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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):ソースネクス、東電HD、アダストリア

ソースネクス <日足> 「株探」多機能チャートより
■ソースネクスト <4344>  607円  +63 円 (+11.6%)  本日終値  東証1部 上昇率3位
 ソースネクスト<4344>が全般波乱相場のなか急騰。2017年10月下旬を境に長期上昇トレンドに突入、26週移動平均線を強力なサポートラインとする大相場を形成している。AI通訳端末「ポケトーク」の最新モデル「ポケトークW」は2020年の東京五輪・パラリンピックを控え訪日プロモートの重要ツールとしてマーケットの視線が熱い。また、国内外でサイバー攻撃への対応が重要テーマとなるなか、同社が手掛ける「ZEROウイルスセキュリティ」も高評価を集めている。株式需給面では売り残が積み上がり、信用倍率は0.8倍台と売り長で踏み上げ相場の色彩をみせている。業績は19年3月期営業利益は前期比倍増の24億9900万円予想、20年3月期も20%以上の増益が有望視される。

■東電HD <9501>  698円  +45 円 (+6.9%)  本日終値
 東京電力ホールディングス<9501>が大幅反発。読売新聞の電子版が2日、「国内最大級となる洋上風力発電所の建設を計画していることがわかった」と報じており、これを好材料視した買いが入った。記事によると、欧州の洋上風力メーカーと提携し、1兆円規模の事業費を投じるとしている。また、候補地として千葉県銚子沖などを念頭に置いているほか、原子力発電1基に相当する100万キロワットを超える発電能力を想定しているという。

■アダストリア <2685>  1,928円  +73 円 (+3.9%)  本日終値
 アダストリア<2685>が大幅反発。12月28日の取引終了後に発表した第3四半期累計(18年3~11月)連結決算は、売上高1623億4500万円(前年同期比0.6%減)、営業利益57億円(同15.4%減)、純利益30億8100万円(同52.2%減)となったものの、9~11月期では同75.3%増となっており、直近四半期の大幅増益を好感した買いが入った。夏物商戦が不調だったことや天候不順の影響で、上期の国内売上高は苦戦したが、秋冬商戦で基幹ブランドの「グローバルワーク」「ローリーズファーム」が復調したことが奏功した。また、前期に発生した本部の移転費用の負担がなくなったことなども寄与した。なお、19年2月期業績予想は、売上高2270億円(前期比1.9%増)、営業利益84億円(同67.8%増)、純利益44億円(同5.1倍)の従来見通しを据え置いている。

■リソー教育 <4714>  474円  +17 円 (+3.7%)  本日終値
 リソー教育<4714>が大幅反発。同社は首都圏を地盤に個別指導受験塾「TOMAS」を展開している。19年2月期の連結業績予想は、売上高247億円(前期比9.4%増)、経常利益27億円(同26.2%増)、最終利益16億円(同15.9%増)と大幅増収増を見込んでいる。首都圏サテライト校戦略で個別指導塾「TOMAS」の校舎数が増加したことが寄与している。さらに、乳幼児向け受験指導などを展開する幼児教育部門の生徒数が伸びたことも増益に大きく貢献した。昨年12月後半からの全般急落地合いのなかで、同社株価は異彩に頑強な株価推移が継続している。

■科研製薬 <4521>  4,975円  +110 円 (+2.3%)  本日終値
 科研製薬<4521>は朝安スタートも切り返し。この日、米コーバス・ファーマシューティカルズ・ホールディングス(マサチューセッツ州)が全身性強皮症及び皮膚筋炎を対象に開発中の「レナバサム」について、日本における開発及び事業化についての提携及びライセンスに関する契約を締結したと発表しており、これが好材料視された。今回の締結により、科研薬は日本におけるレナバサムの全身性強皮症及び皮膚筋炎に対する治療剤としての独占的な販売の権利を取得する。これに伴い、科研薬はコーバス社に対して契約一時金を支払うとともに開発及び販売マイルストン、並びにロイヤルティーを支払うとしているが、19年3月期業績予想の変更はないとしている。

■高島屋 <8233>  1,433円  +29 円 (+2.1%)  本日終値
 高島屋<8233>は底堅い動き。12月28日の取引終了後に発表した第3四半期累計(2018年3月~11月)連結決算は、売上高6595億9500万円(前年同期比1.6%増)、営業利益193億8300万円(同10.7%減)、純利益114億3800万円(同21.0%減)となったことを受けて、朝方の株価は昨年来安値を更新したが、悪材料出尽くしとの見方から下値には買いが入った。高額品や化粧品が好調だったほか、インバウンド需要も好調に推移し売上高は増収を確保したが、9月に開業した日本橋店新館の費用などが利益を圧迫した。なお、19年2月期通期業績予想は、売上高9270億円(前期比2.1%増)、営業利益310億円(同12.2%減)、純利益205億円(同13.4%減)の従来見通しを据え置いている。

■NEC <6701>  3,315円  +50 円 (+1.5%)  本日終値
 NEC<6701>は反発。きょう付けの日本経済新聞朝刊で「海底通信ケーブルで世界大手のNECは、通信速度を3割高める技術を開発した」と報じられており、これを好材料視した買いが入った。国境を越えた通信量が増えていることから、各国の通信会社や大手IT企業などは設備拡充を急いでおり、NECでは投資を効率化できる製品で需要を取り込む方針だという。海底ケーブル市場はNECと米TEサブコム、フィンランドのノキアグループが競合し世界シェアの約9割を占めているが、今回の技術開発によりシェアの拡大が期待されている。

■イオン <8267>  2,181.5円  +32 円 (+1.5%)  本日終値
 イオン<8267>はしっかり。3日付の日本経済新聞朝刊で「百貨店やスーパーの初売りはおおむね活況で、売上高は好調だった前年並み以上となった企業が相次いだ」と報じられており、同社子会社のイオンリテールの首都圏店舗などでは前の年の実績を上回ったと紹介されていることが好感された。記事によると、肌着や子供向け商品、化粧品の福袋のほか、家電の5万円、10万円均一セールも昨年の2倍の売れ行きで、本州や四国の約400店舗では元日の売上高が10%弱増えたとしている。初売りの順調な滑り出しによる業績への貢献が期待されているようだ。なお、イオンは12月28日、三菱商事<8058>との包括業務提携関係を2月末日付で解消すると発表したが、これに対する市場の反応は限定的だ。

■グンゼ <3002>  4,160円  +5 円 (+0.1%)  本日終値
 グンゼ<3002>は小幅に4日続伸。岩井コスモ証券は12月28日、同社株の目標株価を従来の8000円から6200円へ引き下げたが、投資判断の「A」は据え置いた。市場環境の悪化で株価は大幅に下落したことが目標株価を引き下げた要因となったものの、一株当たり純資産(PBR)1倍割れの株価には割安感が強いとみている。同社は製糸業からアパレル、プラスチック、電子材料、メディカルなど幅広く展開しており、アパレル事業の苦戦で上期営業減益となったが、男性用肌着で話題の新製品が好調で下期営業増益に挽回できる見込み。また、次の成長に向けて各分野で高付加価値製品が着実に育っており、中期経営計画では配当性向50%を掲げていることも評価する、としている。

■村田製作所 <6981>  13,490円  -1,465 円 (-9.8%)  本日終値  東証1部 下落率6位
 村田製作所<6981>、アルプスアルパイン<6770>、太陽誘電<6976>など電子部品株が軒並み安。前日の米国株市場ではNYダウ、ナスダック指数ともに急落したが、この背景には米アップルの業績下方修正を嫌気した同社株の急落が大きく影響している。アップルが18年10~12月期の売上高について従来予想比最大で10%減の840億ドルにとどまるとの見通しを開示、これに伴い有力サプライヤーである日本の電子部品メーカーにも業績面への影響が及ぶことへの懸念が波及した。


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