【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):ベルトラ、市光工、ALBERT
ALBERT <日足> 「株探」多機能チャートより
ベルトラ <7048> [東証M]が連日ストップ高に買われ、上場来高値を更新した。14日大引け後に発表した18年12月期の連結経常利益は前の期比9.1倍の3.1億円で着地。続く19年12月期も前期比71.5%増の5.4億円に拡大し、4期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなったことが引き続き買い材料視された。同社は旅先の現地体験ツアーに特化したオンライン予約サービス「ベルトラ」を運営、日本人の海外旅行向けサービスを提供する海外旅行部門を主力としている。今期もコト消費需要が引き続き増加傾向にあるなか、海外旅行部門の好調継続を計画する。また、ゴールデンウィーク10連休などで海外渡航者数が増えることも追い風となる。
■市光工業 <7244> 670円 +86 円 (+14.7%) 本日終値 東証1部 上昇率2位
市光工業<7244>、ダブル・スコープ<6619>、関東電化工業<4047>など、前週末15日に前の日の決算悪で売り込まれた銘柄が軒並み値上がり率上位に買われた。市場では「きょうは全体相場が前週末の地合いとは打って変わってリスクオンに大きく傾いている。前週末に決算を材料に大きく売られた銘柄は貸株調達によるファンド筋の空売りも乗せられていたとみられ、その買い戻しを誘発しているようだ」(国内ネット証券)という。信用取引だけを見た場合は、ダブル・スコープが信用倍率0.4倍台と大幅に売り長となっている。
■ALBERT <3906> 10,790円 +850 円 (+8.6%) 本日終値
ALBERT <3906> [東証M]が急伸。15日大引け後に発表した18年12月期の経常損益(非連結)は1億9900万円の黒字(前の期は1億5800万円の赤字)に浮上して着地。続く19年12月期の同利益は前期比80.9%増の3億6000万円に拡大し、2期連続で過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。今期はトヨタ自動車、東京海上日動火災保険、KDDIとの提携効果などでビッグデータ分析やアルゴリズム開発案件の受注が増加し、47.2%の大幅増収を見込む。併せて、東京海上ホールディングス <8766> のデータサイエンティスト育成プログラムに協力することを明らかにしている。
■イエローハット <9882> 2,954円 +171 円 (+6.1%) 本日終値
イエローハット<9882>は大幅高。前週末15日の取引終了後、3月31日を基準日として1株を2株に株式分割すると発表しており、これを好感した買いが入った。今回発表の自社株買いは、投資単位当たりの金額を下げ、投資しやすい環境を整えることで、流動性の向上と投資家層の拡大を図ることを目的としている。なお、効力発生日は4月1日。
■JXTG <5020> 573.9円 +28.5 円 (+5.2%) 本日終値
JXTGホールディングス<5020>、国際石油開発帝石<1605>など石油関連や資源開発関連株に買いが入った。ここ米株市場のリスクオンの流れに乗って原油市況も戻り足を強め、前週末にWTI原油先物価格は1ドル18セント高の1バレル=55ドル59セントと大幅高で4日続伸した。これを背景に、米国株市場ではシェブロンやエクソンモービルなどエネルギー関連株が買われNYダウの急上昇に寄与しており、東京市場でもこの地合いを引き継ぐ格好となった。
■ブリヂストン <5108> 4,402円 +207 円 (+4.9%) 本日終値
ブリヂストン<5108>が高い。15日取引終了後に発表した19年12月期の連結業績予想は、売上高が3兆6900億円(前期比1.1%増)と増収を確保し、営業利益は4100億円(同1.8%増)、最終利益は3000億円(同2.9%増)といずれも増益を見込んでいる。また、同日に自社株を除く発行済み株式数の7.6%にあたる5700万株、2000億円を上限とする自社株買いを実施することを発表(うち1400万株は今朝の東証立会外取引で取得)。さらに取得した全株式を20年1月21日付で消却することも発表しており、これがサプライズ材料となった。
■Jフロント <3086> 1,263円 +59 円 (+4.9%) 本日終値
J.フロント リテイリング<3086>、高島屋<8233>や三越伊勢丹ホールディングス<3099>、エイチ・ツー・オー リテイリング<8242>など百貨店株が軒並み高。Jフロントは15日引け後に、傘下の大丸松坂屋百貨店の2月1日~14日までの免税売上高が前年同期比39%増だったと公表した。また、昨年と今年の春節期間(18年2月15~21日と19年2月4~10日)の免税売上高の比較では、対前年比で2%増となった。高島屋が同日に発表した月次営業報告でも、2月1日~14日までの店頭売上高では前年同期比0.8%増、免税売上高は同27.7%増だった。中国政府による代理購入規制の影響でインバウンド消費や春節商戦が不振となることが懸念されたが、今回の結果は好調であり、市場ではポジティブサプライズと受け止められている。
■船井総研HD <9757> 2,454円 +92 円 (+3.9%) 本日終値
船井総研ホールディングス<9757>が大幅高。東海東京調査センターが15日付で、投資判断「アウトパフォーム」を継続し、目標株価を2400円から2800円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。主力の成長実行支援に加え、人材開発支援、価値向上支援、デジタル化支援等、コンサル領域の拡大を図っており、18年12月期営業利益は前の期比同6.8%増の49億4600万円で着地。現行中期計営計画(17年12月期~19年12月期)の最終年となる19年12月期もこれまでのトレンドが継続すると同センターではみており、会社計画の営業利益54億円を上回る60億円と計画上振れを見込んでいる。
■日経レバ <1570> 17,840円 +650 円 (+3.8%) 本日終値
NEXT FUNDS日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信<1570>は商いを伴い急反発。1万7800円台まで上値を伸ばし、昨年12月18日以来2カ月ぶりの水準を回復、同時に75日移動平均線との下方カイ離を解消し、中期トレンドの上昇転換を示唆している。前週末の米株市場が大幅高となったことで、東京市場でも日経平均が大きく切り返す状況にある。NF日経レバは日経平均と連動するETFでボラティリティが2倍の値動きを想定した設定となっており、個人投資家を中心とした短期売買が活発だ。
■野村ホールディングス <8604> 447.7円 +16.1 円 (+3.7%) 本日終値
野村ホールディングス<8604>、大和証券グループ本社<8601>などをはじめ証券株が総じて上値を指向。前日の米国株市場ではNYダウが急反発したほか、ナスダック総合指数は6連騰と戻り足を強めている。東京市場も投資家のマインドが改善、株式市場が活況を取り戻しており、これを受けて証券株は手数料収入の拡大や投信など運用成績の向上に期待した買いを呼び込む形となった。株価的にも出遅れ感が顕著でリターンリバーサルの買いが誘導されやすくなっている。
株探ニュース