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【市況】前場に注目すべき3つのポイント~米中貿易交渉への期待から21000円接近へ

NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより

21日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:米中貿易交渉への期待から21000円接近へ
■前場の注目材料:アクトコール、18年11月期営業利益36.7%増、上振れで着地
■トヨタ、パナソニック連携、EV用電池で来年新会社


■米中貿易交渉への期待から21000円接近へ

21日の日本株市場は上昇が見込まれる。18日の米国市場では、NYダウが336ドル高となった。米中貿易交渉が進展しているとの見方から買いが先行。良好な10-12月主要企業決算が相次いでいることも好感され、終日堅調推移となった。この流れを受けてシカゴ日経225先物清算値は大阪比295円高の20925円と大幅に上昇しており、これにサヤ寄せする格好からのスタートになろう。

米国ではムニューシン財務長官が通商交渉での中国側の譲歩を引き出すため、現在実施中の対中関税の緩和を提案と報じられた。市場は中国の景気刺激策のほか、中国側が今後6年間に渡る米国からの輸入拡大を提案するなど、米中貿易交渉が進展しているとの期待が高まっている。

日経平均は先週の上昇で、心理的な抵抗だった20500円処や25日線レベルを突破。出来高は低水準であるため、ここからの一段高については実需の買いが加わるかが注目されるところである。米中両政府は1月30-31日に閣僚級協議を予定しており、報道通り関税の緩和の動きに向かうかを見極めたいところであろう。

また、中小型株物色が活発ななか、マザーズ指数は950ptを回復してきている。ここからは戻り待ちの売りが意識されやすいところとなると考えられるが、それ故にこの水準を上放れてくるようだと、1000ptを意識した一段のリバウンドが期待されてくる。日経平均が21000円に近づく局面においては、より個人のセンチメントを明るくさせることになり、中小型株物色は活発になりそうだ。

一方で、21000円接近では戻り待ちの売りも警戒されるところである。リバランス中心の売買が中心であり、内需系は見送られる可能性はある。また、今週は日銀金融政策決定会合が22-23日に開かれる。政策面では現状維持がコンセンサスではあるが、市場の一部ではETF買入れ比率について、225型を引き下げ、TOPIX型を引き上げるのではないかとの見方がされている。そのため、黒田総裁会見を見極めたいとの模様眺めも強まりやすいところであろう。


■アクトコール、18年11月期営業利益36.7%増、上振れで着地

アクトコール<6064>は18日、2018年11月期決算を発表。売上高が前期比46.5%増の59.97億円、営業利益は同36.7%増の4.47億円だった。営業利益は従来計画(2.43億円)を上振れての着地。緊急駆けつけ等会員制サービス、コールセンターサービスにおいては、新規獲得が順調に推移。決済ソリューション事業は、引き続き既存取引先への営業強化により、既存サービスの取扱件数は堅調に推移している。19年11月期は売上高が前期比32.5%減の40.50億円、営業利益は同11.9%増の5.00億円を見込む。


■前場の注目材料

・日経平均は上昇(20666.07、+263.80)
・NYダウは上昇(24706.35、+336.25)
・ナスダック総合指数は上昇(7157.23、+72.77)
・シカゴ日経225先物は上昇(20925、大阪比+295)
・1ドル109円60-70銭
・SOX指数は上昇(1228.33、+27.57)
・VIX指数は低下(17.80、-0.26)
・米原油先物は上昇(53.80、+1.73)
・米中貿易問題の解決期待
・日銀のETF購入
・企業業績改善への期待感

・ロジスネクス<7105>中国から米へ、部品調達、貿易摩擦で検討
・トヨタ<7203>パナソニック<6752>連携、EV用電池で来年新会社
・ガイシ<5333>焼成炉増産、中国2倍、電子材料向け需要急増、現地新工場を稼働
・オムロン<6645>近接センサー製品一新、長距離検出、IoT機能
・東芝<6502>太陽電池の透明化成功、亜酸化銅使用、コスト大幅低減

☆前場のイベントスケジュール

<国内>
・特になし

<海外>
・11:00 中・10-12月期GDP(前年比予想:+6.4%、7-9月期:+6.5%)
・11:00 中・12月小売売上高(前年比予想:+8.1%、11月:+8.1%)
・11:00 中・12月鉱工業生産(前年比予想:+5.3%、11月:+5.4%)

《SF》

 提供:フィスコ

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