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【注目】話題株ピックアップ【昼刊】:三井海洋、ヤマハ、資生堂

三井海洋 <日足> 「株探」多機能チャートより
■三井海洋開発 <6269>  2,945円  +405 円 (+15.9%)  11:30現在  東証1部 上昇率4位
 三井海洋開発 <6269> が続急騰。5日大引け後に発表した18年12月期の連結経常利益が前の期比18.3%増の287億円と、従来予想の220億円を大幅に上回って着地したことが買い材料視された。FPSO(浮体式石油生産設備)の建造工事が順調に進捗したことに加え、オペレーションサービスの採算改善や販管費が想定を下回ったことが上振れの要因となった。また、リース事業を行う関連会社の業績が好調だったことも利益を押し上げた。併せて発表した19年12月期の経常利益は前期比37.5%減の180億円に落ち込む見通しとなった。

■ヤマハ <7951>  5,450円  +595 円 (+12.3%)  11:30現在  東証1部 上昇率6位
 ヤマハ<7951>は急騰。5日の取引終了後に発表した第3四半期累計(18年4~12月)連結決算が、売上高3338億9900万円(前年同期比1.6%増)、営業利益480億8800万円(同16.0%増)、純利益367億2400万円(同25.9%減)と2ケタ営業増益となったことが好感されている。アコースティックピアノは中国向け2ケタ成長が継続したほか、北米などでの販売も好調に推移。デジタルピアノと管楽器は海外の全地域で売り上げを伸ばしたほか、中国・北米向けギターも伸長し、これら楽器事業が業績を牽引した。なお、前年同期にヤマハ発動機<7272>株式の一部売却による投資有価証券売却益を計上した反動で純利益は減益となった。同時に発表した19年3月期通期業績予想は、部品・装置事業の減収見通しにより売上高を4420億円から4400億円(前期比1.6%増)へ下方修正したが、営業利益は550億円(同12.6%増)、純利益は400億円(同26.4%減)の従来見通しを据え置いている。また、500万株(発行済み株数の2.75%)、または200億円を上限とする自社株買いを実施するとあわせて発表しており、これも好材料視されているようだ。取得期間は2月6日から7月31日までで、株主還元と資本効率の向上を図ることを目的としている。

■日本触媒 <4114>  7,720円  +490 円 (+6.8%)  11:30現在
 高吸水性樹脂大手の日本触媒 <4114> が急伸。5日大引け後に発表した19年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結経常利益が前年同期比5.8%増の266億円に伸びて着地したことが買い材料視された。原料価格や製品海外市況上昇に伴う値上げ効果や販売数量の増加で、2ケタ増収を達成したことが寄与。販売価格よりも原料価格の上がり幅が大きくスプレッドが縮小したものの、持分法投資利益の増加で補い、増益を確保した。通期計画の325億円に対する進捗率は82.0%に達している。

■資生堂 <4911>  7,254円  +443 円 (+6.5%)  11:30現在
 資生堂<4911>が大幅高で5連騰。1月末を境に一気に株価水準を切り上げ、底値離脱を鮮明としている。国内外で化粧品の高級ブランドを展開するが、中国向け需要が高水準で収益に寄与している。ここ米中貿易摩擦問題を背景とした中国景気の減速懸念が株価に重荷となっていたが、目先的には米中両国の貿易協議の進展に対する期待感が浮上、同社など中国関連株に追い風となっている形だ。きょう予定されるトランプ米大統領の一般教書演説では、中国との貿易協議に触れる可能性があり、それが懸念後退につながるとの思惑から買い戻しが加速している。

■カチタス <8919>  3,420円  +205 円 (+6.4%)  11:30現在
 カチタス <8919> が5連騰。5日大引け後に発表した19年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結経常利益が前年同期比37.3%増の70.5億円に拡大して着地したことが買い材料視された。中古再生住宅の販売件数が4025件と前年同期に比べ12.1%増加したことが寄与。前期に引き続き、初回売出価格で販売することで値引きによる利益減少を抑える“リフォーム中契約"に注力したほか、不動産仲介会社との協力体制を強化したことが奏功した。通期計画の82.6億円に対する進捗率は85.4%に達している。

■協和発酵キリン <4151>  2,243円  +132 円 (+6.3%)  11:30現在
 協和発酵キリン <4151> が急反発。5日大引け後、連結子会社の協和発酵バイオの株式95%をキリンホールディングス <2503> へ売却すると発表したことが買い材料視された。協和発酵バイオの株式を売却し、新薬開発を中心とした医薬事業に経営資源を集中する。株式売却額は約1280億円の見込み。株式売却益の発生を踏まえ、19年12月期の連結最終利益は前期比25.0%増の680億円に伸びる見通し。併せて、今期の年間配当は前期比5円増の40円に増配する方針としたことも評価材料となった。また、発行済み株式数(自社株を除く)の1.95%にあたる1070万株(金額で270億円)を上限に、2月6日朝の東証の自己株式立会外買付取引「ToSTNeT-3」で自社株買いを実施すると発表したことも支援材料となった。取得した全株と自己株2578万3555株を2月19日付で消却することも明らかにしている。

■トーセイ <8923>  1,075円  +59 円 (+5.8%)  11:30現在
 5日、トーセイ <8923> が発行済み株式数(自社株を除く)の2.5%にあたる120万株(金額で10億円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料視された。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は2月7日から8月31日まで。

■フューチャー <4722>  1,691円  +92 円 (+5.8%)  11:30現在
 フューチャー<4722>が5連騰している。きょう付けの日本経済新聞朝刊で、「2018年12月期の連結営業利益は、前の期比28%増の57億円程度と3年ぶりの最高益だったようだ」と報じられており、会社側の従来予想である51億7000万円を上回ったとの観測を好材料視した買いが入っている。記事によると、金融機関向けの融資関連サービスや小売業向けのスマートフォンアプリなどが伸びたことにくわえて、子会社の収益管理の手法を共通化したことで採算も改善したという。なお、決算発表は6日の予定だ。

■ケーヒン <7251>  2,071円  +110 円 (+5.6%)  11:30現在
 ケーヒン<7251>が反発。同社は5日取引終了後、決算を発表した。第3四半期(10~12月)の連結営業利益は71億6600万円(前年同期比10%減)と減益だったが、市場予想(65億円前後)を上回った。19年3月通期予想の同利益は230億円で据え置かれているが、第3四半期累計(4~12月)の同利益(205億3600万円)に対する進捗率は89%に達している。市場には、この決算内容を「ポジティブ」と評価する見方が出ており、今3月期営業利益は250億円前後に増額修正されて着地するとの期待が出ている。

■パンパシHD <7532>  6,740円  +340 円 (+5.3%)  11:30現在
 5日に決算を発表。「今期経常を12%上方修正・最高益予想を上乗せ、配当も5円増額」が好感された。
 パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス <7532> が2月5日大引け後(15:00)に決算を発表。19年6月期第2四半期累計(7-12月)の連結経常利益は前年同期比13.8%増の353億円に伸びた。業績好調に伴い、今期の年間配当を従来計画の33円→38円(前期は32円)に増額修正した。
  ⇒⇒パンパシHDの詳しい業績推移表を見る

■デジタルアーツ <2326>  7,880円  +290 円 (+3.8%)  11:30現在
 デジタルアーツ<2326>が反発。岩井コスモ証券は5日、同社株の投資判断「A」を継続するとともに、目標株価は7000円から9500円に引き上げた。同社は1月31日に決算発表を行い、第3四半期累計(4~12月)の連結営業利益は前年同期比43.7%増の16億7400万円と好調だった。特定組織から重要な情報を盗むことなどを目的とする標的型攻撃への対策を可能とする同社の新しい情報セキュリティー製品への需要が高まっている。さらに、同社の新しい情報セキュリティーソフトは、従来の情報漏洩を防止することに加えコンピューターウィルス対策もできるようになった。ウィルス対策ソフト市場に進出することで成長余地はさらに広がることが期待されている。同証券では19年3月通期の連結営業利益は会社予想と同水準の前期比37%増の26億円の見込みだが、20年3月期は今期推定比35%増の35億円と連続最高益更新を予想している。

■アンリツ <6754>  2,194円  +59 円 (+2.8%)  11:30現在
 アンリツ<6754>は5連騰で青空圏を駆ける展開。時価2200円台は2001年6月以来の株価水準で約17年7カ月ぶりとなる。当時はITバブルの余韻が残る相場環境にあったことを考慮すると、現在の株価の強さは特筆に値する。高速・大容量で同時多数接続を可能とする次世代通信規格の「5G」では関連銘柄の株価を強く刺激しているが、とりわけ開発や検査において通信計測器が必須商品となることから、同社に対するマーケットの評価が高い。19年3月期の業績予想も期初予想から2度にわたる上方修正を行っており、足もとの収益の伸びが会社側想定を上回っていることも人気化の背景にある。

■日本郵船 <9101>  1,823円  +37 円 (+2.1%)  11:30現在
 日本郵船<9101>、商船三井<9104>、川崎汽船<9107>など大手をはじめ海運株への買い戻しが加速。「海運」は業種別騰落率で33業種中、断トツとなっている。鉄鉱石や石炭、穀物などを運ぶばら積み船市況の総合的な値動きを表すバルチック海運指数が2月4日時点で11日続落と下値模索の動きを続けており、これをうけて海運セクターは買いが入りづらい状況が続いていた。背景にあるのは米中貿易摩擦で中国の景気減速により荷動きが鈍化するとの思惑も運賃市況軟化の背景にあった。ところが、ここにきて米中貿易協議は3月1日の交渉期限を前に中国側が譲歩する形で大きく進展するとの思惑が強まっている。ショートポジションを積んでいたヘッジファンドなどの買い戻しや、それに乗じた押し目買いの動きなどが足もと海運セクターの株価押し上げにつながっている。

■スガイ化学工業 <4120>  1,463円  +300 円 (+25.8%) ストップ高買い気配   11:30現在
 スガイ化学工業 <4120> [東証2]がストップ高買い気配。5日大引け後に発表した19年3月期第3四半期累計(4-12月)の経常利益(非連結)が前年同期比2.5倍の1億7900万円に急拡大して着地したことが買い材料視された。海外向け医薬中間物や農薬中間物の販売が大幅に増加したことが寄与。原燃料価格の高騰を吸収し、大幅増益を達成した。通期計画の1億9000万円に対する進捗率は94.2%に達しており、業績上振れを期待する買いが向かった。業績回復を踏まえ、従来無配としていた期末一括配当を30円実施し、4期ぶりに復配する方針としたことも支援材料となった。

■ネットイヤーグループ <3622>  496円  +80 円 (+19.2%) ストップ高買い気配   11:30現在
 ネットイヤーグループ<3622>に寄り付きから大量の買い注文が入り、気配値のまま水準を切り上げている。同社はウェブマーケティング事業を手掛けるが、5日取引終了後、NTTデータ<9613>が同社に対しTOB(株式公開買い付け)を実施し、連結子会社化を目指すことを発表し、これがサプライズとなった。TOB価格は前日終値比で2倍以上の1株850円で、当面はここにサヤ寄せする展開となる。なお、買い付け期間は2月6日から3月6日まで。

●ストップ高銘柄
 シベール <2228>  229円  +50 円 (+27.9%) ストップ高   11:30現在
 アイビー化粧品 <4918>  1,644円  +300 円 (+22.3%) ストップ高買い気配   11:30現在
 秋川牧園 <1380>  954円  +150 円 (+18.7%) ストップ高   11:30現在
 など、6銘柄

●ストップ安銘柄
 なし

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