【特集】利益成長【青天井】銘柄リスト〔第3弾〕 28社選出 <成長株特集>
大陽日酸 <日足> 「株探」多機能チャートより
下表では、本決算月にかかわらず、19年1-3月期(3ヵ月決算)に経常利益が全四半期ベースの過去最高益を10%以上、上振れて着地した銘柄をピックアップ。さらに、会社側が今期(通期計画)も過去最高益を上回る見通しを示している28社を選び出し、1-3月期経常利益の過去最高益に対する上振れ率が大きい順に記した。
上振れ率トップとなったのはAMBITION <3300> [東証M]。1-3月期(第3四半期)はインベスト事業で新築投資用デザイナーズマンションの販売が大幅に増加し、経常利益は12億円と過去最高を2.2倍も上回って着地。18年7月-19年3月期(第3四半期累計)の経常利益(16.8億円)がすでに通期計画の13.4億円を超過しており、業績上振れは濃厚とみられる。
2位のJMC <5704> [東証M]は鋳造事業で電気自動車(EV)化をはじめとする付加価値の高い試作・開発案件の受注が大きく伸び、1-3月期(第1四半期)の経常利益は過去最高を50%上回る2.2億円に膨らんだ。好決算を背景に株価は発表翌日の15日から連日でストップ高に買われている。3位のADEKA <4401> は昨年9月に連結子会社化した日本農薬 <4997> の業績上積みが収益を押し上げた。
4位のリネットジャパングループ <3556> [東証M]は高成長が続くカンボジアで中古車の販売が増加し、1-3月期(第2四半期)の経常利益は3四半期連続で過去最高を達成した。続く5位に入ったオークファン <3674> [東証M]の1-3月期(第2四半期)はインキュベーション事業で投資先のIPO(株式公開)や海外案件で株式売却益が発生したことが利益を大きく押し上げた。上期業績の好調に伴い、19年9月期通期計画の大幅上方修正に踏み切っている。
7位にリストアップされたeBASE <3835> の1-3月期(第4四半期)は食品や日用雑貨などの商品情報データ管理サービスの受注が伸びたことに加え、複数の案件を前倒しで検収が完了したことも収益拡大の要因となった。また、8位のバリューHR <6078> は働き方改革や健康指向の高まりを追い風に、健診代行や健康管理関連の受託業務が増え、1-3月期(第1四半期)は2四半期連続で経常利益の最高益を更新した。株価は全般軟調相場に逆行し、連日最高値を更新する異彩の強さをみせている。
9位の大陽日酸 <4091> と11位のイーレックス <9517> の株価も急騰劇を演じている。大陽日酸の1-3月期(第4四半期)は昨年12月に米プラクスエアから買収した欧州ガス事業が加わり、5四半期ぶりに最高益を更新した。一方のイーレックスは主力の電力小売事業で新規パートナーと販売先の開拓を進め、高圧分野、低圧分野ともに販売電力量を伸ばした。また、電源調達コストが安定化したことも利益拡大につながった。
┌─ 四半期 経常利益 ─┐ ┌── 通期 経常利益 ──┐ 予想
コード 銘柄名 上振れ率 1-3月期 過去最高 上振れ率 今期予想 過去最高 PER
<3300> アンビション 117 1200 552 32.4 1346 1017 8.2
<5704> JMC 50.0 225 150 22.2 413 338 32.3
<4401> ADEKA 43.3 10141 7078 1.1 26900 26602 9.6
<3556> リネットJ 36.0 136 100 123 449 201 37.0
<3674> オークファン 34.9 367 272 84.4 780 423 23.2
<7814> 日本創発G 30.8 980 749 33.7 2000 1496 8.4
<3835> eBASE 29.6 622 480 6.1 1200 1131 30.5
<6078> バリューHR 24.6 228 183 63.8 734 448 36.1
<4091> 大陽日酸 24.5 19883 15972 39.3 86500 62083 16.1
<1717> 明豊ファシリ 23.2 335 272 1.3 790 780 9.8
<9517> イーレックス 20.9 1749 1447 58.3 7189 4540 17.7
<8275> フォーバル 20.2 1414 1176 2.8 3400 3308 11.1
<3963> シンクロ 19.7 213 178 0.4 690 687 37.0
<8117> 中央自 18.4 1466 1238 7.2 5100 4758 9.1
<4801> セントラルS 17.3 1333 1136 10.4 4400 3985 13.1
<1879> 新日本建 17.1 5350 4567 1.1 14700 14542 5.0
<6033> エクストリム 16.8 417 357 17.5 1000 851 13.7
<6560> LTS 16.2 115 99 9.7 295 269 38.7
<6027> 弁護士COM 14.3 160 140 1.8 520 511 351
<3993> パークシャ 13.8 222 195 51.4 890 588 262
<9450> ファイバーG 13.1 337 298 67.3 853 510 71.9
<3924> ランドコンピ 13.0 278 246 6.0 620 585 17.9
<6533> オーケストラ 12.5 162 144 24.2 565 455 22.2
<6677> エスケーエレ 12.0 2236 1996 24.0 5700 4595 5.3
<8771> イー・ギャラ 11.1 710 639 7.8 2750 2552 23.7
<3687> Fスターズ 10.5 400 362 10.1 1225 1113 65.2
<3626> TIS 10.5 13087 11840 4.9 40500 38603 16.1
<4021> 日産化 10.5 13707 12401 2.8 40200 39098 22.7
※ 2018年4月以降に上場した企業と今期見通しを開示していない企業は除いた。四半期の過去最高益は原則、四半期決算の開示が本格化した03年4-6月期以降の業績に基づいたものです。
株探ニュース