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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):トレンド、コマツ、エクセディ

トレンド <日足> 「株探」多機能チャートより
■トレンドマイクロ <4704>  5,840円  -580 円 (-9.0%)  本日終値  東証1部 下落率トップ
 トレンドマイクロ<4704>が急反落。28日の取引終了後、集計中の18年12月期連結業績について、売上高が1648億円から1603億円(前期比7.7%増)へ、営業利益が407億円から357億円(同2.0%減)へ、純利益が284億円から253億円(同1.5%減)へ下振れて着地したようだと発表しており、これが売り材料視された。欧州地域のいくつかの国において企業向けビジネスが期末に向け伸び悩み、想定より大幅に下回ったことに加えて、いくつかの大型案件の契約締結のタイミングが想定より遅れたことで繰延収益に計上される額が多くなり、その結果として売上額が想定より少なくなったことが要因としている。また、為替がユーロを中心に想定レートより円高に推移していることや、従来は想定していなかった福利厚生関連費用などの費用増加があったことも響いたとしている。

■コマツ <6301>  2,711.5円  -129.5 円 (-4.6%)  本日終値
 コマツ<6301>、日立建機<6305>が大幅安。前日の米国株市場ではキャタピラーの決算が市場コンセンサスを下回り、中国景気の減速懸念が再び意識されるなかで同社株は急落、全体相場の下落を助長した。東京市場でも中国関連株に位置付けられる建機セクターに売りを誘発する形となっている。コマツはここ戻り基調を強め75日移動平均線との下方カイ離を解消した矢先だったが、目先はキャタピラー株に連動して利食い急ぎの動きを余儀なくされている。

■エクセディ <7278>  2,611円  -101 円 (-3.7%)  本日終値
 エクセディ<7278>は続落。28日の取引終了後、19年3月期の連結業績予想について、営業利益を250億円から210億円(前期比11.8%減)へ、純利益を160億円から130億円(同17.7%減)へ下方修正したことが嫌気された。売上高は従来予想の2850億円(同0.6%増)を据え置いたものの、中国や米国などの世界経済の変化に伴う自動車用部品の受注減少や人手不足による製造コストの悪化が利益を押し下げた。なお、想定為替レートは105円から111円に見直している。同時に発表した第3四半期累計(18年4~12月)決算は、売上高2155億2700万円(前年同期比1.8%増)、営業利益182億5400万円(同横ばい)、純利益119億200万円(同1.9%増)だった。

■ファナック <6954>  18,145円  -530 円 (-2.8%)  本日終値
 ファナック<6954>、安川電機<6506>などFA関連株に売りがかさんだ。中国の景気減速懸念については株式市場でかなり織り込みが進んだとの見方もあったが、前日の米国株市場では、キャタピラーやエヌビディアなどの主力銘柄が中国向け需要の停滞を理由に業績見通しが市場コンセンサスを下回る弱気に傾き、株価急落の引き金となった。東京市場でも海外投資家の売りが中国向け売上比率の高い設備投資関連などに出ている。

■東京エレクトロン <8035>  15,145円  -375 円 (-2.4%)  本日終値
 東京エレクトロン<8035>、SUMCO<3436>など半導体関連株が総じて売られる展開。前日の米国株市場では、画像半導体処理大手のエヌビディアが18年11月~19年1月期の売上高見通しを下方修正したことを受け大きく売り優勢に傾き、終値ベースで13.8%安と急落した。中国景気の減速が背景にあるが、この流れが東京市場にも波及した。ただ、下落率は東エレクで2%前後にとどまるなど、比較的下値抵抗力を発揮する形となっている。

■村田製作所 <6981>  14,580円  -315 円 (-2.1%)  本日終値
  村田製作所<6981>や太陽誘電<6976>、アルプスアルパイン<6770>などアップル関連株が安い。この日は前日の米株式市場でNYダウが下落したことなどから、大手電子部品株には売りが先行しているが、アップルは米国時間で29日の取引終了後(日本時間の30日早朝)に決算発表を予定しており、その内容への関心が高まっている。業績下方修正が嫌気され1月3日にアップル株が急落し、世界的な株価の連鎖安による「アップル・ショック」が発生したことは記憶に新しい。こうしたなか、アップルの決算ではiPhone値下げ後の中国での販売の状況や1~3月期の見通しなどが注目されている。

■愛光電気 <9909>  2,560円  +500 円 (+24.3%) ストップ高   本日終値
 愛光電気<9909>はストップ高。株価は前週24日に急騰し底練りから離脱を鮮明としていたが、戻り足を一気に加速させている。同社は神奈川や静岡、東京を地盤に電気資材や電気機器を販売するが、東京五輪関連の再開発案件などが収益に寄与している。28日取引終了後に発表した19年3月期第3四半期累計(2018年3月21日~12月20日)の単独決算は、売上高が80億9200万円(前年同期比1.2%増)と増収を確保し、営業利益は2億5000万円(同41.5%増)、最終利益は1億6300万円(同42.5%増)と高い伸びを示した。通期業績予想は従来見通しを据え置いているが、通期営業利益2億5000万円(同5.9%減)計画に第3四半期時点で到達した。これが材料視され短期資金が流入、売り物薄のなか気配値を切り上げる展開となった。

■トレンダーズ <6069>  992円  +150 円 (+17.8%) ストップ高   本日終値
 トレンダーズ<6069>がストップ高。同社は28日、ショートムービーアプリ「TikTok」に対応したコンテンツ開発や広告商品を販売するための専門部署を設立したと発表。あわせて、「TikTok」を運営する中国のバイトダンス社と広告パートナー契約を締結したことも明らかにしており、これが材料視されたようだ。

■セラク <6199>  669円  +100 円 (+17.6%) ストップ高   本日終値
 セラク<6199>がストップ高。同社はきょう、新函館農業協同組合とNTT東日本が開始する農業IoT実証実験に、自社の農業IoTサービス「みどりクラウド」が採用されたと発表。この実証実験は、収集したデータの分析を通じて管内農家に対する営農指導への活用実現を目指すとともに、北海道全域でのスマート農業の推進を図るもの。セラクは実証実験への参加を通じて、「みどりクラウド」を生産支援のみならず、データ活用による収量の増加や生産物の付加価値向上を実現するためのサービスとして更に成長・発展させるとしている。

■田岡化学工業 <4113>  4,770円  +700 円 (+17.2%) ストップ高   本日終値
 田岡化学工業 <4113> [東証2]がストップ高。28日大引け後、19年3月期の連結経常利益を従来予想の24億円→27億円に12.5%上方修正。増益率が14.2%増→28.5%増に拡大し、従来の5期連続での過去最高益予想をさらに上乗せしたことが買い材料視された。医薬・農薬中間体や樹脂原料の出荷が想定より伸びることが寄与。効率的な生産による原価低減も上振れに貢献する。業績上振れに伴い、今期の年間配当を従来計画の90円→100円に増額修正したことも支援材料となった。また、前日終値ベースの予想PERが7.1倍→6.5倍に低下し、割安感が強まったことも買い気を誘った。

■東洋シヤッター <5936>  730円  +100 円 (+15.9%) ストップ高   本日終値
 東洋シヤッター <5936> がストップ高。28日大引け後に発表した19年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結経常利益が前年同期比2.5倍の8億円に急拡大して着地したことが買い材料視された。昨年9月以降に多発した大型台風の影響でシャッターの修理需要が急増したことが寄与。業績好調に伴い、通期の同利益を従来予想の5億円→11億円に2.2倍上方修正。従来の33.6%減益予想から一転して46.1%増益見通しとなった。前日終値ベースの予想PERが13.3倍→5.7倍に急低下し、割安感が強まったことも買いに拍車を掛けた。

●ストップ高銘柄
 セラク <6199>  669円  +100 円 (+17.6%) ストップ高   本日終値
 など、7銘柄

●ストップ安銘柄
 なし

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