市場ニュース

戻る
 

【市況】12日の香港市場概況:ハンセン0.2%高で3日ぶり反発、中国輸出が改善

上海総合 <日足> 「株探」多機能チャートより

12日の香港市場は値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比70.31ポイント(0.24%)高の29909.76ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)も41.80ポイント(0.36%)高の11659.84ポイントとそろって3日ぶりに反発した。売買代金は897億2100万香港ドルに縮小している(11日は1197億7300万香港ドル)。

中国輸出の改善が追い風。取引時間中の公表された3月の貿易統計では、輸出の伸びが大幅に予想を上回っている。2月の統計では、通商問題による対立で対米の輸出入が大幅に減少し、全体でも予想外のマイナス成長を強いられていた。引け近くに発表された中国金融統計の上振れもプラス。今年3月の人民元建て新規融資は前月実績から大幅に拡大し、市場予想も上回った。

ハンセン指数の構成銘柄では、ブタ肉生産で世界トップの万洲国際(WHグループ:288/HK)が3.8%高、地下鉄運営の香港鉄路(MTR:66/HK)が1.6%高、不動産事業を中核とするコングロマリットの太古A(スワイヤ・パシフィックA:19/HK)が1.4%高、不動産デベロッパー大手の碧桂園HD(2007/HK)が1.2%高と上げが目立った。

業種別では、海運・空運が高い。太平洋航運集団(2343/HK)が3.1%、中遠海運能源運輸(1138/HK)が2.4%、中遠海運HD(1919/HK)が2.2%、中国南方航空(1055/HK)が2.0%、中国国際航空(753/HK)が1.3%ずつ上昇した。

半面、自動車セクターは安い。吉利汽車HD(175/HK)が4.1%、長城汽車(2333/HK)が3.5%、東風汽車集団(489/HK)が2.8%、広州汽車集団(2238/HK)が2.6%ずつ下落した。

他の個別株動向では、鉄鋼メーカーの鞍鋼(347/HK)が3.4%安と続落。1~3月期業績の減益見通しが嫌気された。

一方、本土市場は小幅続落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.04%安の3188.63ポイントで取引を終えた。消費関連株が安い。自動車株、不動産株、医薬品株、非鉄株、保険株なども売られている。半面、発電株はしっかり。メディア関連株、交通インフラ株、ハイテク株の一角も物色されている。

【亜州IR】

《FA》

 提供:フィスコ

株探からのお知らせ

    日経平均