【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):スルガ銀、安川電、東エレク
スルガ銀 <日足> 「株探」多機能チャートより
スルガ銀行<8358>は3日続落。金融庁は5日、同行に対して投資用不動産向けの新規融資を対象に6カ月の業務停止命令を出したことが嫌気された。ただ、SMBC日興証券は5日、「当該処分が悪材料の出尽くしとは考えていない」と指摘。11月4日に第2四半期の決算発表が予定されているが、最悪の場合、純損失の額によっては銀行の存続自体が焦点となる可能性もみている。
■安川電機 <6506> 3,190円 -170 円 (-5.1%) 本日終値
安川電機<6506>、ダイフク<6383>、キーエンス<6861>などFA関連株が軒並み下値を探る展開。米中間の貿易摩擦問題が先鋭化するなか、中国人民銀行は預金準備率の引き下げを発表、これを受けて人民元安が進行し、資金流出懸念から中国・上海株の急落にもつながった。中国の省人化投資向け需要のウエートが高い機械セクターは、足もと人民元安による輸出採算低下や中国企業向け収益機会の低下が意識され、売り圧力が高まった。
■東京エレクトロン <8035> 14,520円 -680 円 (-4.5%) 本日終値
東京エレクトロン<8035>、SCREENホールディングス<7735>、SUMCO<3436>、信越化学工業<4063>など半導体関連株が売られた。前日の米国株市場ではNYダウが反発したものの、ハイテク株比率の高いナスダック指数は3日続落。また、半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数も3日続落と下値を探る動きとなっており、東京市場でも半導体関連の軟化が目立つ。米長期金利が上昇傾向にあるにもかかわらず、外国為替市場では目先ドル安・円高に振れており、これも目先ネガティブ材料となっている。
■トーセイ <8923> 1,075円 -38 円 (-3.4%) 本日終値
トーセイ<8923>は3日続落。前週末5日の取引終了後に発表した第3四半期累計(17年12月~18年8月)連結決算は、売上高453億800万円(前年同期比7.9%増)、営業利益103億5700万円(同14.1%増)、純利益66億4500万円(同15.5%増)となったが、目先の材料出尽くし感から売られたようだ。不動産流動化事業は落ち込んだものの、不動産開発事業で分譲マンションや戸建て住宅の販売に注力し主益が大幅に改善したことが業績を牽引。また、不動産管理事業で管理棟数が増加したことも寄与した。なお、18年11月期通期業績予想は、売上高678億3000万円(前期比17.4%増)、営業利益109億4600万円(同11.3%増)、純利益66億9900万円(同8.8%増)の従来見通しを据え置いている。
■トヨタ自動車 <7203> 6,786円 -216 円 (-3.1%) 本日終値
トヨタ自動車<7203>に売り先行。好調な米国経済を背景に米長期金利は上昇傾向を強め、米10年債利回りは約7年ぶりの高水準となっているが、外国為替市場では目先リスクオフの流れを受けて円買いの動きが強まっている。足もとは1ドル=112円台までドル安・円高が進行し、為替感応度の高い同社をはじめ自動車セクターは輸出採算改善期待が後退、中国株安に対する懸念もくすぶるなか、機関投資家などのポジション調整の売りが優勢となっている。
■プレナス <9945> 1,803円 -50 円 (-2.7%) 本日終値
プレナス<9945>が3日続落。前週末5日の取引終了後、19年2月期の連結業績予想について、売上高を1593億円から1587億円(前期比8.9%増)へ、営業利益を37億円から13億円(同73.9%減)へ、最終損益を16億円の黒字から収支均衡(前期23億5100万円の黒字)へ下方修正したことが嫌気された。出退店などの計画見直しを行ったことに加えて、上期に食肉の仕入れ価格や商品力強化のための原価率の上昇が利益を圧迫。また、修繕費などの費用が予想を上回ったことも響いた。
■ジンズ <3046> 6,010円 -130 円 (-2.1%) 本日終値
ジンズ<3046>は冴えない。前週末5日の取引終了後に発表した9月度の月次売上高(速報値)で、既存店売上高は前年同月比8.3%増と9カ月連続で前年実績を上回ったが、全般相場の下落もあって好反応は限定的となった。8月23日に発売した「スリムアセテート(モダンクラシック)」をはじめとする秋冬物のCLASSICシリーズが好調に推移。また、9月13日に第2弾を発売した英リバティ社が手掛ける老舗テキスタイルブランド「LIBERTY FABRICS」とのコラボレーション商品「LIBERTY PRINT」が堅調に推移した。なお、全店売上高は同12.0%増だった。
■ワキタ <8125> 1,388円 -17 円 (-1.2%) 本日終値
ワキタ<8125>は年初来高値を更新するも値を消す展開。同社は5日取引終了後に、19年2月期第2四半期累計(3~8月)の連結決算を発表。営業利益は34億6100万円(前年同期比15.1%増)となり、通期計画61億円に対する進捗率は56.7%となった。売上高は346億3600万円(同6.8%増)で着地。主力の建機事業が販売・レンタルともに堅調だったほか、賃貸ビルの売却案件の進展などで不動産事業が大きく伸びたことが寄与した。なお、通期業績予想は従来計画を据え置いている。
■三菱UFJ <8306> 724.3円 -8.4 円 (-1.2%) 本日終値
三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>や三井住友フィナンシャルグループ<8316>、みずほフィナンシャルグループ<8411>などメガバンクが朝高後、軟調。先週末5日の米国市場で10年債利回りは一時3.24%まで上昇した。金利上昇が好感され、米ニューヨーク市場では銀行株が堅調に推移している。この日の東京市場でもメガバンクは朝方買い先行で推移していたが、買い一巡後は値を消す展開。全般相場が軟調となるなか、ここ銀行株は底堅かったことから利益確定売りが出た様子だ。
●ストップ高銘柄
地域新聞社 <2164> 2,384円 +400 円 (+20.2%) ストップ高 本日終値
多木化学 <4025> 7,150円 +1,000 円 (+16.3%) ストップ高 本日終値
以上、2銘柄
●ストップ安銘柄
ウッドフレンズ <8886> 3,065円 -700 円 (-18.6%) ストップ安 本日終値
FMI <7038> 5,600円 -1,000 円 (-15.2%) ストップ安 本日終値
ブリッジ <7039> 5,620円 -1,000 円 (-15.1%) ストップ安 本日終値
以上、3銘柄
株探ニュース