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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):富士通ゼ、ファンケル、ローム

■富士通ゼネラル <6755>  1,546円  +36 円 (+2.4%)  本日終値
 富士通ゼネラル<6755>が5連騰と気を吐いている。株価は前週を境に急速に底値圏から切り返してきた。前週の後半から気温が急上昇し、日本列島は夏場を前に早くも猛暑の気配を漂わせている。そうしたなか、株式市場でも猛暑関連に目が向いており、家庭用エアコンを展開する同社株はその象徴として短期資金が物色の矛先を向けている。業績面でも20年3月期は2ケタ増収予想で営業利益は前期比2割増の175億円を計画するなど、急回復見通しにあることも買い人気を後押ししている。

■北の達人 <2930>  573円  +10 円 (+1.8%)  本日終値
 北の達人コーポレーション<2930>が大幅続伸、前日は値幅制限上限のストップ高に買われる人気となったが、きょうも目先筋の利食いをこなし上値を追い、一時44円高の607円まで上値を伸ばす場面があった。刺すヒアルロン酸化粧品「ヒアロディープパッチ」が大人気商品となっている。再先端の美容トレンドとして脚光を浴びているマイクロニードルだが、この人気の中心に位置するのが、同社がネット通販で手掛けるヒアロディープパッチだ。累計販売数約1000万枚の爆発的ヒットを記録し、現在予約待ちが3万人を超えている状況にあることを前週末24日取引終了後に発表、これが投資資金流入の号砲となった。株価は5月相場で大幅な調整を余儀なくされていたが、目先動きを一変させ4月18日につけた年初来高値625円奪回を一気に視界に入れる異彩の戻り足をみせている。

■ローム <6963>  6,480円  +100 円 (+1.6%)  本日終値
 ローム<6963>が9日ぶりに反発。前日までの下落で値ごろ感が意識されるなか、時間外取引でNYダウ先物が堅調地合いとなっていることで自律反発を期待する買いが流入したもよう。また、同社はきょう、車載アプリケーションの電源システム向け自己診断機能内蔵の電源監視IC「BD39040MUF-C」を開発したことを明らかにしている。「BD39040MUF-C」は、ADAS(先進運転支援システム)用センサーモジュールなどに搭載される電源に対して、既存の電源シーケンス(投入順番)を変更せずそのまま外付けするだけで、機能安全に必要な監視機能を付与できる電源監視IC。業界で初めて電源監視ICに自己診断機能を組み込んでいる。なお、同製品は今年2月からサンプル出荷を行っており、8月から当面月産10万個の体制で量産を開始する予定だとしている。

■ファンケル <4921>  2,880円  +41 円 (+1.4%)  本日終値
 ファンケル<4921>が続伸、米中摩擦激化の影響による中国景気減速への警戒感が同社株など化粧品セクターの株価押し下げ要因となっていたが、ここにきて売り圧力が一巡している。75日移動平均線をサポートラインに上値を慕う動きに変わりつつある。同社は無添加化粧品で高いニーズを取り込んでおり、「マイルドクレンジングオイル」などが収益に大きく貢献している。また、男性層を中心に体脂肪を減らすサプリメント「内脂サポート」も売り上げを伸ばしており、足もとの業績は好調だ。営業利益は19年3月期の46%増益に続き、20年3月期も21%増の150億円と高成長が続く見通し。

■王子ホールディングス <3861>  593円  +7 円 (+1.2%)  本日終値
 王子ホールディングス<3861>がしっかり。同社が27日に発表した新中期経営計画では2022年3月期の最終年度に、時価総額1兆円以上を念頭に、営業利益が1500億円以上、ROE10%を目指すとの計画を示した。同社は国内競合他社に比べ、国内・海外で収益源を複数確保し、高い利益率を実現していることが評価されている。今回の中期計画に対してもSMBC日興証券では27日、「アジアの総合製紙メーカーとして更なる成長を目指す姿勢が感じられる」と評価している。

■トヨタ紡織 <3116>  1,404円  +13 円 (+0.9%)  本日終値
 トヨタ紡織<3116>が続伸。27日の取引終了後、マツダ系の自動車シートメーカーであるデルタ工業(広島県府中町)及び東洋シート(広島県海田町)と、米国における自動車用シート生産の合弁会社を設立することで合意したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。合弁会社は、米アラバマ州に設立されたマツダ・トヨタ・マニュファクチャリングUSA社からの受注活動を推進するほか、各社の保有するシート生産のノウハウやリソーセスを有効活用し、より競争力のあるシートの生産・販売を目指すという。19年中の設立を目指しており、21年の生産開始を目指している。

■トヨタ自動車 <7203>  6,604円  +50 円 (+0.8%)  本日終値
 トヨタ自動車<7203>が4日続伸。今月中旬にかけ米中摩擦問題を嫌気する形で大きく水準を切り下げたが、6000円台半ばで売り物を吸収しボトムを形成、目先は戻り足に転じつつある。警戒された円高は足もと1ドル=109円60銭台で円安含みに推移しておりマーケット心理が改善、日米首脳会談も無難に通過し、トランプ米大統領が交渉合意を急がない柔軟な姿勢をみせたことも同社株をはじめ自動車業界に福音となっている。ただ、今週は海外投資家の参戦が少なく、薄商いのなか上値を追う動きも限定的となっている。

■カナミックネットワーク <3939>  2,253円  +15 円 (+0.7%)  本日終値
 カナミックネットワーク<3939>が4日続伸。27日の取引終了後、平和テクノシステム(静岡県沼津市)と共同で、介護施設向けのIoT連携システムを開発したと発表しており、これを好材料視した買いが入っている。今回開発したシステムは、介護施設現場の業務負担軽減を図るために、両社の得意とするサービス領域を生かして開発。入居者情報などの管理や介護記録、請求業務、ナースコール対応や見守りセンサーなどから異常を検知した際の対応など、これまで分断された環境によって生じていた業務の負担を大幅に改善する仕組みを構築したという。なお、販売開始に先駆けて、リエイ(千葉県浦安市)が運営する介護付有料老人ホーム「コンシェール徳丸」へ提供を開始した。

■日経レバ <1570>  17,960円  +100 円 (+0.6%)  本日終値
 NEXT FUNDS日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信<1570>が続伸。売買代金は全市場を通じてトップ、上げ幅は小さいものの一時4営業日ぶりに1万8000円台を回復した。日経平均株価に連動するETFでボラティリティが2倍の値動きに設定されており、ここ最近は全体相場の下げに歩調を合わせ調整局面を余儀なくされていた。4月24日には1万9940円の年初来高値をつけ、2万円大台ライン復帰まであと一歩と迫ったが、その後はあえなく下値模索を強いられる展開となり、前週末24日ザラ場には1万7390円まで売り込まれる場面があった。今週は日米首脳会談が無難に通過したことや、米中摩擦に対する行き過ぎた警戒感も後退したことから、買い戻される流れにある。ただ、市場エネルギー不足のなかショートカバーが中心で日経平均の動きを反映して上値も重い。

■古河電気工業 <5801>  2,817円  +6 円 (+0.2%)  本日終値
 古河電気工業<5801>はしっかり。この日午後、使い捨てプラスチックと古紙を、独自のワンプロセスで強化プラスチックに再生する技術を開発したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。同技術は、紙をセルロース繊維に解繊しながらプラスチックに分散させ、プラスチックを強化させる独自の技術で、これにより強度を元のプラスチックの約2倍にすることができるという。既に量産ラインを3月から稼働させ、6月からは同技術を使ったケーブル関連製品を販売開始するという。また、自社製品への利用にとどまらず、世界に向けて発信して普及を図るとしている。

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