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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―

ダイヤ通商 <日足> 「株探」多機能チャートより

■ダイヤ通商 <7462>  1,018円 (+150円、+17.3%) ストップ高

 首都圏でガソリンスタンドなどを展開するダイヤ通商 <7462> [JQ]がストップ高。2日大引け後、資産の効率的活用と財務体質の改善を目的に固定資産を譲渡すると発表しており、業績上振れを期待する買いが入ったようだ。東京都豊島区北大塚に保有するサービスステーション「SSヨンク大塚」の売却に伴い、19年3月第4四半期に売却益6.5億円を特別利益に計上する見込みとなった。なお、通期業績予想への影響は他の要因も含め精査中とし、修正が必要な場合には速やかに開示を行うとしている。

■エスプール <2471>  1,551円 (+183円、+13.4%)

 エスプール <2471> [JQ]が急反騰。2日大引け後、18年11月期上期(17年12月-18年5月)の連結経常利益を従来予想の3.5億円→4.6億円に31.5%上方修正。増益率が34.3%増→76.6%増に拡大し、従来の3期連続での上期の過去最高益予想をさらに上乗せしたことが買い材料視された。上期業績の上方修正は5月に続き、2回目となる。主力の人材派遣サービス、障がい者雇用支援サービスともに好調に推移する中、費用の抑制が進み採算が上向いたことが上振れの要因。なお、通期の経常利益は従来予想の8億円(前期は6.8億円)を据え置いた。

■大黒屋 <6993>  61円 (+6円、+10.9%)

 大黒屋ホールディングス <6993> [東証2]が急反発。2日の取引終了後、中国・陸秦科技と中国における金融サービスを提供することを目的に業務提携し、合弁会社を設立すると発表しており、これを好材料視した買いが入った。大黒屋HDでは既に、中国最大級の金融グループであるCITICグループと合弁会社「信黒屋」を設立し中古ブランド品の買い取り・売買事業を展開しているが、新合弁会社では陸秦科技の有する「スマホアプリを用いた個人消費者向けローンサービス」のノウハウを活用し、小売事業におけるショッピングローンなどの金融サービスを提供する方針。さらに、信黒屋との間で、ファイナンスサービスを連携させることで、中国における中古ブランド品の買い取り・売買事業をより加速させられると見込んでいる。また同時に、大黒屋HDでは、21年3月期を最終年度とする中期事業計画を策定。最終年度までに売上高483億円(18年3月期参考値208億円)、EBITDA75億円(同13億円)を目指す。

■ミサワ <3169>  491円 (+47円、+10.6%) 一時ストップ高

 東証1部の上昇率2位。ミサワ <3169> が急反騰、一時ストップ高。同社は「unico」ブランドで家具、雑貨などを女性層を主要ターゲットに販売する。価格帯を引き下げた新ブランド投入で若年層の需要取り込みを強化しており、足もとの業績は回復色を強めている。19年1月期の第1四半期(2-4月)連結決算は、本業のもうけを示す営業利益が9900万円(同2.2倍)と高い伸びを示しており、通期計画の2億500万円の黒字(前期実績は8300万円の赤字)達成も有望視される。株価は四半期決算発表を好感して6月14日に547円の高値に買われた後大きく調整したが、時価総額30億円台と小型で再人気化となれば高値奪回も視野に入る。

■地域新聞社 <2164>  545円 (+49円、+9.9%) 一時ストップ高

 地域新聞社 <2164> [JQG]が続急伸。2日大引け後に発表した18年8月期第3四半期累計(17年9月-18年5月)の連結経常損益が2600万円の黒字(前年同期は1億1500万円の赤字)に浮上して着地したことが買い材料視された。地図情報システムを活用した折り込みチラシ配布の取り引きが増加したうえ、行政向け販売促進支援サービス、Web広告の売上が伸びたことが寄与。売上原価の減少に加え、販管費を抑制したことも黒字転換に貢献した。通期計画の500万円をすでに5.2倍も上回っており、業績上振れを期待する買いが向かった。

■ユーザベース <3966>  3,470円 (+310円、+9.8%)

 ユーザベース <3966> [東証M]が急反発。2日大引け後、米オンライン経済情報メディアのクオーツ社の株式を100%取得し、完全子会社化すると発表しており、事業拡大による今後の成長に期待する買いが向かった。クオーツ社の買収総額は最大約120億円で、今月31日に買収を完了する予定としている。同社は昨年ダウ・ジョーンズと合弁会社を設立し米国進出を果たし、昨年11月には米国版NewsPicksをリリースしている。今回の買収によりNewsPicks事業のグローバル展開の加速を目指す。併せて、18年12月期の連結最終損益を従来予想の1.7億円の黒字→2.7億円の赤字(予想レンジ中値)に下方修正し、一転して赤字見通しとなった。買収に伴い生じるのれん、無形固定資産の償却費などが発生するほか、今回のM&Aに係るアドバイザリー手数料などを特別損失として計上する。

■オロ <3983>  4,175円 (+260円、+6.6%)

 東証1部の上昇率3位。オロ <3983> が6連騰で未踏の4000円大台乗せ、連日の上場来高値更新と気を吐いた。ERPソフトを開発しており、大手企業グループからの受注が高水準で業績好調。ウェブ広告の戦略立案による販促支援も展開、海外向けで需要を伸ばしている。18年12月期営業利益は前期比7%増の9億1800万円を見込むが、第1四半期時点で前年同期比9割近い伸びを示しており、通期見通しも大幅に増額修正される公算があり、それを先取りする形で継続的な買いが流入している。

■エヌジェイ <9421>  1,757円 (+103円、+6.2%)

 エヌジェイホールディングス <9421> [JQ]が大幅反発。2日の取引終了後、人材関連サービスを展開するDELTA Holdings(東京都港区)と資本・業務提携すると発表しており、これを好感した買いが入った。今回の資本・業務提携は、NJHD子会社トーテックの持つエンジニア系の幅広い顧客ネットワークとメーカー分野におけるキャリアコーディネート力に、DELTA社の持つ自社システムによる規模拡大に対応した体制とブランディングノウハウなどを合わせることで、自社グループで取り組む以上の人材関連ビジネスの成長を図るのが狙い。また、資本提携では、トーテック株のうち70%にあたる1491株を1株8万4000円でDELTA社に譲渡するとしており、これに伴いNJHDの第2四半期決算に子会社株式売却益6200万円を特別利益として計上するとしている。

■三社電機 <6882>  1,147円 (+63円、+5.8%)

 三社電機製作所 <6882> [東証2] が3日続伸。3日付けの日経産業新聞で、「炭化ケイ素(SiC)製の パワー半導体で従来の3分の1ほどに小型化したモジュール(複合)部品を今秋にも量産する」と報じられており、これを好材料視した買いが入った。記事によると、岡山工場(岡山県奈義町)で数億円を投じて新しい生産ラインを新設するという。同社は、15年3月にパナソニック <6752> とSiCパワー半導体モジュールの試作品を共同開発していたが、量産化で業績への貢献が期待される。まずは燃料電池や蓄電池のインバーター向けに採用を促すようだが、SiCパワー半導体は、シリコン(Si)と炭素(C)で構成される化合物を用いたパワー半導体でシリコン製と比べて高効率で高温に強いといった特徴があることから、将来的には電気自動車への採用を目指すもようだ。

■マネックスグループ <8698>  680円 (+36円、+5.6%)

 東証1部の上昇率5位。マネックスグループ <8698> が続急伸、前日の全体相場急落場面でもプラスで引ける強さをみせていた。3日は、寄り付きからまとまった買いが流入し上値追い態勢を強めた。仮想通貨交換業者の「コインチェック」を買収し、仮想通貨分野に積極参入したことが物色人気の背景。金融庁が改正資金決済法に基づく業務改善命令を相次いで発令するなか、業界団体「日本仮想通貨交換業協会(JVCEA)」は取引や内部管理の透明性向上などを目的に自主規制ルール案をまとめ、信頼回復に努めており、そのなかマネックスGは業界勝ち組としての位置づけで評価が高い。

■島精機製作所 <6222>  5,460円 (+270円、+5.2%)

 東証1部の上昇率7位。島精機製作所 <6222> が急反発。3日午後に行われたスタートトゥデイ <3092> の前澤友作社長の記者会見で、今秋に島精機のホールガーメント機による縫い目のないニット製品の発売を計画していると発表したことが好感されたようだ。

※3日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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