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【市況】【北浜流一郎のズバリ株先見!】 ─ 陰極まれば陽転、悪材織り込み次第高!

株式アドバイザー 北浜流一郎

「陰極まれば陽転、悪材織り込み次第高!」

●2大懸念材料に軟化の兆し

  東京市場はいまのところ想定通りの展開だ。想定通りとは、すでに当欄で書いてきた通り、2019年相場が始まると数々のネガティブ材料を織り込み、次第高が始まる。こういうものだった。

 相場は、陰極まれば陽転す。こんな投資名言まで持ち出して、反転の時が近づいていると述べてきた。そして実際、東京市場は大発会こそとんでもない下落になったが、その後は6日に小反落があっただけで、他は上昇となっている。

 その背景にあるのは、前述した「陰極まれば陽転す」に加え、実際の主要ネガティブ材料に市場の期待に沿う改善や軟化が認められることだ。

 まずは、FRB(米連邦準備制度理事会)が教科書的な金融引き締め策の実施を取り止め、市場との対話を重視する姿勢を鮮明にしたことだ。

 具体的には、今年2回を予定していた金利の引き上げ回数を減らすか、凍結するという。これは金融政策を臨機応変に変えるということであり、引き上げ継続もないではないが、それを止めて少なくとも今年一杯は引き上げない。こうなる可能性が極めて高く、株式市場にとって大歓迎できることだ。

 常に市場の足を引っ張り続けてきた米中貿易戦争についても、米中の次官級担当者の協議があり、対立解消に向けて近く合意に漕ぎつけられるとの見方が大勢だ。

 正直、そんなに簡単に両国が合意するとは思えないのだが、ここは少しでも進展があれば十分と考えたい。トランプ大統領は米中協議についてたびたび、「話し合いはうまくいっている」とツイッターに投稿しているので、それも信じたいところだ。

●逆張りの買いが下支え

 その上で改めて強調したいのは、たとえ上述のような見方が楽観的過ぎ、市場環境がまた悪化したとしても、実力以下に売り込まれてしまった銘柄は見直されて浮上に転じる可能性が高いと見てよい。

 昨年12月、あまりに売られてしまったことで逆張りの買いを入れやすく、当然それを実行するファンドなどが多いからだ。

 そこで、ここでの注目銘柄。まずはGMOペイメントゲートウェイ <3769> だ。ECサイト運営業者向けに決済処理サービスを提供しており、運営業者にとってはすでになくてはならない会社になっている。今後も利用会社は増加を続けると見てよく、株の戻り歩調が続くと見る。

 計測器、中でも現在5G対応製品の開発・発売に力を入れているアンリツ <6754> の現在の株価水準も、まだ評価不足では。 5Gが今年のテーマの一つであることを考えると、現在の低迷状態は魅力的だ。

 現在、若者たちが憧れる職業は、ユーチューバーやプロゲーマーといわれている。注目は後者で、プロゲーマーが直接対決するeスポーツは、単なる若者の遊びから企業の本格的なビジネスに昇格しつつある。その流れに乗る企業として、コナミホールディングス <9766> に注目しておきたい。

 高値圏にあるため、ややリスクは高いがリネットジャパングループ <3556> [東証M]のビジネス展開は好評価できる。リユース事業を展開しているのだが、中古家電・中古自動車の販売をカンボジアで展開し、収益を伸ばしている。

 高齢化が進みつつあることから、次第に利用者が増えつつあるのがリースバックというサービスだ。住んでいる土地や建物を売却するものの、生きている間は使い続けられるというシステムになっているため、利用者が次第に増加を続けているのだ。この分野で実績を積み上げつつあるのがハウスドゥ <3457> だ。

2019年1月11日 記


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