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【市況】【↑】日経平均 大引け| 急反騰、米中貿易戦争の終結期待から後場上げ足を加速 (11月2日)

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

日経平均株価
始値  21761.58
高値  22308.42(14:24)
安値  21751.33(09:00)
大引け 22243.66(前日比 +556.01 、 +2.56% )

売買高  18億1812万株 (東証1部概算)
売買代金 3兆5672億円 (東証1部概算)

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■本日のポイント

 1.日経平均は急反騰、後場中盤から上げ足を加速し一時上昇幅が600円超に
 2.米株大幅高の一方、寄り前はアップル株の時間外急落で慎重なムードも漂う
 3.「(トランプ氏が)中国との貿易合意に向けた草案作り指示」の報道で一変
 4.中国関連をはじめ広範囲に買い戻され、日経平均2万2300円台まで上昇
 5.1500弱の銘柄が上昇し、売買代金も3兆5000億円台と大きく膨らむ

■東京市場概況

 前日の米国市場では、NYダウは264ドル高と3日続伸した。米中貿易摩擦の緩和期待が強まったほか、好決算を発表したダウ・デュポンなどが上昇し指数を押し上げた。

 東京市場では買い優勢で始まり、日経平均株価は途中いったん伸び悩んだものの、後場中ごろに一気に上げ足を強め2万2000円台を大きく回復して引けた。

 2日の東京市場は、米中貿易摩擦懸念の後退を足場とした米株高を引き継ぎ高く始まり、後場後半になって上昇を加速させる展開。寄り前は米アップル株の決算発表後の時間外取引急落を受けハイテク株中心に嫌なムードが流れたが、いざフタを開けてみると、下値に買いが厚く容易には下がらない相場つきとなった。後場中ごろに一部米メディアを通じ「トランプ米大統領が中国との貿易合意の草案作成を指示した」と伝わったことで、米中貿易戦争が終結に向かうとの思惑を呼び、先物を絡めた買い戻しが一気に進んだ。中国関連株などをはじめ広範囲に物色の裾野が広がり、日経平均は一時600円を超える上昇をみせ、2万2300円台まで上値を伸ばす場面もあった。結局、東証1部の1500弱の銘柄が上昇、売買代金も3兆5000億円台と高水準だった。

 個別では、ソフトバンクグループ<9984>が高く、キーエンス<6861>も商いを大きく膨らませ値を飛ばした。ファーストリテイリング<9983>が高く、東京エレクトロン<8035>、コマツ<6301>なども物色人気を集めた。資生堂<4911>、信越化学工業<4063>なども上昇した。ワタベウェディング<4696>がストップ高となり、大日本住友製薬<4506>、ハウス食品グループ本社<2810>も急騰、ZOZO<3092>、MonotaRO<3064>なども大きく水準を切り上げた。
 半面、ソニー<6758>が軟調、スズキ<7269>も売りに押された。千代田化工建設<6366>、日本車両製造<7102>がストップ安となったほか、東洋ゴム工業<5105>も大幅安。三井E&Sホールディングス<7003>なども下落した。王子ホールディングス<3861>など紙パセクターや関西電力<9503>、四国電力<9507>など電力株への売りが目立った。

 日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄はファストリ <9983> 、ファナック <6954> 、ソフトバンク <9984> 、東エレク <8035> 、テルモ <4543> 。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約240円。
 一方、マイナス寄与の上位5銘柄はスズキ <7269> 、セコム <9735> 、ソニー <6758> 、コムシスHD <1721> 、千代建 <6366> 。押し下げ効果は約20円。

 東証33業種のうち上昇は25業種。上昇率の上位5業種は(1)機械、(2)海運業、(3)ガラス土石製品、(4)情報・通信業、(5)鉄鋼。一方、下落率の上位5業種は(1)パルプ・紙、(2)電気・ガス業、(3)水産・農林業、(4)陸運業、(5)不動産業。

■個別材料株

△ハウス食G <2810>
 今期経常を25期ぶり最高益に上方修正、配当も4円増額。
△TOKAI <3167>
 上期経常が14%増益で着地・7-9月期も16%増益。
△トラスト <3347> [東証2]
 上期経常を32%上方修正。
△テリロジー <3356> [JQ]
 東証が信用規制解除。
△スガイ <4120> [東証2]
 上期経常を一転黒字に上方修正。
△FCM <5758> [JQ]
 アスパラントグループがTOBを実施。
△キトー <6409>
 今期経常を12%上方修正・11期ぶりに最高益更新へ。
△キーエンス <6861>
 上期経常は13%増益で着地、今期配当を100円増額修正。
△アンファク <7035> [東証M]
 集英社初の女性向けマンガアプリを共同開発。
△FJネクスト <8935>
 上期経常が54%増益で着地。

▼ネオス <3627>
 東証が2日から信用取引の委託保証金率を引き上げ。
▼スズキ <7269>
 19年3月期営業利益予想を上方修正も市場予想に届かず。

 東証1部の値上がり率上位10傑は(1)ワタベ <4696> 、(2)ハウス食G <2810> 、(3)大日本住友 <4506> 、(4)キトー <6409> 、(5)イビデン <4062> 、(6)一工薬 <4461> 、(7)TATERU <1435> 、(8)キーエンス <6861> 、(9)タケエイ <2151> 、(10)ZOZO <3092> 。
 値下がり率上位10傑は(1)千代建 <6366> 、(2)日車両 <7102> 、(3)レンゴー <3941> 、(4)ネオス <3627> 、(5)ダイトロン <7609> 、(6)アバント <3836> 、(7)IRジャパン <6035> 、(8)洋ゴム <5105> 、(9)ソースネクス <4344> 、(10)日信工業 <7230> 。

【大引け】

 日経平均は前日比556.01円(2.56%)高の2万2243.66円。TOPIXは前日比26.71(1.64%)高の1658.76。出来高は概算で18億1812万株。東証1部の値上がり銘柄数は1495、値下がり銘柄数は561となった。日経ジャスダック平均は3593.90円(43.12円高)。

[2018年11月2日]

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