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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

キリン堂HD <日足> 「株探」多機能チャートより

■サマンサJP <7829>  415円 (+80円、+23.9%) ストップ高

 サマンサタバサジャパンリミテッド <7829> [東証M]がストップ高。10日大引け後に発表した19年2月期第1四半期(3-5月)の連結経常利益が前年同期比88倍の4.3億円に急拡大して着地したことが買い材料視された。不採算店舗の閉鎖で店舗数が30店減少し、2ケタ減収となったものの、原価低減の進展に加え、人件費や広告宣伝費、販売促進費、業務委託費の削減が奏功し、採算が大きく改善した。上期計画の2.1億円をすでに2倍も上回っており、業績上振れを期待する買いが向かった。

■キリン堂HD <3194>  3,110円 (+500円、+19.2%) ストップ高

 東証1部の上昇率トップ。キリン堂ホールディングス <3194> がストップ高。10日大引け後に発表した19年2月期第1四半期(3-5月)の連結経常利益が前年同期比49.7%増の6.4億円に拡大して着地したことが買い材料視された。ドラッグストアと小型店を8店舗出店したほか、前期に出店した店舗も寄与し、3.4%の増収を確保した。販売促進施策の見直しに加え、ヘルス&ビューティケア商品のカウンセリング販売が伸びたことも大幅増益に貢献した。

■アイケイ <2722>  2,543円 (+392円、+18.2%)

 アイケイ <2722> [東証2]が急反騰。10日大引け後に発表した18年5月期の連結経常利益は前の期比62.3%増の8.9億円に拡大して着地。続く19年5月期も前期比18.7%増の10.6億円に伸び、3期連続で過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。今期は中国を中心に自社ブランド化粧品「LB」の販売が拡大するうえ、テレビ通販などで美容・健康関連のPB商品も伸び、11.4%の大幅増収を見込む。併せて、今期の年間配当は前期比2円増の12円に増配する方針としたことも支援材料となった。

■ハニーズHD <2792>  1,049円 (+135円、+14.8%)

 東証1部の上昇率2位。ハニーズホールディングス <2792> が続急騰。10日の取引終了後に発表した19年5月期の連結業績予想が、売上高482億円(前期比8.1%減)、営業利益34億円(同30.7%増)、純利益20億5000万円(同10.5倍)と大幅増益を見込んでいることが好感された。成長余力が大きいEC事業および服飾雑貨を強化する一方、中国事業では退店スケジュールに沿って退店スピードを早める方針で、売上高は減収を予想。ただ、不採算店舗の閉鎖に加え、ミャンマー工場の生産効率改善などが利益を押し上げる見通しだ。なお、18年5月期決算は、売上高524億4100万円(前の期比3.8%減)、営業利益26億円(同11.3%増)、純利益1億9500万円(同52.7%減)だった。

■パルHD <2726>  2,650円 (+288円、+12.2%)

 東証1部の上昇率5位。パルグループホールディングス <2726> が急反騰。10日の取引終了後に発表した第1四半期(3-5月)連結決算が、売上高321億6700万円(前年同期比6.0%増)、営業利益26億9900万円(同4.3%増)、純利益15億5400万円(同0.1%減)と増収、営業増益で着地し、上期計画の営業利益38億9000万円に対する進捗率が69%に達することが好感された。衣料事業で積極的なブランドプロモーションを展開したほか、マーチャンダイジングの改革を推進し、機動的な商品投入によって店頭商品の鮮度を向上させたことなどが奏功した。なお、19年2月期通期業績予想は、売上高1335億1000万円(前期比8.3%増)、営業利益89億9000万円(同27.7%増)、純利益49億3000万円(同98.1%増)の従来見通しを据え置いている。

■井筒屋 <8260>  341円 (+31円、+10.0%)

 東証1部の上昇率6位。井筒屋 <8260> が急騰。10日の取引終了後に発表した第1四半期(3-5月)連結決算は、売上高188億5200万円(前年同期比1.1%減)、営業利益2億1700万円(同1.3%減)、純利益9600万円(同81.7%減)となり、営業減益となったが、上期計画に対する進捗率が営業利益で72%と高いことから、上振れへの期待感が高まっているようだ。本館地階グローサリー売り場のリニューアルを行ったほか、紫江’S(しこうず)1階にアウトドア総合ブランドの「モンベル」をオープンするなどしたことが奏功。また、3月にスマートフォン決済アプリ「アリペイ」「ウィチャットペイ」を本店ならびに北九州空港店に導入し、中国からの訪日観光客の利便性を向上させたことも寄与した。なお、19年2月期通期業績予想は、売上高784億円(前期比0.1%増)、営業利益11億円(同4.1%減)、純利益2億円(同70.4%減)の従来見通しを据え置いている。

■出光興産 <5019>  4,675円 (+385円、+9.0%)

 東証1部の上昇率7位。出光興産 <5019> 、昭和シェル石油 <5002> がいずれも逆行高。両社は2019年4月1日に経営統合することを正式発表したことで、これを契機に物色資金が流入している。「出光興産は経営統合に伴い発行済み株式数の5.77%を上限とする自社株買いを発表したことも株価を刺激。また、昭和シェルは国内証券による目標株価引き上げの動きも株高を後押しする要因となっている」(準大手証券ストラテジスト)という。

■国際紙パルプ <9274>  450円 (+31円、+7.4%)

 東証1部の上昇率10位。国際紙パルプ商事 <9274> が続急伸、上場来高値を更新した。同社株は先月26日に東証1部へ新規上場した直近IPO銘柄。11日付の日本経済新聞は「紙製品のアジア向け輸出価格が4~7%上昇した」と報道。国内および海外での紙パルプ卸売業を展開する同社株に買いが流入した。また、今月末にはTOPIX指数へ組み込まれる見込みであり、新規資金の流入期待が出ている。さらに、来月10日には第1四半期(4-6月)決算が発表される予定であり、その結果も注目されている。

■竹内製作所 <6432>  2,572円 (+173円、+7.2%)

 竹内製作所 <6432> が4連騰。10日大引け後に発表した19年2月期第1四半期(3-5月)の連結経常利益が前年同期比11.8%増の47億円に伸びて着地したことが買い材料視された。新製品を投入したミニショベルやクローラーローダーの販売が北米や欧州向けを中心に伸び、15.6%の大幅増収を達成したことが寄与。運送費の増加があったものの、増収効果で吸収した。

■モノタロウ <3064>  5,110円 (+330円、+6.9%)

 MonotaRO <3064> が急反発。SMBC日興証券は10日、同社株の投資判断「1」を継続するとともに目標株価を4300円から5300円に引き上げた。6月の売上高は前年比22.8%増と好調を持続している。また、テレビCMの第2弾も好評で、新規顧客の獲得も順調に推移。同証券では18年12月期の連結営業利益を前期比25%増の148億円(会社予想142億4900万円)、19年12月期は今期推定比26%増の187億円と予想している。

■データセク <3905>  840円 (+53円、+6.7%)

 データセクション <3905> [東証M]が続急伸、前日まで2日連続のストップ高となっていたが、11日も全体地合いとは無縁の異彩人気となった。同社は10日取引終了後、KDDI <9433> と資本・業務提携すると正式発表した。KDDIは同社株210万株を取得し、筆頭株主となる予定。また、同社はアルム(東京都渋谷区)の小売店向けビジネスインテリジェンスツールの開発・販売事業を譲り受けると併せて発表した。人工知能(AI)画像解析技術をビッグデータ分析のノウハウと融合して新サービス開発を目指す方針。

■ダイユーHD <3546>  1,177円 (+74円、+6.7%)

 ダイユー・リックホールディングス <3546> が急反発。10日の取引終了後に発表した第1四半期(3-5月)連結決算が、売上高201億8700万円(前年同期比1.2%増)、営業利益7億9000万円(同11.9%増)、純利益5億6100万円(同12.2%増)と2ケタ営業増益となったことが好感された。主力ホームセンターのダイユーエイト事業が1店舗の新規出店効果もあり堅調に推移したことに加えて、ペットショップのアミーゴも1店舗の新店効果や店舗改装効果で売り上げ・利益を伸ばした。なお、19年2月期通期業績予想は、売上高805億円(前期比2.2%増)、営業利益19億円(同11.6%増)、純利益12億5000万円(同20.6%増)の従来見通しを据え置いている。

■ビックカメラ <3048>  1,790円 (+110円、+6.6%)

 ビックカメラ <3048> が大幅3日続伸。同社が10日の取引終了後、発表した第3四半期(3-5月)決算は連結営業利益が前年同期比32%増の81億4800万円だった。市場予想の75億円前後を上回った。中国人客の比率が高い同社の免税売り上げが伸びたほか、プライベートブランド商品の販売なども好調だった。市場からは今回の決算に対して「ポジティブ」との評価が出ており買いが先行した。

■エディオン <2730>  1,112円 (+60円、+5.7%)

 エディオン <2730> が5日ぶり急反発。10日の取引終了後に発表した6月度の月次売上速報で直営店売上高が前年同月比9.9%増となり、今期に入って最も高い伸び率となったことが好感された。2店舗の新規出店を行ったことなどが貢献した。また、全店売上高は同8.8%増で、FCで2店舗の出店を行ったことなどが寄与した。

■エコス <7520>  1,815円 (+97円、+5.7%)

 食品スーパー中堅のエコス <7520> が続急伸。10日大引け後に発表した19年2月期第1四半期(3-5月)の連結経常利益が前年同期比18.4%増の8.3億円に伸びて着地したことが買い材料視された。チラシ攻勢による競合他社との顧客争奪戦や消費者の節約志向による単価下落の影響はあったものの、TAIRAYAを1店舗出店したほか、簡便商品や惣菜商品、低価格商品の強化に取り組み、増収を確保した。不採算店1店舗を閉店したことに加え、物流効率の向上や店舗作業の効率化を進めたことも増益に貢献した。

■ローツェ <6323>  2,103円 (+108円、+5.4%)

 ローツェ <6323> が大幅高で4日続伸。10日の取引終了後に発表した第1四半期(3-5月)連結決算が、売上高69億2800万円(前年同期比34.7%減)、営業利益13億1400万円(同35.3%増)、純利益9億2200万円(同24.8%増)と大幅営業増益だったことが好感された。前期の特需だった韓国子会社におけるガラス基板関連自動化装置の大量受注の納入が完了したことで売上高は減収となった。ただ、この特需が超短期間での納品であったことによるコスト増加要因が解消されたことに加え、半導体関連装置の売上高が大幅に伸長したことが利益を押し上げた。なお、19年2月期通期業績予想は、売上高363億6300万円(前期比30.4%減)、営業利益50億5700万円(同19.4%増)、純利益37億1100万円(同35.3%増)の従来見通しを据え置いている。

■三谷セキサン <5273>  2,529円 (+116円、+4.8%)

 三谷セキサン <5273> が大幅反発。10日、同社が発行済み株式総数の0.48%にあたる12万株(金額で3億2000万円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料視された。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は7月11日から19年3月22日まで。

■ソネットMN <6185>  5,000円 (+165円、+3.4%)

 ソネット・メディア・ネットワークス <6185> [東証M]が大幅反発。11日、旧式ブラウザーを介した広告に対して、自動的・効率的に抑制する技術を開発したと発表しており、新技術を好感した買いが入った。これまで、クレジットカードの会員データを安全に取り扱うことを目的として策定されたセキュリティー基準としてPCIDSSが採用され、主に大手企業によるECサイトやWebサービスサイトは準拠したものとなっていた。現在、一部のインターネットユーザーが旧式ブラウザーを継続利用した場合、旧式ブラウザー上で広告掲載サイトの表示は可能となる一方で、広告をクリックした先のランディングページが非表示となる可能性が指摘されているという。このような広告表示は結果的に無駄な広告配信となるため、旧式ブラウザーへの広告配信自体の停止が望まれていたが、同社ではこれに対応し、ランディングページを表示することができないブラウザーへの広告配信を自動で抑制する技術を開発したとしている。

■ケーズHD <8282>  1,227円 (+35円、+2.9%)

 ケーズホールディングス <8282> が続伸。10日の取引終了後に発表した6月度の月次速報で、グループ売上高が前年同月比11.2%増と2ヵ月ぶりに前年実績を上回ったことが好感された。気温が高く推移したことでエアコンが同27.6%増と好調に推移した。また、冷蔵庫や洗濯機などの白物家電も好調だったほか、テレビも同19.0%増と高い伸びとなった。

■三谷商 <8066>  4,990円 (+75円、+1.5%)

 三谷商 <8066> [東証2]が高い。10日、同社が発行済み株式数(自社株を除く)の0.27%にあたる7万株(金額で3億7000万円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料視された。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は7月11日から9月21日まで。また、発行済み株式数の3.22%にあたる100万株の自社株を消却する。消却予定日は7月24日。

※11日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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