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【経済】NYの視点:カプラン米ダラス連銀総裁、年内あと2回の利上げに警告なし


米ダラス連銀のカプラン総裁は21日、経済や金融政策に関する論文を発表した。その中で、カプラン総裁は中央銀行が金利の中立水準に達するまで、利上げを続ける必要があるとの見解を示した。中立水準とは、経済の成長をあおることもなく、鈍化させることもない水準。その水準で、利上げを打ち止めることが好ましいとした。中立水準に達するには、あと、3回から4回の利上げが必要になるとの見方。

2018年の国内総生産(GDP)は+3.0%を予想。ただ、米国の利上げを受けた、世界の経済や市場の安定性を監視する必要があることや、利回り曲線の逆転の重要性を無視すべきではないと警告。

中立水準に達した際、次の政策を決定する前に、経済の見通しや利回り曲線を含めた他の要因を見直すことが必要とした。カプラン総裁は「利回り曲線の逆転の重要性を無視すべきではない」と主張。米アトランタ連銀のボスティック総裁も20日の演説で、利回り曲線の動向に注視が必要で、万が一、逆転した場合は、対応が必要だと訴えた。

今週米ワイオミング州ジャクソンホールで開催されるカンザスシティー連銀主催の年次シンポジウムでのパウエルFRB議長の演説では、追加利上げに反対を唱えるトランプ大統領の見解に対するFRBの対応に焦点が集まる。カプラン米ダラス連銀総裁の見解からは、年内9月、12月の追加利上げに関する警告はなかった。

《CS》

 提供:フィスコ

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