦への懸念が足もと後退し、パウエル発言で利下げへの期待感膨らむ
4.中国関連の機械や非鉄セクターに買い戻し、先物アルゴ買いも全体押し上げ
5.値上がり銘柄数は1988に達し、全体の93%を占める文字通りの全面高
■東京市場概況
前日の米国市場では、NYダウは512ドル高と大幅続伸した。米中貿易摩擦への警戒感が緩和されたことや、パウエルFRB議長が利下げを行う可能性は排除しないことを示唆したことが好感され買いが先行した。
東京市場では、前日の米国株急伸を引き継ぎリスク選好ムードに包まれ、日経平均株価は大幅反発。一時2万0800円台を回復する場面があった。
5日の東京市場は、リスクオフの巻き戻しが一気に進む展開となった。前日までの下げの反動もあって、主力株から中小型株まで満遍なく買いが入り、値上がり銘柄数は全体の約93%を占める文字通り全面高の様相を呈した。前日の米国株市場でNYダウが500ドル超上昇し、ナスダック総合指数も190ポイント超の大幅高に買われ、この流れが東京市場にも波及、買い戻しを誘発するとともにアルゴリズム取引による先物買いなどが全体相場を押し上げる形となった。米中貿易摩擦に対する行き過ぎた懸念が後退し、パウエルFRB議長が利下げに前向きともとれる発言をしたことが買いの根拠となっている。中国関連に位置付けられる機械や非鉄セクターが買われた。指数寄与度の高いファーストリテの大幅安を除けば日経平均は400円超に買われた勘定となる。
個別では、ソフトバンクグループ<9984>が買われ、任天堂<7974>も大きく上値を伸ばした。トヨタ自動車<7203>が上昇、ソニー<6758>が値を上げ、キーエンス<6861>、ファナック<6954>、安川電機<6506>なども高い。第一三共<4568>も上値を追った。三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>などメガバンクが堅調、リクルートホールディングス<6098>も買いを集めた。双信電機<6938>がストップ高、サンリオ<8136>、東邦チタニウム<5727>も物色人気。
半面、ファーストリテイリング<9983>が大きく値を下げ、花王<4452>も軟調。アインホールディングス<9627>が値下がり率トップに売られ、アダストリア<2685>も大幅安。レオパレス21<8848>、イーレックス<9517>も大幅下落した。コロプラ<3668>、バリューコマース<2491>も安い。
日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄はSBG <9984> 、ファナック <6954> 、ダイキン <6367> 、テルモ <4543> 、リクルート <6098> 。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約97円。
一方、マイナス寄与の上位5銘柄はファストリ <9983> 、花王 <4452> 、ヤマハ <7951> 、SUBARU <7270> 、コナミHD <9766> 。押し下げ効果は約43円。うち36円はファストリ1銘柄によるもの。
東証33業種のすべての業種が上昇。上昇率の大きかった上位5業種は(1)ガラス土石製品、(2)精密機器、(3)金属製品、(4)非鉄金属、(5)証券商品先物。一方、上昇率の小さかった5業種は(1)電気・ガス業、(2)石油石炭製品、(3)食料品、(4)小売業、(5)保険業。
■個別材料株
△ファンコミ <2461>
人工知能学会全国大会でCTR予測モデルの評価に関する研究成果を報告。
△アドウェイズ <2489> [東証M]
台湾の会員制ポイントサービス「UUPON」と業務提携。
△邦チタ <5727>
大和証券が「2(アウトパフォーム)」へ格上げ。
△テクノプロH <6028>
アイズファクトリーと連携しAI人材養成・派遣事業を強化。
△ユニバーサル <6425> [JQ]
0.38%を上限に自社株買いを実施。
△シライ電子 <6658> [JQ]
「VISPERシリーズ」の販売台数が1000台を突破。
△ダイヤHD <6699> [東証2]
EV普及に貢献する技術を開発。
△ジンズメイト <7448>
5月度既存店売上高が3ヵ月ぶり前年上回る。
△トモニHD <8600>
0.73%を上限に自社株買いを実施。
△泉州電 <9824>
今期経常を3%上方修正、配当増額と自社株取得も発表。
▼不二電機 <6654>
2-4月期(1Q)経常は68%減益で着地。
▼ヤオコー <8279>
150億円のユーロ円CB発行を発表。
東証1部の値上がり率上位10傑は(1)双信電機 <6938> 、(2)ランド <8918> 、(3)グレイス <6541> 、(4)インソース <6200> 、(5)日電波 <6779> 、(6)エイジア <2352> 、(7)サンリオ <8136> 、(8)オーケストラ <6533> 、(9)アトラエ <6194> 、(10)フルキャスト <4848> 。
値下がり率上位10傑は(1)アインHD <9627> 、(2)アダストリア <2685> 、(3)ヤオコー <8279> 、(4)高松グループ <1762> 、(5)レオパレス <8848> 、(6)ビーグリー <3981> 、(7)インテージH <4326> 、(8)不二電機 <6654> 、(9)イーレックス <9517> 、(10)シナネンHD <8132> 。
【大引け】
日経平均は前日比367.56円(1.80%)高の2万0776.10円。TOPIXは前日比30.99(2.07%)高の1530.08。出来高は概算で12億8095万株。東証1部の値上がり銘柄数は1988、値下がり銘柄数は126となった。日経ジャスダック平均は3332.57円(27.14円高)。
[2019年6月5日]
株探ニュース