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【注目】前日に「売られた株!」総ザライ ―本日への影響は?―

三井ハイテク <日足> 「株探」多機能チャートより

■三井ハイテック <6966>  882円 (-204円、-18.8%)

 東証1部の下落率4位。三井ハイテック <6966> が大幅に6日続落。10日の取引終了後、19年1月期の連結業績予想について、売上高を850億円から820億円(前期比4.2%増)へ、営業利益を8億円から3億円(同86.0%減)へ、純利益を7億円から3億円(同84.3%減)へ下方修正したことが売り材料視された。半導体の在庫調整が第2四半期まではスマートフォン向けが中心だったが、第3四半期以降スマートフォン向け以外の民生品向けにまで拡大し、電子部品事業の売上高が計画を下回る見通しとなったことが要因という。なお、同時に発表した第3四半期累計(2-10月)決算は、売上高621億7000万円(前年同期比6.9%増)、営業利益7億6600万円(同61.0%減)、純利益9億8300万円(同54.1%減)だった。

■JXTG <5020>  602.7円 (-43円、-6.7%)

 JXTGホールディングス <5020> 、国際石油開発帝石 <1605> など原油関連株は売りが先行。世界景気の減速懸念が高まるなか、原油の先行き需要減退を見込んで原油市況が再び下落基調にある。前日のWTI原油先物価格は1ドル61セント安の1バレル=51ドルまで水準を切り下げており、これを背景に米国株市場ではシェブロンやエクソンモービルなどのエネルギー関連株が売られており、全体相場の足を引っ張った。東京市場でも、原油市況の下落が株価面でデメリットとなる資源開発や石油元売り関連に売りを誘導している。

■日揮 <1963>  1,605円 (-36円、-2.2%)

 日揮 <1963> が反落。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が10日付で投資判断を「オーバーウエイト」から「ニュートラル」とし、目標株価を3100円から2200円へ引き下げたことが弱材料視されたようだ。同証券では、これまで評価されてきた「受注回復と採算悪化リスク後退による中期的な業績回復」は株価に織り込まれ、今後は受注伸び悩みを意識する局面と判断しているという。中長期的なLNGの需要拡大が同社の業績ドライバーとの見方は不変だが、既に当面の需要をカバーする新規プロジェクトの成立を株式市場は織り込んでいる可能性が高く、同社の今後の受注アップサイドも限定的と指摘。19年3月期の営業利益予想を272億円から233億円へ、20年3月期を同423億円から394億円へ、21年3月期を同519億円から487億円へ下方修正している。

■スクエニHD <9684>  3,240円 (-70円、-2.1%)

 スクウェア・エニックス・ホールディングス <9684> が続落。株価は年初来安値圏にあるが、SMBC日興証券は10日、12月2~8日の週に配信したスマホゲームのうち、ロールプレイングゲーム(RPG)の「ロマンシング サガ リ・ユニバース」に注目したいとコメントしている。このゲームは95年にスーパーファミコン用に発売された「ロマンシング サ・ガ3」の続編であり、ダウンロードランキング2位(6~7日)、セールスランキングもこれまでの最高位で4位(8~9日)を獲得しており、好調な滑り出しを切った。ただ、ユーザーの評価は良し悪しが分かれているようであり、この好調が続くかはしばらく様子をみたい、としている。

■東京製鉄 <5423>  924円 (-16円、-1.7%)

 東京製鐵 <5423> が4日続落。株価は軟調に推移しているが、SMBC日興証券は10日、景気に先行するケースが多い鉄屑市況の値下げ傾向が続いていることは「短期的には電炉業界にメリット」と指摘している。電炉の主原料である鉄屑は、足元の3万800円前後で推移している。東京製鉄の19年3月期下期の鉄屑価格の前提はトン当たり3万8000円であり、この鉄屑市況が年度末まで推移すると67億円の増益要因と試算している。ただ、今回の鉄屑市況の値下がりが将来の景気悪化を予見しているとすれば、電炉の短期的なスプレッド拡大も手放しでは喜べない、ともみている。

※11日の下落率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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