【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):ブロドリーフ、田中化研、信越化
ブロドリーフ <日足> 「株探」多機能チャートより
ブロードリーフ <3673> がストップ高。24日大引け後、18年12月期上期(1-6月)の連結税引き前利益を従来予想の9.3億円→15.3億円に64.5%上方修正。増益率が2.6%増→68.9%増に拡大する見通しとなったことが買い材料視された。ユーザー更新需要の増加を背景に、自動車関連向けシステムの販売が好調で、売上が計画を上回ったことが利益を押し上げた。なお、通期の税引き前利益は従来予想の32.6億円(前期は29.8億円)を据え置いた。
■田中化学研究所 <4080> 1,605円 +149 円 (+10.2%) 本日終値
田中化学研究所<4080>が続急騰。世界的な自動車の環境規制の高まりが、電気自動車(EV)の普及を後押ししている。特に力を入れているのが中国で国家戦略としてEVシフトを進める構えにあり、今後爆発的な普及局面に向かう可能性も指摘されている。ここ最近は米中貿易戦争への警戒感から中国関連株に売り圧力が強かったが、目先は中国政府の金融政策と財政政策両輪への期待から軒並み出直る動きとなっており、同社株もこの流れに乗るテーマ物色対象として改めて注目されている。
■日本車輌製造 <7102> 300円 +25 円 (+9.1%) 本日終値 東証1部 上昇率10位
日本車輌製造 <7102> が急伸。24日大引け後に発表した19年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益が前年同期比2.6倍の19.5億円に急拡大して着地したことが買い材料視された。建設機械事業で国内向け大型杭打機や海外向け発電機などの販売が増加したことが寄与。鉄道車両事業とエンジニアリング事業が黒字転換したことも利益拡大に貢献した。上期計画の7億円をすでに2.8倍も上回っており、業績上振れを期待する買いが向かった。
■タムロン <7740> 2,148円 +126 円 (+6.2%) 本日終値
タムロン <7740> が大幅高。24日大引け後、18年12月期上期(1-6月)の連結経常利益を従来予想の13億円→20.5億円に57.7%上方修正したことが買い材料視された。写真関連事業で自社ブランド、OEMともにカメラ用レンズの販売が好調だったことが寄与。販管費の削減を進めたことも上振れの要因となった。上期増額分を下回る形で、通期の同利益も48億円→51億円に6.3%上方修正。増益率が17.1%増→24.4%増に拡大する見通しとなった。
■GMOインターネット <9449> 2,594円 +117 円 (+4.7%) 本日終値
GMOインターネット<9449>やリミックスポイント<3825>、SBIホールディングス<8473>といった仮想通貨関連株が高い。足もとでビットコイン価格が上昇基調となっており同関連株には見直し買いが流入したようだ。仮想通貨交換会社ビットフライヤーによると、25日午前8時過ぎには、一時1ビットコイン=94万円台に上昇。今月初旬の70万円前後から3割強上昇している。市場では、ビットコインの上場投資信託(ETF)の承認に対する期待も出ている模様。低迷していたビットコイン価格が、どこまで値を戻すかが関心を集めている。
■昭和電工 <4004> 5,270円 +210 円 (+4.2%) 本日終値
昭和電工<4004>が後場上げ幅を拡大。同社はきょう、9月1日納入分から硫酸の国内販売価格をキロ当たり3円以上引き上げると発表。これによる採算改善などが期待されたようだ。値上げの理由は、製造設備の老朽化が進み、安定生産のための設備維持更新費用が年々増加しているほか、物流面でも船舶及び車両の更新、輸送乗務員確保などの輸送費の高騰が事業を圧迫しており、自助努力の限界を超える状況に至っているためだとしている。
■信越化学工業 <4063> 10,810円 +410 円 (+3.9%) 本日終値
信越化学工業<4063>が続伸。24日の取引終了後、米国子会社シンテック社が、塩化ビニール樹脂(PVC)の新工場を建設すると発表しており、これを好感した買いが入った。シェールガスを使ったエチレンを用いて原料から製品まで一貫生産体制の工場を新設する予定で、投資金額は14億9000万ドル(約1600億円)。有利な原料事情を取り込みながら、北米および世界の需要増加に対応するのが狙いとしており、完工は2020年末を目指している。
■オプティム <3694> 3,065円 +90 円 (+3.0%) 本日終値
オプティム<3694>が続伸し年初来高値を更新した。24日の取引終了後、ドローンの空撮画像から資源量調査を行うサービス「Forest Scope」の提供を開始すると発表しており、これを好感した買いが入った。同社では、ドローンを用いた林業の見える化と、IoTを活用したサプライチェーンの効率化による、スマート林業への取り組みを開始すると発表しており、「Forest Scope」の提供はその第1弾。同社は既にスマート農業への取り組みとして、農業向けマルチコプター型ドローン「OPTiM Agri Drone」や固定翼機型ドローン「OPTiM Hawk」の開発や、空撮画像を人工知能(AI)が解析するサービス「Agri Field Manager」を提供しているが、これを林業に応用するとしている。また同社は23日に農業・林業・水産業・流通業・加工業・食品業に向けたAI・IoT・ブロックチェーン・プラットフォーム「AGRI EARTH」を発表。農業ビッグデータの活用を推進し、農業に特化したAI・IoTによる価値創造を行うとしており、これも好材料視された。
■エフ・シー・シー <7296> 3,245円 +90 円 (+2.9%) 本日終値
エフ・シー・シー<7296>が4日ぶりに反発。同社は24日、トヨタ自動車<7203>の米製造拠点であるトヨタ・モーター・マニュファクチャリング・ウェストバージニア向けにクラッチアッセンブリーを新規受注し、本格生産を開始したと発表。これによる業績への寄与などが期待されたようだ。今回の受注は、トヨタ向けとして16年5月から日本で量産を開始したFF8AT用クラッチについて、米国で新規に受注したもの。20年度の売り上げ見通しは、約1700万ドルになるとしている。
■ラクト・ジャパン <3139> 6,550円 +160 円 (+2.5%) 本日終値
ラクト・ジャパン<3139>が4日続伸し上場来高値を更新。水戸証券は24日、同社株のレーティングを新規「B+」でカバレッジを開始した。目標株価は7500円としている。同社は乳原料・チーズの輸入に強みを持つ食品専門商社。18年11月期の連結経常利益は前期3%増の26億円の見込みだが、同証券では28億5000万円への増額修正を予想。チーズやアイスクリーム、チョコレート向けなどで乳原料・チーズの需要堅調は継続するとみられるほか、猛暑や豪雨被害、北海道での牧草の生育不良などにより生乳の生産量減少が懸念され、同社が取り扱う輸入乳原料の引き合いは強まるとみている。
株探ニュース