【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):大和ハウス、積水ハウス、三菱UFJ
大和ハウス <日足> 「株探」多機能チャートより
大和ハウス工業<1925>は反落。SMBC日興証券は7日、20年3月期からの新中期経営計画に期待できるとし、目標株価を4600円に据え置き、投資判断「1」を継続した。同社に対しては、短期的には同社の株価を動かす材料は乏しいものの、商業施設と事業施設が牽引して安定した増益が続くなか、大和ハウスらしさのある海外事業の成長モデル構築に期待できるものとみている。なお、18年4月から10月までの累計受注高(単体)は前年同期比 8%増で、同社通期計画の4%増に対し堅調に推移している。
■積水ハウス <1928> 1,638円 -36.5 円 (-2.2%) 本日終値
積水ハウス<1928>が反落。7日の取引終了後に発表した第3四半期累計(2~10月)連結決算が、売上高1兆4881億1300万円(前年同期比0.4%減)、営業利益1140億3600万円(同10.2%減)、純利益829億2300万円(同3.4%減)と2ケタ営業減益となったことが嫌気された。マンション事業や都市再開発事業は好調だったものの、稼ぎ頭だった賃貸住宅事業は金融機関の融資厳格化もあり苦戦した。また、前期の受注減少の影響を受けて、戸建住宅事業も不調だった。なお、19年1月期通期業績予想は、売上高2兆1660億円(前期比0.3%増)、営業利益1850億円(同5.4%減)、純利益1270億円(同4.7%減)の従来見通しを据え置いている。
■三菱UFJ <8306> 596.5円 -5.7 円 (-1.0%) 本日終値
三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>をはじめメガバンク3銘柄がいずれも5日続落と下値模索の動きを強めている。米国では11月の雇用統計の結果を受け早期利上げの思惑がやや薄れたが、米10年債利回りの続落歩調は止まらず、2.85%を下回る水準まで切り下がっている。これを背景に米国事業を手掛けるメガバンクは運用利ザヤの縮小思惑が株価にマイナス材料となっている。
■日本郵船 <9101> 1,875円 -13 円 (-0.7%) 本日終値
日本郵船<9101>、商船三井<9104>、川崎汽船<9107>など海運株が軒並み安。鉄鉱石や石炭、穀物などを運ぶばら積み船市況の総合的な値動きを表すバルチック海運指数は、ここ戻り歩調にあるが、最近は同指数と海運セクターの株価連動性が失われた状態となっている。米中貿易摩擦問題の影響で中国景気減速懸念が強まっており、この場合物流ニーズも滞ることから海運株にはマイナスの思惑として働いている。足もと外国為替市場で1ドル=112円30銭近辺と円高方向に振れていることも、ドル建て決済の海運各社にはネガティブ材料となっている。
■大和自動車交通 <9082> 1,444円 +300 円 (+26.2%) ストップ高 本日終値
大和自動車交通<9082>がストップ高。9日付の日本経済新聞で「ライドシェア最大手のウーバーテクノロジーズが新規株式公開(IPO)の手続きに入ったことが7日、明らかになった」と報じられており、今年1月に配車アプリを用いてタクシーの相乗りサービスの実証実験を行った同社に思惑が働いた。ウーバーの上場に伴い、ライドシェアサービスの知名度が高まれば、国内ですでに実証実験を行っている同社などにメリットがあるとの見方が強まっているもよう。同社は5日、台湾のタクシー大手との業務提携で、配車アプリの相互利用を開始したと発表。これを受けて株価急伸した経緯があるだけに、値動きの軽さに注目した買いが入っているようだ。
■アイ・ピー・エス <4335> 907円 +150 円 (+19.8%) ストップ高 本日終値
アイ・ピー・エス<4335>が後場急伸し、ストップ高まで買われた。RPAホールディングス<6572>子会社のRPAテクノロジーズはきょう、SAPジャパン(東京都千代田区)及びアイ・ピー・エスと共同で、中堅中小企業向けにERP(統合基幹業務システム)の入力業務を自動化するソリューションの提供を開始したと発表。これが材料視されたようだ。3社で提供するこのソリューションは、SAPジャパンのERPソフトウェア「SAP S/4HANA Cloud」への入力作業を、RPAテクノロジーズのRPAツール「BizRobo!」との連携により自動化するもの。主に年商300億円以下で、利用者数が50~100ユーザー規模の中堅中小企業を対象に、月額制の導入しやすい価格で提供するとしている。
■ニッパンレンタル <4669> 985円 +150 円 (+18.0%) ストップ高 本日終値
ニッパンレンタル<4669>が大幅続伸。全体地合い悪をものともせず急速に株価水準を切り上げている。関東や信越を営業基盤に建機レンタルを展開、民間、官公需ともに高水準の受注を確保している。足もとは東京五輪特に絡む特需も後押し、建設機械の稼働率が一段と上昇している状況だ。今後、安倍政権では今後3年間で集中して「国土強靱化」を推進し、4兆円規模に及ぶ財政支出を想定していることから、同社の商機も拡大しそうだ。18年12月期は営業利益段階で前期比32%増の4億6000万円を計画するが、市場では19年12月期も20~30%程度の伸びを見込む声がある。PERに割安感があり、国策期待を背景に見直し買いが一気に流入している。
■MSOL <7033> 3,490円 +503 円 (+16.8%) ストップ高 本日終値
マネジメントソリューションズ <7033> [東証M]が急騰。7日大引け後、18年10月期の連結経常利益を従来予想の2.4億円→3.1億円に27.8%上方修正。増益率が29.6%増→65.6%増に拡大し、従来の3期連続での過去最高益予想をさらに上乗せしたことが買い材料視された。プロジェクトマネジメント支援サービスの稼働率、単価が想定より高水準だったことが上振れの要因となった。
■アイモバイル <6535> 767円 +100 円 (+15.0%) ストップ高 本日終値 東証1部 上昇率2位
アイモバイル <6535> がストップ高。7日大引け後に発表した19年7月期第1四半期(8-10月)の連結経常利益が前年同期比96.0%増の11.1億円に拡大して着地したことが買い材料視された。総務省のふるさと納税返礼品見直し通達の影響で寄付金額が大幅に増加し、ふるさと納税サイト「ふるなび」の収益が急拡大したことが寄与。第1四半期実績だけで、通期計画の18億円に対する進捗率は61.8%に達しており、業績上振れを期待する買いが向かった。
■ミライアル <4238> 1,060円 +113 円 (+11.9%) 本日終値 東証1部 上昇率3位
ミライアル <4238> が急伸。7日大引け後に発表した19年1月期第3四半期累計(2-10月)の連結経常利益が前年同期比3.9%増の12億円に伸びて着地したことが買い材料視された。半導体需要の拡大を背景に、シリコンウエハー出荷容器、工程内容器ともに販売が好調だったことが寄与。通期計画の13.5億円に対する進捗率は89.3%に達しており、業績上振れを期待する買いが向かった。
●ストップ高銘柄
タカギセイコー <4242> 4,970円 +700 円 (+16.4%) ストップ高 本日終値
など、6銘柄
●ストップ安銘柄
ジェイテック <2479> 363円 -80 円 (-18.1%) ストップ安 本日終値
テックポイント・インク <6697> 560円 -100 円 (-15.2%) ストップ安 本日終値
MSアジア <8682> 1,495円 0 円 (0.0%) ストップ安 本日終値
以上、3銘柄
株探ニュース