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【注目】前週末17日に「買われた株!」総ザライ (2) ―本日につながる期待株は?―

タカラレーベ <日足> 「株探」多機能チャートより

■タカラレーベン <8897>  360円 (+20円、+5.9%)

 タカラレーベン <8897> が続急伸。16日大引け後に発表した19年3月期の連結経常利益は前の期比23.4%減の90.2億円に落ち込んだものの、続く20年3月期は前期比30.7%増の118億円に拡大し、2期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。今期は新築マンション1950戸(前期は1656戸)の引き渡しを計画するほか、発電事業で稼働済み発電施設の売却を進める。売上高は前期比21.2%の1600億円を見込む。併せて、今期の年間配当は前期比3円増の19円に増配する方針としたことも評価材料となった。

■ブイキューブ <3681>  563円 (+31円、+5.8%)

 ブイキューブ <3681> が続急伸し年初来高値を更新。17日、JR東日本 <9020> が展開するSTATION WORK(シェアオフィス)に設置する個室ブースの筐体として、ワークボックス「テレキューブ」を提供すると発表しており、これを好感した買いが入った。「テレキューブ」はデスク、Wi-Fi、電源などを備えたワークボックス。JR立川駅のエキナカ商業施設「エキュート立川」3階に新たにオープンした「JJ+T」内のSTATION WORKに設置される。周囲の人に聞かれることなく電話やWeb会議ができるスペースとして、また、来訪者が空き時間を使って仕事ができるスペースとしての活用が予定されている。

■ぷらっと <6836>  1,903円 (+103円、+5.7%) 一時ストップ高

 ぷらっとホーム <6836> [東証2]が急反発。同社は17日、自社の協業プログラム「IoTセンサー・デバイス パートナープログラム」に富士通 <6702> が参加すると発表。「IoTセンサー・デバイス パートナープログラム」は、IoTシステムにおける「センサー」や「デバイス」と「IoTゲートウェイ」との間の連携を強化し、顧客に提供する製品やサービスの価値向上を目的とした協働プログラム。また、今回の協業と同時に、富士通の超薄型ビーコン製品「FUJITSU IoT Solution Battery-free Beacon PulsarGum」と、ぷらっとホームのIoTゲートウェイ製品「OpenBlocks IoT Family」とのコネクティビティを公式サポートした。

■バルクHD <2467>  508円 (+27円、+5.6%)

 バルクホールディングス <2467> [名証C]が5日ぶりに急反発。同社は16日取引終了後に、20年3月期通期の連結業績予想を公表。営業損益見通しを1億100万円の黒字(前期は3億8000万円の赤字)としていることが買い手掛かりとなったようだ。売上高は23億9400万円(前期比2.3倍)を見込む。セキュリティー事業(情報セキュリティー規格コンサルティング)及びマーケティングリサーチ、セールスプロモーションのマーケティング事業が堅調に推移するとみているほか、新規事業のサイバーセキュリティー分野(トレーニング施設の販売やトレーニング、脆弱性診断などのソリューション)の売り上げが本格化すると予想している。

■レオパレス <8848>  279円 (+14円、+5.3%)

 レオパレス21 <8848> が続急伸。旧村上ファンド関係者が運営する投資会社レノ(東京都渋谷区)が16日の取引終了後、財務省に変更報告書を提出。レノと共同保有者のレオパレス株保有比率が6.24%から7.93%に上昇したことが判明した。なお、保有目的は投資および状況に応じて経営陣への助言、重要提案行為などを行うこととしており、報告義務発生日は5月9日。レノの大量保有は14日に判明したばかりであり、買い増しを受けて、思惑的な買いを集めたようだ。

■フリージア <6343>  122円 (+6円、+5.2%)

 フリージア・マクロス <6343> [東証2]が急伸。16日の取引終了後、19年3月期末に有価証券評価損の戻入れ益1億9000万円が発生すると発表しており、これが好材料視された。なお、19年3月期決算への影響は現在精査中としている。

■エンビプロ <5698>  605円 (+28円、+4.9%)

 エンビプロ・ホールディングス <5698> が大幅反発。16日の取引終了後、子会社エコネコルが、日本国政府専用機「ボーイング747-400」2機を落札し、航空機のリユース・リサイクル事業へ進出すると発表しており、これを好材料視した買いが入った。同社では、今後増加が予想される航空機の解体及びリサイクルを、グループの大型新規開拓事業と位置づけており、今回の落札をきっかけに技術、ノウハウ、市場の研究を開始するという。なお、19年6月期業績への影響は未定としている。

■日本通信 <9424>  109円 (+5円、+4.8%)

 日本通信 <9424> が大幅反発。同社は17日、米連邦通信委員会からCBRS(周波数免許不要の市民ブロードバンド無線サービス)の商用基地局に関する認可を取得したと発表。これが株価を刺激したようだ。CBRSは、世界で唯一、共有できる最大150メガヘルツ(3.55ギガヘルツ帯~3.70ギガヘルツ帯)という大きな帯域をノン・キャリアに割り当て、“シリコンバレー(スタートアップのハイテク企業)”が直接使えるようにした米国5G戦略の一部。同社は既に実験基地局の認可を昨年8月に取得し、技術的な実験を推進してきた経緯がある。今回取得した認可は、CBRSの商用サービスを認可日から2年の時限付きで認めるもので、この数ヵ月のうちに、全米で商用サービスが可能になる政府の最終承認が降りた時には、本格的な商用サービスにそのまま移行できるものだとしている。

■エスプール <2471>  2,906円 (+119円、+4.3%)

 エスプール <2471> [東証2]が4連騰、4月10日につけた高値2829円を上抜き約1ヵ月ぶりに上場来高値を更新した。倉庫作業など物流アウトソーシングやコールセンター派遣などマーケティング支援業務を行っているが、人手不足を背景に業績は大幅増収増益基調を続けている。農園事業にも積極展開しており、16日取引終了後、同社の子会社がさいたま市に障がい者雇用創出を目的とした「わーくはぴねす農園」を新設したことを発表。全国で16番目で埼玉県では初となる。これも株価を刺激した。

■リンナイ <5947>  7,390円 (+130円、+1.8%)

 リンナイ <5947> が続伸。東海東京調査センターが16日付で、投資判断を「ニュートラル」から「アウトパフォーム」に引き上げ、目標株価を8400円から8700円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。19年3月期通期営業利益は前の期比6.0%減だったが、第4四半期(1-3月)は前年同期比9.1%増と増益だった。特に主力の日本市場では、第2四半期以降に取り組んだ原価低減の効果や第4四半期以降に新商品の販売が伸びたことが寄与し、同12.0%増と伸長した。20年3月期営業利益について、会社予想営業利益320億円(前期比3.6%増)に対して同センターでは325億円とほぼ同水準を予想。原価低減効果の継続や、前期市場投入した高効率タイプの給湯器の好調を見込んでいるという。

■国際石開帝石 <1605>  1,012円 (+16.1円、+1.6%)

 国際石油開発帝石 <1605> や石油資源開発 <1662> など資源エネルギー関連株が高い。16日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の期近物が前日比0.85ドル高の1バレル62.87ドルに上昇。米国とイランの間での緊張関係が高まっていることから、原油への買いが膨らんでいる。足もとでは5月初めからの米国によるイランに対する制裁強化を背景に、両国の対立が先鋭化。特に、16日にはサウジ主導の連合軍がシーア派武装組織の武器庫を空爆する動きもあり、今後、中東情勢が一段と緊迫化するとの警戒感が高まったことが原油価格の上昇要因となっている。

■富士フイルム <4901>  5,198円 (+75円、+1.5%)

 富士フイルムホールディングス <4901> が反発。17日午前10時ごろ、内視鏡用処置具の開発・製造を手掛ける独メドワーク社(バイエルン州)を買収し、100%子会社化すると発表しており、業績への貢献を期待した買いが入った。内視鏡用処置具は、内視鏡と組み合わせて、消化管内に確認された腫瘍切除などに用いられる医療器具のこと。消化器内科などで使用され、1回の検査・治療ごとに使い切る製品が大半を占めており、メドワーク社製品は欧州及び日本を含むアジア地域に提供されている。今回の買収により、富士フイルムは処置具の製品ラインアップを大幅に拡充することになり、これまで培ってきた内視鏡ビジネスとのシナジーを狙うようだ。

■東武 <9001>  3,210円 (+45円、+1.4%)

 東武鉄道 <9001> が3日続伸。16日の取引終了後、21年3月期を最終年度とする中期経営計画の目標数値について、営業利益を675億円から685億円へ上方修正したことが好感された。18年9月19日付で東武ストアを連結子会社化したことなどが要因としている。

※17日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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