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【特集】「直近IPO銘柄」活躍シーズン来たる! 相場の低迷期登場で“逆転買い”好機<株探トップ特集>

昨年末にかけ全体相場は下落展開となり、12月に上場したIPO銘柄の初値パフォーマンスは冴えなかった。中でもソフトバンクは不振を極めたが、初値形成後に押し目買いで立ち直りつつある。この流れに乗り要注目となる銘柄群を紹介。

―1月は物色人気が盛り上がる季節。ソフトバンクも底値確認、ここからの注目銘柄は―

 15日の東京株式市場は日経平均株価が前週末に比べ195円高の2万555円29銭と続伸した。昨年末から年始にかけての波乱相場は一巡し、個別材料株を中心に物色人気が盛り上がり始めている。とりわけ東証マザーズ銘柄など中小型株への関心が高まりつつあるが、なかでも直近IPO銘柄への見直し機運が高まっている。12月IPO銘柄には波乱相場に登場し、割安に放置されている銘柄も少なくない。ここからの投資妙味株を探った。

●IPO端境期で直近登場銘柄に物色の矛先向かう

 例年、年初の1月は直近IPO銘柄への物色が盛り上がる時期だ。前年の12月にはIPOが活発化する一方、新年の1~2月はIPOが途絶える“端境期”に入る。この時期は、全体相場が方向感に欠け、手掛かり材料難となることも多いだけに、新鮮味があり値も飛びやすい直近IPO銘柄に物色の矛先が向かいやすいというわけだ。昨年は10月以降、30社が上場を果たしている。その顔触れは、人工知能(AI)ビッグデータドローン関連などから、ヘルスケア、バイオベンチャーまで幅広く再評価の余地も大きい。

●市場混乱で12月上場銘柄のパフォーマンス悪化

 昨秋から年末にかけては全体相場が下落基調となった時期だ。10月に登場した9社のIPO銘柄の初値の平均上昇率は84%だった。それに対し、12月に登場した19社の初値の平均上昇率は42%と半分に低下している。

 なかでも過去最大規模のIPOとして話題を集めた12月19日上場のソフトバンク <9434> の初値が公開価格を2.5%下回るなど期待外れに終わると、全体相場の地合いも逆風となり、IPOのパフォーマンスは悪化。20日以降に上場した8社の平均初値上昇率は約20%に下落した。特に、自律制御システム研究所 <6232> [東証M]とポート <7047> [東証M]の2社の初値は公開価格を下回り、ポートは上場2日目に公開価格を37%下回った水準で初値がついた。もっとも、「小さく生んで大きく育てる」との言葉の通り、初値が落ち着いた水準となることは、中長期的な視点からは前向きに受け止められる面もある。

●ソフトバンクは1400円前後が当面の下値か

 また、ソフトバンクに関しては上場初日に一時1282円まで下落したものの、その後は1400円台に値を戻している。年間換算ベースで5.3%前後と高水準にある配当が下値を支えている。今月30日の終値にかけては、TOPIX組み入れに絡むリバランスの買いが期待できることも材料視されている。「公開価格の1500円に接近するとともに戻り売りは出てくる」(アナリスト)ことは予想されるが、当面の株価は1400円前後を下値とする展開が見込めそうだ。以下、注目される直近IPOの8銘柄を取り上げてみたい。

●ベルトラ、リンク、EduLab、テノ.ホールディングスなど妙味

 ◎田中建設工業 <1450> [JQ]~12月18日にジャスダック市場に新規上場。建築構造物の解体工事に強み。廃棄物再利用のためのリサイクル関連事業にも展開。初値は2570円と公開価格2400円を7.1%上回った。連結PERは12倍前後で割安感。

 ◎Kudan <4425> [東証M]~カメラなどのイメージングデバイスに高度な視覚能力を与える人工知覚(AP)のアルゴリズムを研究開発するベンチャー。12月19日に東証マザーズに新規上場。上場2日目に公開価格3720円の3.8倍となる1万4000円をつけた。自動運転やAR(拡張現実)、VR(仮想現実)などへの展開期待は強く、中長期成長期待が大きい。

 ◎EduLab <4427> [東証M]~次世代教育向けにeラーニングやテストの運営・受託事業を展開。12月21日に東証マザーズに新規上場し、初値は3270円と公開価格3200円を2%強上回るにとどまり、上昇期待が強い。人工知能で手書き文字を瞬時にテキストする「DEEP READ」も展開。

 ◎リンク <4428> [東証M]~12月25日に東証マザーズに新規上場。初値は公開価格3580円の2.1倍となる7620円を付ける。スーパーマーケットや専門店向けの需要予測型自動発注システム「SINOPS」を展開。在庫最適化の効果が見込め採用企業が拡大している。

 ◎自律制御システム研究所 <6232> [東証M]~商業用ドローンの製造販売や自律制御技術を用いた無人化・IoT化に係るソリューションサービスを提供する。12月21日に東証マザーズに新規上場したが、初値は公開価格3400円を16.8%下回る2830円だった。ただ、ドローン関連への成長期待は強く反騰期待が膨らむ。レオスキャピタルなどが大株主に浮上している。

 ◎テノ.ホールディングス <7037> [東証M]~12月21日に東証マザーズに新規上場。保育所の運営や保育士派遣・ベビーシッターサービスなどを手掛ける。初値は公開価格1920円を25%上回る2400円だった。待機児童解消関連銘柄として注目も。

 ◎ベルトラ <7048> [東証M]~12月25日に東証マザーズに新規上場。初値は514円と公開価格384円を33.9%上回った。海外・国内の現地体験型オプショナルツアー専門のオン休暇ライン予約サイトを運営する。「10連休」や「働き方改革」による有給休暇義務化が追い風に。

 ◎ブリッジインターナショナル <7039> [東証M]~企業の法人営業に関わる電話やSNS(交流サイト)などによる法人営業の代行サービス「インサイドセールス」を展開。昨年10月3日に東証マザーズに新規上場。公開価格2310円の2.1倍となる4920円で初値をつけている。

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