【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):ファストリ、クレハ、RPA
ファストリ <日足> 「株探」多機能チャートより
クレハ<4023>が反発し年初来高値を更新した。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は5日、同社株のレーティングを「ニュートラル」から「オーバーウエート」へ引き上げた。目標株価は7710円から1万1020円に見直した。PGA(ポリグリコール酸)樹脂の販売数量増により収益拡大が継続するとみている。特に、「米国シェールオイルの生産拡大によるPGA市場の拡大と同社の販売方針転換による市場シェア上昇」をエクイティストーリーに挙げている。米パーミアン地区(米テキサス州)を中心にシェールオイル・ガスの坑井掘削が急増しており、同社のPGA事業の収益機会が増している。また、日揮<1963>との合弁会社によるPGA製掘削機器の販売を強化しており、同市場でのシェア拡大が期待できる。
■ファーストリテイリング <9983> 58,430円 +680 円 (+1.2%) 本日終値
ファーストリテイリング<9983>が全体相場に逆行して強い動き。きょうは、リスクオフの流れが強まるなか、日経平均株価は300円を超える下落となったが、指数寄与度の高い値がさ株のなかでは、裁定解消売りをこなして数少ないプラス寄与銘柄となった。ハイテク株が総じて売り込まれるなか、消費関連の一角が相対的に強さを発揮している。同社は経済成長が著しい東南アジアなどアジア地域への出店に力を入れており、これが米国を中心とした通商摩擦問題の網をかいくぐり中期的な成長期待につながっている。
■RPAホールディングス <6572> 13,530円 +40 円 (+0.3%) 本日終値
RPAホールディングス<6572>が反発。午前11時ごろ、子会社RPAテクノロジーズがシステナ<2317>とBizRoboパートナー契約を締結したと発表しており、これを好感した買いが入った。今回のパートナー契約締結は、システナによるRPAソリューションの選択肢を広げるのが狙い。これによりシステナは、RPAの「BizRobo! DX Cloud」「BizRobo! BasicRobo」の取り扱いを開始しており、顧客に対するRPAサービスの選択肢拡大を図るもようだ。
■古野電気 <6814> 1,312円 -182 円 (-12.2%) 本日終値 東証1部 下落率3位
古野電気<6814>は大幅続落。前週末5日の取引終了後、集計中の第2四半期累計(3~8月)連結業績について、営業利益が31億円から36億円(前年同期比2.1倍)へ、純利益が24億円から32億円(同2.4倍)へ上振れて着地したようだと発表したが、株価は直近で高値圏で推移していただけに、目先の材料出尽くし感から利益確定売りが出たようだ。舶用事業、産業用事業ともに事業環境は概ね想定の範囲内で推移したことから、売上高は420億円(同6.2%増)で据え置いたが、生産性の向上などによる利益率の改善が前回修正予想を上回って推移していることが利益を押し上げた。また、為替レートがドル、ユーロともに想定よりも円安水準で推移していることもプラスに働いた。
■レノバ <9519> 1,200円 -120 円 (-9.1%) 本日終値 東証1部 下落率6位
5日に決算を発表。「6-8月期(1Q)経常は27%減益で着地」が嫌気された。レノバ <9519> が10月5日大引け後(15:00)に決算を発表。19年3月期第1四半期(6-8月)の連結経常利益は前年同期比26.8%減の6.4億円に減り、通期計画の21億円に対する進捗率は30.6%となった。
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■パソナグループ <2168> 1,517円 -127 円 (-7.7%) 本日終値
5日に決算を発表。「6-8月期(1Q)最終は赤字転落で着地」が嫌気された。パソナグループ <2168> が10月5日大引け後(15:30)に決算を発表。19年5月期第1四半期(6-8月)の連結最終損益は700万円の赤字(前年同期は5億3300万円の黒字)に転落した。
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■サンエー <2659> 4,735円 -325 円 (-6.4%) 本日終値
サンエー<2659>が大幅続落。前週末5日の取引終了後に発表した第2四半期累計(3~8月)連結決算が、売上高961億1500万円(前年同期比3.3%増)、営業利益73億6900万円(同5.8%減)、純利益48億2100万円(同7.6%減)となり、従来予想の営業利益78億6500万円を下回って減益となったことが嫌気された。5月に「喜友名店」(沖縄県宜野湾市)、「板良敷店」(沖縄県島尻郡与那原町)を新規出店したものの、既存店売上高が前年同期比0.2%増にとどまったほか、大規模ショッピングセンター開業準備などで販管費が増加していることなどが利益を圧迫した。なお、19年2月期通期業績予想は、売上高1921億9800万円(前期比3.4%増)、営業利益143億8000万円(同4.4%減)、純利益98億9900万円(同4.7%減)の従来見通しを据え置いている。
■石油資源開発 <1662> 2,546円 -169 円 (-6.2%) 本日終値
石油資源開発<1662>、国際石油開発帝石<1605>が続落。ここ原油市況の上昇が続いていたが、前日のWTI原油先物価格は上昇一服となったほか、ドバイ原油も反落した。市場では「ここまで、原油高は全体リスクオン相場の流れと歩調を合わせていた部分もあったが、前週後半からはその構図が崩れている」(国内準大手証券)という。国際帝石は9月月間で16.5%も水準を切り上げてきただけに、原油市況の一服による影響というよりも、リスク選好相場の反動が出ている面もあるようだ。
■吉野家ホールディングス <9861> 1,754円 -112 円 (-6.0%) 本日終値
5日に決算を発表。「上期最終が赤字転落で着地・6-8月期も赤字転落」が嫌気された。吉野家ホールディングス <9861> が10月5日大引け後(16:00)に決算を発表。19年2月期第2四半期累計(3-8月)の連結最終損益は8.5億円の赤字(前年同期は12.9億円の黒字)に転落した。
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■オンワード <8016> 677円 -43 円 (-6.0%) 本日終値
オンワードホールディングス<8016>が大幅続落。前週末5日の取引終了後、19年2月期の連結業績予想について、売上高を2485億円から2436億円(前期比0.2%増)へ、営業利益を72億円から54億円(同4.5%増)へ、純利益を60億円から55億円(同2.5%増)へ下方修正したことが嫌気された。Eコマースが順調に推移した一方、リアル店舗の減収など事業環境変化の加速がマイナスに働いたという。また、在庫一元化に伴う物流構造改革などで経費が先行したことも響いたとしている。なお、第2四半期累計(3~8月)決算は、売上高1138億6400万円(前年同期比1.3%減)、営業利益6億600万円(同57.6%減)、純利益14億7900万円(同34.8%減)だった。同時に、300万株(発行済み株数の2.13%)、または27億円を上限とする自社株買いを発表した。さらに、10月31日付で500万株(同3.06%)の自社株を消却するとあわせて発表している。
株探ニュース