【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):ABCマート、アインHD、不二サッシ
ABCマート <日足> 「株探」多機能チャートより
エービーシー・マート<2670>が急反落で年初来安値を更新。5日の取引終了後、5月度概況を発表しており、既存店売上高は前年同月比5.4%減と12カ月ぶりに前年実績を下回ったことが嫌気された。新規で取り組んでいるアパレルの販売は好調だったものの、休日が1日少ない影響があったことに加えて、ゴールデンウイーク以降の天候不順で、夏物商品の販売が不振だったことが響いた。なお、第1四半期としては既存店売上高は0.7%増だった。
■アインホールディングス <9627> 7,480円 -220 円 (-2.9%) 本日終値
アインホールディングス<9627>が続落。5日の取引終了後に発表した19年4月期の連結業績予想で、売上高2728億7000万円(前期比1.7%増)、営業利益175億円(同10.8%減)、純利益92億6000万円(同12.4%減)と2ケタ営業減益を見込むことが嫌気された。ファーマシー事業で引き続き調剤薬局の新規開発やM&Aの積極活用を図るほか、リテール事業ではコスメ&ドラッグストア「アインズ&トルペ」の首都圏への継続出店を行い、事業規模の拡大を目指す方針。ただ、それに伴う先行費用などで販管費が膨らむほか、薬価改定の影響もあり減益を余儀なくされる見通しだ。なお、年間配当は前期比5円増の55円を予定している。同時に発表の18年4月期決算は、売上高2683億8500万円(前の期比8.2%増)、営業利益196億2200万円(同34.7%増)、純利益105億6700万円(同32.9%増)だった。
■不二サッシ <5940> 178円 +50 円 (+39.1%) ストップ高 本日終値
不二サッシ<5940>が連日のストップ高となったほか、オリエンタルチエン工業<6380>、ウイルコホールディングス<7831>、日本パワーファスニング<5950>など東証2部に上場する低位株に投機資金が集中した。前日に、不二サッシ子会社の不二ライトメタルと産業技術総合研究所(NEDO)との共同研究による、医療機器向けマグネシウム合金部材の成形技術開発が発表され、これを材料に不二サッシはカイ気配のまま値幅制限上限で張りつく人気となった。東証2部は値動きの軽い低位株の宝庫で、不二サッシに追随して、個人投資家が200円前後の小型株を中心に短期値幅取り狙いの買いを入れている。
■ぷらっとホーム <6836> 4,200円 +700 円 (+20.0%) ストップ高 本日終値
ぷらっとホーム<6836>がストップ高。5日取引終了後、システム構築や運用・監視・保守事業などを手掛ける日立システムズ(東京都品川区)と工場向けIoTソシューションの拡販で協力すると発表しており、これが買い材料視された。日立システムズは、幅広い規模・業種システムの構築と、データセンター、ネットワークやセキュリティの運用・監視センター、コンタクトセンター、全国約300カ所のサービス拠点などの多彩なサービスインフラを生かしたシステム運用・監視・保守が強みのITサービス会社。今回の協力により、ぷらっとホームが提供するIoTデータマネジメント製品「OpenBlocks IDM アプライアンス」と、日立システムズが持つシステムインテグレーションや、機器の設定や設置、顧客サポートサービスを組み合わせ、工場をはじめとする製造業IoT市場に対し様々なソリューションの販売・提案を行っていくとしている。
■クロスキャット <2307> 1,560円 +133 円 (+9.3%) 本日終値
クロスキャット<2307>が続伸。5月24日に1740円の上場来高値をつけた後は調整局面にあったが、一気に切り返しに転じている。6月11日付で東証ジャスダックから東証2部市場へ市場変更することを手掛かりに材料に、投資資金が再攻勢をかけている。クレジットや金融機関向けに強みを持つソフト開発会社で人工知能(AI)やビッグデータ解析を得意とし、ブロックチェーン分野へも積極的に展開。仮想通貨発行に関するエンジニア不足に対応した人材育成にも力を入れており、マーケットでも注目度が高い。
■アルバイトタイムス <2341> 227円 +13 円 (+6.1%) 本日終値
アルバイトタイムス<2341>が反発。静岡県を地盤に無料求人情報誌を手掛けるほか、求人情報サイトなども運営。安倍首相が5日の経済財政諮問会議で外国人労働者の受け入れ拡大を表明したことで、人材関連セクターに目が向くなか、同社は外国人採用支援サービスを展開しており、国策関連の一角として人気素地がある。
■バリューHR <6078> 2,094円 +82 円 (+4.1%) 本日終値
バリューHR<6078>が後場プラスに転じた。午後0時30分ごろ、従来7円50銭を予定していた中間配当を1円増額して8円50銭にすると発表しており、これを好感した買いが入った。これにより、18年12月期の年間配当は21円50銭(従来予想20円50銭)となり、前期実績に比べて実質増配となる予定だ。
■シェアテク <3989> 2,611円 +61 円 (+2.4%) 本日終値
シェアリングテクノロジー<3989>が3日ぶりに反発。5日取引終了後、同社の子会社リアブロードが運営する海外留学サービス「スマ留」の5月度申し込み件数が前年同月比3.5倍の211件となり、過去最高の伸び率となったと発表したことが好感された。「スマ留」は、シェアリングエコノミーを活用して留学希望者を語学学校に斡旋する海外留学サービスサイト。語学学校の空き場所や空き時間を利用することで、大手の半額近くで海外留学を提供することを可能としている。
■ウォンテッドリー <3991> 2,406円 +42 円 (+1.8%) 本日終値
ウォンテッドリー<3991>が大幅反発。京都銀行<8369>がこの日、得意先の人材確保を支援するため、ウォンテッドリーと業務提携契約を締結したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。今回の提携により京都銀は、「Wantedly Visit」の紹介を開始し、取引先の人材不足などの課題解決をサポートするという。求人企業は20代から30代に支持されている同サービスを活用することで、これまでの採用ツールや媒体では出会うことができなかった層にアプローチすることが可能になるとしている。
●ストップ高銘柄
シーズメン <3083> 878円 +150 円 (+20.6%) ストップ高 本日終値
アジュバン <4929> 1,441円 +300 円 (+26.3%) ストップ高 本日終値
クラスターテクノロジー <4240> 669円 +100 円 (+17.6%) ストップ高 本日終値
など、5銘柄
●ストップ安銘柄
なし
株探ニュース