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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):ABCマート、サインポスト、アイビーシー

アルトナー <日足> 「株探」多機能チャートより
■澁谷工業 <6340>  3,310円  -20 円 (-0.6%)  本日終値
 渋谷工業<6340>に強気評価が出ている。東海東京調査センターは27日、同社株のレーティングの「アウトパフォーム」と目標株価4550円を継続した。19年6月期は食品や飲料などのパッケージングプラントの受注好調が続くとみており、国内の飲料や調味料メーカーの更新投資だけでなく、海外の飲料メーカーから無菌充填プラントの受注増加が見込める。18年6月期の連結営業利益は前期比12%増の96億円(会社予想91億円)、19年6月期の同利益は105億円と連続最高益を予想している。一方、株価は1月高値から下落基調で年初来安値圏にあり、19年6月期ベースの予想PERは12倍程度の水準にあり割安とみている。

■エービーシー・マート <2670>  6,040円  -30 円 (-0.5%)  本日終値
 エービーシー・マート<2670>が6日続落で年初来安値を更新。きょう付けの日本経済新聞で「2018年3~5月期は、連結営業利益が前年同期比横ばいの140億円弱だったようだ」と報じられており、これが弱材料視されたようだ。記事によると、新規出店で増収を確保したものの、新たなスマートフォン向けアプリの開始でクーポンによる実質的な値引き販売が増え、これが利益を押し下げたという。また、韓国を訪れる中国人観光客が減少したことで、韓国の既存店売上高も冴えなかったとしている。なお、決算発表は7月4日を予定している。

■夢の街創造委員会 <2484>  2,457円  -4 円 (-0.2%)  本日終値
 夢の街創造委員会<2484>が4日続落。27日の取引終了後に発表した第3四半期累計(17年9月~18年5月)連結決算が、売上高40億400万円(前年同期比5.1%増)、営業利益5億6000万円(同11.2%減)、純利益3億8800万円(同3.1%増)と2ケタ減益となったことが嫌気された。主力の出前館事業で、アクティブ会員数が約262万人(前年同期比17.0%増)、加盟店舗数が1万6439店舗(同9.9%増)、オーダー数が約1699万件(同35.1%増)といずれも伸長したことで、子会社デリズを売却したにもかかわらず増収を確保したが、今期はシェアリングデリバリー拡大のための積極的な投資を行っていることから、減益を余儀なくされた。なお、18年8月期通期業績予想は、売上高54億3400万円(前期比9.9%増)、営業利益8億1900万円(同2.4%増)、純利益4億7800万円(同10.7%増)の従来見通しを据え置いている。

■サインポスト <3996>  2,387円  +238 円 (+11.1%)  本日終値
 サインポスト<3996>が急騰。今月中旬以降、下値模索の動きが続いていたが、終値でプラスを確保すれば実に10日ぶりの反発となる。同社は27日取引終了後、大手企業の社内弁当販売にワンダーレジ(設置型AIレジ)3台を導入し、実利用を開始したことを発表、これが材料視された。同社ではワンダーレジや完全スルー型レジシステムであるスーパーワンダーレジについて、今回の社内販売にとどまらず、小売店舗やスーパーマーケットなどさまざまな利用シーンに合わせた導入を検討しているとしており、今後の展開に期待が高まっている。

■アイビーシー <3920>  2,509円  +210 円 (+9.1%)  本日終値  東証1部 上昇率トップ
 アイビーシー<3920>が急騰。サイバーセキュリティーの重要性が広く認知されるなか、特定の企業などを狙う標的型攻撃への対応ニーズが高まっている。その際にネットワーク通信状況を監視する技術が重視され、IoTインフラ性能監視ツールの草分けで、総合的な運用支援を行う同社株に注目が集まっている。同社はブロックチェーン技術を活用した画期的なサービスを提供、日本IBMなどとIoTセキュリティーの実証実験なども進めている。

■アルトナー <2163>  1,290円  +97 円 (+8.1%)  本日終値
 アルトナー<2163>が大幅続伸、5日・25日移動平均線のゴールデンクロス示現から戻り足に弾みがついてきた。世界的に進むデジタル革命の波が日本の産業界でもIT系人材ニーズを増幅させている。日本の就業者に占めるIT系人材の比率は2%弱と海外と比較してもかなり低いことが指摘されているが、今後はこの比率が高まっていくことが予想される。そうしたなか、同社は機械設計や電子デバイス、システム開発などの技術者人材の派遣を展開しており、自動車業界やIT部品メーカー向け中心に引き合いが旺盛、特に自動運転など先進技術開発分野で商機を捉えている。19年1月期は営業利益段階で前期比12.8%増の7億6800万円を見込むが、上振れの可能性がある。7月3日付で東証2部から東証1部に指定替えとなることで、TOPIX連動型ファンドの組み入れなど株式需給面からの追い風も意識される。

■セキュアヴェイル <3042>  1,372円  +94 円 (+7.4%)  本日終値
 セキュアヴェイル<3042>が大幅高で3連騰、25日移動平均線を上に抜け上値指向を再び強めている。サイバー攻撃への対応は安倍政権でも国策として推進、つれてサイバーセキュリティーサービスの市場が加速的に拡大している。あらゆるものをオンライン化するIoTの普及で、サイバー攻撃が我々のリアルな日常に及ぼす脅威が高まっているほか、NEM(ネム)の不正流出が社会的問題となった仮想通貨分野などでも信頼確保のためのセキュリティー対策が急務となっている。そのなか、ネットワーク監視業務を手掛け、クラウド向けセキュリティーサービスなどに展開する同社は関連有力株として市場の注目が集まっている。ハードを一括納入するのではなく、継続性のある監視システムを展開していることで、一度受注すれば中期的な業績寄与につながる。会社側でも「(サイバーセキュリティーは)官主導であり民間ではまだそれほど危機感はないが、これから当社にも需要が来るとみている」とし、来20年3月期以降に業績の伸びが加速する可能性を示唆している。

■ホットリンク <3680>  982円  +66 円 (+7.2%)  本日終値
 ホットリンク<3680>が続伸。前日に10%を超える上昇をみせるなど急動意、きょうは悪地合いのなか目先筋の利益確定売りが出たが、それを吸収して上値指向を維持する強さをみせた。機械学習や深層学習などを使ったビッグデータ解析ツールを武器に、顧客ニーズを取り込んでいる。また、ボット機能を活用した販促支援サービスなどにも期待が大きく、足もとの収益も好調に推移している。

■ソレイジア・ファーマ <4597>  319円  +20 円 (+6.7%)  本日終値
 ソレイジア・ファーマ<4597>が急伸。27日の取引終了後、中国の医薬品規制管轄機関である中国国家医薬品監督管理局(CNDA)の直属機関である医薬品審査評価センター(CDE)から、開発品SP-01(海外販売名「Sancuso」)の新薬承認にかかるCDEでの審査完了と、CNDAへの承認上程について通知を受けたと発表しており、これを好材料視した買いが入った。SP-01は、抗悪性腫瘍薬投与に伴う悪心・嘔吐を適応症とするグラニセトロン経皮吸収型製剤として開発している製品。同社では今後、CNDAでの事務手続きを経て当局の承認に至るものと想定しているという。

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