【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):リクルート、郵船、資生堂
リクルート <日足> 「株探」多機能チャートより
リクルートホールディングス<6098>が続伸で連日の年初来高値更新。ここ2カ月にわたり3000~3200円のボックス圏往来となっていたが、目先売り物が枯れ5日移動平均線を足場に上放れてきた。4月新年度入りからスタートした「働き方改革関連法」や「改正出入国管理法」の施行は、総合人材サービスの最大手である同社にとって商機につながる。足もとの業績も好調で、求人情報検索サイト「インディード」が収益牽引役を担い、HRテクノロジーの売り上げが急増傾向にある。19年3月期営業利益は前期比9.5%増の2100億円を見込むが、進捗率を考慮して上振れる公算が大きいとみられている。決算発表は5月中旬を予定しているが、好決算先取りの買いが入っている。
■日本新薬 <4516> 7,390円 +190 円 (+2.6%) 本日終値
日本新薬 <4516> が続伸。23日大引け後、19年3月期の連結経常利益を従来予想の190億円→210億円に10.5%上方修正。増益率が8.9%増→20.3%増に拡大し、従来の6期連続での過去最高益予想をさらに上乗せしたことが買い材料視された。国内医薬品や肺動脈性肺高血圧症薬「ウプトラビ」の海外売上に伴うロイヤルティ収入の増加などが収益を押し上げた。業績好調に伴い、前期の年間配当を従来計画の58円→70円(前の期は52円)に増額修正したことも支援材料となった。
■日本郵船 <9101> 1,873円 +33 円 (+1.8%) 本日終値
日本郵船<9101>が4日続伸。きょうは「海運」が業種別騰落率でも上位に食い込んでいる。鉄鉱石や石炭、穀物などを運ぶばら積み船市況の総合的な値動きを表すバルチック海運指数の戻り足が急だ。週明けの23日は31ポイント高と上昇加速し、1月28日以来、約3カ月ぶりに800台を回復した。同指数と株価連動性の高い海運セクターはこれを刺激材料に見直し機運が台頭している。
■資生堂 <4911> 8,525円 +147 円 (+1.8%) 本日終値
資生堂<4911>の上値指向が鮮明。前日こそ5日ぶりに上昇一服となったものの、きょうはすかさず切り返す展開で、継続的な投資資金の流入を映している。中国景気の改善傾向が同国の経済指標などから明らかとなっており、中国向けにeコマースやインバウンド需要で化粧品需要を取り込む同社株には再び追い風材料として意識されている。19年12月期は営業利益段階で前期比11%増の1200億円と2ケタ成長を見込むが、一段の上振れが期待されている。5月中旬に今期の第1四半期決算発表を控えており、好決算を先取りする買いが流入している。
■GMO-PG <3769> 8,960円 +150 円 (+1.7%) 本日終値
GMOペイメントゲートウェイ<3769>が続伸し、年初来高値を更新した。同社はきょう、東京急行電鉄<9005>及び横浜銀行と、券売機で銀行預貯金の引き出しができるキャッシュアウト・サービスを5月8日から開始すると発表した。このサービスは、横浜銀行とGMOPGが開発した「銀行口座と連動したスマホ決済サービス」の仕組みを活用するもので、駅の券売機でのキャッシュアウト・サービスは国内初の取り組み。横浜銀行の「はまPay」と、ゆうちょ銀行の「ゆうちょPay」において、スマホアプリで引き出し金額を指定し、表示されたQRコードを券売機の読み取り機にかざすことで、預貯金の引き出しが可能になる。
■山九 <9065> 5,430円 +80 円 (+1.5%) 本日終値
山九<9065>は後場プラスに転じた。午後1時ごろ、集計中の19年3月期連結業績について、売上高が5570億円から5725億円(前期比7.6%増)へ、営業利益が370億円から392億円(同24.1%増)へ、純利益が244億円から274億円(同41.2%増)へ上振れて着地したようだと発表しており、これが好感された。物流事業で新規航路を含む主要船社のコンテナ取扱量が好調に推移したほか、海外におけるプロジェクト輸送、海外向けの設備輸出作業の受注などが寄与した。また、機工事業では今年度は石油・石化構内設備のSDM(大型定期修理工事)がメジャー年で、追加・周辺付帯工事などを獲得したことも寄与した。
■ソースネクスト <4344> 479円 +6 円 (+1.3%) 本日終値
ソースネクスト<4344>が反発。午後0時30分ごろ、「POCKETALK(ポケトーク)」の累計出荷台数が23日時点で40万台を突破したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。なお、「ポケトーク」シリーズの累計出荷台数は、20年末までに100万台を目標としている。
■日本電産 <6594> 15,870円 +120 円 (+0.8%) 本日終値
日本電産 <6594> が反発し、年初来高値を更新した。23日大引け後に発表した19年3月期の連結税引き前利益は前の期比15.1%減の1390億円だったものの、続く20年3月期は前期比22.3%増の1700億円に拡大し、2期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。前期は工場の統廃合による構造改革費用や新規商材の立ち上げロス、M&A費用など一時費用388億円を計上したことが響いた。今期は構造改革効果などで業績回復を見込む。想定為替レートは1ドル=105円、1ユーロ=125円に設定した。併せて、今期の年間配当は前期比5円増の110円に増配する方針としたことも好感された。
■クボタ <6326> 1,665円 +7 円 (+0.4%) 本日終値
23日、クボタ <6326> が発行済み株式数(自社株を除く)の1.3%にあたる1600万株(金額で200億円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料視された。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は4月24日から12月19日まで。
■シマノ <7309> 16,830円 -1,520 円 (-8.3%) 本日終値 東証1部 下落率2位
シマノ<7309>は急落。23日の取引終了後、19年12月期の連結業績の修正を発表し、最終利益を従来予想の540億円から519億円(前期比3.8%減)へ減額したことが嫌気された。経常利益も730億円から711億円(同3.4%減)へ見直した。アジア通貨高の影響で、ドル建て資産に為替差損が発生したことが影響する様子だ。売上高と営業利益は従来予想を据え置いた。
株探ニュース