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【注目】前週末17日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―

キャリインデ <日足> 「株探」多機能チャートより

■アイレックス <6944>  3,045円 (+503円、+19.8%) ストップ高

 アイレックス <6944> [JQ]がストップ高。16日大引け後に発表した19年3月期の経常利益(非連結)は前の期連結比13.3%増の1億4500万円に伸びて着地。続く20年3月期も前期比79.3%増の2億6000万円に拡大する見通しとなったことが買い材料視された。今期は引き続き組み込みソフトの開発やクラウド関連に注力するほか、5G(次世代通信システム)に関連する投資需要を取り込み、大幅増益を目指す。

■キャリアインデ <6538>  939円 (+150円、+19.0%) ストップ高

 東証1部の上昇率トップ。キャリアインデックス <6538> がストップ高。ネット上で求人情報を取り扱うが、複数の求人ポータルサイトを一つにまとめて提供しているのが特長で、応募数に連動した成果報酬型課金で利益成長を続けている。16日にAIエージェントサービス(人工知能を活用した転職サービス)を手掛けるCarat(東京都渋谷区)がキャリアインデと資本提携したことを発表、これによる業容拡大効果に期待した買いが集中する格好となった。

■EMネットJ <7036>  5,560円 (+660円、+13.5%) 一時ストップ高

 イーエムネットジャパン <7036> [東証M]が続急伸、一時ストップ高。16日は第1四半期好決算を受けて大幅高したが、17日は午前11時ごろにLINE <3938> とSMB(中小企業)領域における戦略的パートナーシップ契約を締結したと発表しており、これを好感した買いが入った。今回の戦略的パートナーシップでは、LINEが運営するコミュニケーションアプリ「LINE」および「LINE」関連サービスを活用した各種法人向けサービス「LINE Biz-Solutions」のSMB領域におけるパートナーシップ強化を目的としたもの。今回の契約締結により、EMネットJはLINEから特別な支援体制や社員へのトレーニング、共同セミナー開催などの優先的な支援プログラムの提供を受け、LINEと協力して中小企業や地方企業を中心に広告のデジタルシフトを支援していくとしている。

■相模ゴ <5194>  2,175円 (+224円、+11.5%)

 相模ゴム工業 <5194> [東証2]が3日ぶりに急反騰、年初来高値を更新した。16日引け後に発表した20年3月期業績見通しでは、高付加価値品に移行している市場のニーズを取り込み、マレーシア工場のフル寄与もあって売上高が前期比5.5%増の66億円、営業利益が同7.0%増の12億円、最終利益が同44.6%増の8億円と増収増益を計画しており、これを評価する買いを呼び込んだ。

■ソニー <6758>  5,900円 (+531円、+9.9%)

 東証1部の上昇率4位。16日、ソニー <6758> が急反発。発行済み株式数(自社株を除く)の4.80%にあたる6000万株(金額で2000億円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料視された。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は5月17日から20年3月31日まで。

■東テク <9960>  2,215円 (+179円、+8.8%)

 東証1部の上昇率9位。東テク <9960> が急反発。16日大引け後に発表した19年3月期の連結経常利益は前の期比22.8%増の58.5億円で着地。続く20年3月期も前期比4.3%増の61億円に伸び、8期連続で過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。前期は首都圏を中心とした大型再開発案件の増加を背景に、省エネ・節電ニーズに対応した空調機器の販売や計装工事などが好調だった。今期は引き続き商品販売事業と工事事業に注力し、9期連続増収増益を目指す。併せて、前期の年間配当を52円→67円(前の期は52円)に増額し、今期も67円を継続する方針としたことも評価材料となった。

■レアジョブ <6096>  3,495円 (+280円、+8.7%)

 レアジョブ <6096> が4連騰。前日にストップ高まで買われ、17日もその勢いが継続。同社が15日に発表した20年3月期通期の連結業績見通しが引き続き材料視されたようだ。今期の売上高は前期比20.9%増の44億円と創業以来12期連続の増収、営業利益は同68.4%増の3億円と4期連続の増益を見込む。英会話学習ニーズが高まるなか、売り上げ拡大に向けて積極的な販売活動を行うほか、事業効率化や先行投資の回収フェーズ化など収益性の改善に取り組むとしている。

■ブレインP <3655>  9,070円 (+660円、+7.9%)

 ブレインパッド <3655> が大幅高で6連騰、遂に未踏の9000円台乗せを果たした。人工知能(AI)を使ったビッグデータ分析などアナリティクス事業が絶好調、5月10日に19年6月期の営業利益予想を大幅上方修正したことが株価を押し上げる要因となったが、その後も継続的な買いが流入している。日証金では大幅に株不足状態で、直近は外資系証券経由での空売り残も積みあがっており、踏み上げ相場の様相をみせている。

■NSSOL <2327>  3,360円 (+240円、+7.7%)

 日鉄ソリューションズ <2327> が大幅高で5日ぶり反発。東海東京調査センターが16日付で、投資判断「アウトパフォーム」を継続し、目標株価を3400円から3700円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。19年3月期営業利益は256億7600万円(前年比13.3%増)となり、同センター予想の247億円を上回る好決算だったと評価。会社計画の20年3月期営業利益は272億円だが、同センターでは業務ソリューションにおける産業・流通・サービスと公共公益ほかの一般案件による上振れ想定により、前期大型プロダクト販売の反動減などの影響を吸収して281億円になると予想している。

■光通信 <9435>  21,770円 (+1,530円、+7.6%)

 光通信 <9435> が大幅に3日続伸。17日正午ごろに発表した20年3月期連結業績予想で、売上高5300億円(前期比9.4%増)、営業利益700億円(同8.9%増)と大幅営業増益を見込み、年間配当を前期比21円増の372円を予定していることが好感された。法人事業で引き続き自社開発商材やMVNOサービス、契約後の継続収益の一部を受け取るレベニューシェア型の商品・サービスの積極的な販売に注力することで、ストック利益の積み増しを見込む。販売手数料など販売活動にかかる費用の増加も見込むものの、費用増を吸収して増益を確保する見通しだ。なお、19年3月期決算は、売上高4843億8600万円(前の期比13.3%増)、営業利益642億7700万円(同25.9%増)だった。

■ビジョン <9416>  5,990円 (+420円、+7.5%)

 ビジョン <9416> が急反発。同社は17日、海外用Wi-Fiルーターレンタルサービス「グローバルWiFi」で試験提供している無制限プランの対象地域に28ヵ国を追加し、計63ヵ国になったと発表した。また、従来は3Gを提供していた南アフリカとパナマ向けサービスに、4G-LTEプランを追加したこともあわせて公表。これにより、「グローバルWiFi」の4G-LTE提供エリアは計89の国と地域になり、業界最多クラスになったとしている。

■マーベラス <7844>  875円 (+61円、+7.5%)

 マーベラス <7844> が大幅3日続伸。同社は17日、Aiming <3911> [東証M]との共同事業として展開しているMMORPG「ログレス」シリーズの最新作「ログレス物語(ストーリーズ)」のクローズドベータテストを開催すると発表。正式サービスに向けた期待感が高まったようだ。「ログレス」シリーズは、2011年10月にパソコン向けブラウザゲームとしてMMORPG「剣と魔法のログレス」のサービスを開始し、13年12月にはスマートフォン向けMMORPG「剣と魔法のログレス いにしえの女神」をリリース。「剣と魔法のログレス いにしえの女神」は15年以降、アジア及び英語圏などグローバルな展開実績のある大人気ゲームアプリに成長している。

■リオン <6823>  2,060円 (+119円、+6.1%)

 リオン <6823> が続急伸。東海東京調査センターが16日付で、投資判断「アウトパフォーム」を継続し、目標株価を2750円から2900円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。19年3月期は営業利益27億300万円(前の期比5.1%増)となったが、第4四半期(1-3月)は8億7000万円(前年同期比12.3%増)となり、2ケタ成長を達成。会社側では20年3月期の営業利益を28億円(同3.6%増)と計画するが、液中微粒子計測器「KS-19F」が生産能力を18年4月から従来比で5割増強していることなどから微粒子計測器の好調が続く見通しで、同センターでは10.2%営業増益を予想している。

■日阪製 <6247>  958円 (+54円、+6.0%)

 日阪製作所 <6247> が急反発。16日、同社が発行済み株式数(自社株を除く)の6.03%にあたる180万株(金額で16億2720万円)を上限に、17日朝の東証の自己株式立会外買付取引「ToSTNeT-3」で自社株買いを実施すると発表したことが買い材料視された。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。

■大王製紙 <3880>  1,309円 (+73円、+5.9%)

 大王製紙 <3880> が続急伸。17日午後0時30分ごろに発表した19年3月期連結決算で、営業利益が従来予想の100億円を大きく上振れて121億2200万円(前の期比9.6%増)と増益で着地したことに加えて、20年3月期連結業績予想で同200億円(前期比65.0%増)と大幅増益を見込んでいることが好感された。前期は、新聞用紙と印刷用紙の紙の需要減少や、少子化の影響で国内のベビー用紙おむつの需要が減少したことで、売上高は5400億円の従来予想に対して5338億9000万円と下振れたが、梱包・包装用途の紙への販売品種シフトを推進するとともに、段ボール原紙、段ボール製品、及び印刷用紙などの価格修正が浸透したことが利益を押し上げた。また、生産品種の最適化に取り組んだことや、難処理古紙の活用などのコストダウンを進めたことも寄与した。今期も引き続き価格修正浸透による利益の押し上げが期待できるほか、紙・板紙事業で抜本的な構造改革を推進し収益商品への生産シフトを進めることや、難処理古紙の活用などで利益拡大を狙う。

※17日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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