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【市況】9日の米国市場ダイジェスト:NYダウは56ドル安、金利上昇への警戒感広がる

NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより

■NY株式:NYダウは56ドル安、金利上昇への警戒感広がる

米国株式相場はまちまち。ダウ平均は56.21ドル安の26430.57、ナスダックは2.07ポイント高の7738.02で取引を終了した。米長期金利が一時7年5ヵ月ぶりの高水準に達し、売りが先行。主要経済指標の発表が無いなか、11日から本格化する7-9月期決算内容を見極めたいとの思惑もあり、終日もみ合う展開となった。セクター別では、エネルギーや消費者サービスが上昇する一方で自動車・自動車部品や素材が下落した。

航空大手のアメリカン航空(AAL)は、7-9月期の有効座席マイルあたり旅客収入見通しを引き上げたものの、足元の原油上昇を受けて業績拡大に懐疑的な見方が広がり下落。住宅建設会社のDRホートン(DHI)は、決算内容が予想を下振れ軟調推移。一方で、ピザチェーンのパパ・ジョンズ・インターナショナル(PZZA)は、アクティビスト(物言う投資家)のトライアン・ファンドによる買収検討が報じられ上昇。コーヒーチェーンのスターバックス(SBUX)は、ビル・アックマン氏率いるパーシング・スクエアが同社株式を取得し上昇。

バンク・オブ・アメリカは、原油相場は1バレルあたり100ドルまで十分に上昇余地があるものの、100ドルを超えれば19年度の世界経済成長率が低下するとの見方を示した。

Horiko Capital Management LLC


■NY為替:ドル弱含み、IMFが世界経済成長見通し引き下げ

9日のニューヨーク外為市場でドル・円は、113円33銭から112円87銭まで下落し、112円95銭で引けた。国際通貨基金(IMF)が2019年の世界成長見通しを2年ぶりに引き下げたことが嫌気され、リスク回避のドル売り・円買いが優勢となった。また、トランプ米大統領が連邦公開市場委員会(FOMC)の利上げに不満を再表明し、「利上げペースが速すぎる」と非難したこともさらなるドル売りにつながった。

ユーロ・ドルは、1.1432ドルから1.1503ドルまで上昇し、1.1493ドルで引けた。ユーロ・円は、129円36銭から130円18銭まで上昇した。ポンド・ドルは、1.3033ドルから1.3150ドルまで上昇。英国と欧州連合(EU)が離脱条件で15日にも合意するとの報道を受けて、期待感を受けたポンド買いが加速。ドル・スイスは、0.9956フランから0.9911フランまで下落した。


■NY原油:反発で74.96ドル、ハリケーン接近や原油供給不足に対する警戒感残る

NY原油先物11月限は反発(NYMEX原油11月限終値:74.96 ↑0.67)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物11月限は前日比+0.67ドルの74.96ドルで通常取引を終えた。時間外取引を含めて一時75.28ドルまで買われた。ハリケーンの接近や原油供給不足に対す市場の警戒感は消えていないこと、原油在庫が急増するとの見方はやや後退しており、短期筋などの買いが入った。米長期金利の低下も支援材料となった可能性がある。


■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 29.98ドル -0.29ドル(-0.96%)
モルガン・スタンレー(MS) 46.16ドル -0.86ドル(-1.83%)
ゴールドマン・サックス(GS)222.91ドル -2.44ドル(-1.08%)
インテル(INTC) 46.55ドル -0.48ドル(-1.02%)
アップル(AAPL) 226.87ドル +3.10ドル(+1.39%)
アルファベット(GOOG) 1138.82ドル -10.15ドル(-0.88%)
フェイスブック(FB) 157.90ドル +0.65ドル(+0.41%)
キャタピラー(CAT) 149.46ドル -3.89ドル(-2.54%)
アルコア(AA) 37.64ドル -1.10ドル(-2.84%)
ウォルマート(WMT) 97.08ドル +2.39ドル(+2.52%)
スプリント(S) 6.44ドル -0.08ドル(-1.23%)

《HT》

 提供:フィスコ

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