【注目】話題株ピックアップ【昼刊】:キトー、バンナムHD、レンゴー
キトー <日足> 「株探」多機能チャートより
キトー <6409> の上げ足が止まらない。株価は決算発表した翌日から6連騰、上場来高値を連日更新している。15日大引け後に発表した19年3月期の連結経常利益が前期比34.5%増の51億円に拡大する見通しとなったことを引き続き評価する買いが続いている。今期は旺盛な設備投資需要が継続するなか、国内を中心に巻き上げ機などの販売が伸びるほか、1月に買収したフィンランドのクレーン製造会社の業績上積みなども収益を押し上げる見通し。経常利益予想の51億円は08年3月期に記録した過去最高益51.8億円に迫る水準で、11年ぶりの最高益更新への期待も膨らむ。併せて、前期の年間配当を30円→33円(前の期は28円)に増額し、今期も前期比7円増の40円に増配する方針としており、3期ぶりの大幅増配も好感されている。
■加藤製作所 <6390> 2,986円 +77 円 (+2.7%) 11:30現在
加藤製作所<6390>は続伸。株価指標面では、PER12倍台、PBR0.6倍台と依然として割安水準にある。決算発表翌日の15日に一時、3110円まで買い進まれたあと、小幅な調整場面となっていたが、反転上昇の兆しをみせている。同社が14日に発表した19年3月期通期の連結業績予想は、売上高900億円(前期比3.5%増)、経常利益45億円(同85.0%増)、純利益28億円(同7.7%減)を見込み、年間配当は前期比15円増の95円を予定している。国内では、大都市圏での建設投資好調を受けて、クレーン・ショベルともに前年並みの需要を見込む。一方、海外では中国でのショベル需要の増加に加えて、アジア向けクレーンや北米向けクローラキャリア(不整地運搬車)需要の増加が見込まれ、これらが業績を牽引する見通しだ。
■バンナムHD <7832> 4,300円 +85 円 (+2.0%) 11:30現在
バンダイナムコホールディングス <7832> が3日ぶりに反発。株価は上場来高値圏での推移が続いている。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が22日付で同社の投資判断「オーバーウエート(強気)」を継続し、目標株価を4590円→5420円に引き上げたことが買い材料視された。リポートでは、リピート販売や大型作品の拡販を背景に、家庭用ゲームと業務用ゲームの利益拡大が従来想定以上である点を考慮し、19年3月期から22年3月期の収益予想を上方修正した。また、営業利益予想1000億円の達成時期を1期前倒しし、21年3月期に変更している。
■レンゴー <3941> 999円 +16 円 (+1.6%) 11:30現在
段ボール大手のレンゴー <3941> とトーモク <3946> が高い。レンゴーの株価は一時1014円まで上昇し、1990年以来、約28年ぶりの高値をつけた。日本経済新聞が23日付で「世界で段ボールの需要が急増している。インターネット通販の急拡大で梱包や配送に使う量が増えている」と報じたことが刺激材料となったようだ。報道によると「原料となる板紙の需要は2022年に16年比で約2割増える見通し」という。両社は業績も絶好調で19年3月期はともに経常利益ベースで最高益更新を見込む。レンゴーの今期経常利益は前期比38.1%増の320億円と9期ぶり最高益、トーモクは前期比39.0%増の83億円と2期ぶりの最高益を計画している。
■FRONTEO <2158> 1,186円 +17 円 (+1.5%) 11:30現在
FRONTEO<2158>は3日続伸と上値追い態勢を強めている。連日の年初来高値更新で2016年5月以来2年ぶりとなる1200円台を一時回復した。同社は米国での訴訟支援を展開、独自開発した人工知能(AI)エンジン「KIBIT」を活用したビッグデータ解析事業が業績に寄与している。22日取引終了後、ヘルスケア産業向けに開発した人工知能「Concept Encoder」の基礎技術について、子会社を通じ日本で特許査定を取得したことを発表、これが株価を強く刺激している。
■アスクル <2678> 3,175円 +40 円 (+1.3%) 11:30現在
アスクル<2678>が9日ぶりに反発している。東海東京調査センターが22日付で投資判断「アウトパフォーム」、目標株価4000円で新規にカバレッジを開始したことが好材料視されているようだ。同センターによると、同社は17年2月に発生した「ASKUL LogiPARK首都圏」の火災の影響で18年5月期は一時的に経費負担が重くなったが、19年5月期はLOHACOの成長回復、BtoB事業の成長継続、一過性の経費負担がなくなることで、業績のV字回復が見込まれると評価。19年5月期は営業利益が過去最高水準に近づくと予想している。
■シグマクシス <6088> 1,581円 -240 円 (-13.2%) 11:30現在 東証1部 下落率トップ
シグマクシス<6088>が続急落。22日取引終了後、株式売り出しを発表しており、筆頭株主の三菱商事<8058>が保有株の全てを売り出すことを嫌気する売りが膨らんだ。673万2000株の売り出しと上限100万9800株のオーバーアロットメントによる売り出しと第三者割当増資を行う。この売り出しに伴い議決権ベースで32.95%の株式を持つ三菱商事の保有株はなくなる。売り出し価格は5月29日から6月1日までのいずれかの日に決定する。
■エン・ジャパン <4849> 5,400円 -340 円 (-5.9%) 11:30現在
22日、エン・ジャパン <4849> [JQ]が既存株主による624万7300株の売り出しと、オーバーアロットメントによる上限93万7000株の売り出しを実施すると発表したことが売り材料視された。売り出し株式数は最大で718万4300株と発行済み株式数の14.5%におよぶ規模とあって、株式の需給悪化が懸念された。売出価格は5月30日から6月1日までのいずれかの日に決定される。同日、東証が6月11日付で市場1部または2部に市場変更すると発表したがこちらへの反応は限定的となった。
■西松屋チェーン <7545> 1,237円 -61 円 (-4.7%) 11:30現在 東証1部 下落率9位
西松屋チェーン<7545>が大幅続落となっている。22日の取引終了後に発表した5月度(4月21日~5月20日)の月次売上高速報で、既存店売上高が前年同月比8.3%減と3カ月ぶりに前年実績を下回ったことが嫌気されている。5月は、育児・服飾雑貨でPBブランド「エルフィンドール」のレイン用品のほか、ベビーフードや衛生用品などの売り上げが好調に推移した一方、ゴールデンウイーク後半以降の天候不順で子供衣料、ベビー・マタニティー用品の売り上げが伸び悩んだ。なお、全店売上高は同3.4%減だった。
■ジーテクト <5970> 2,269円 -106 円 (-4.5%) 11:30現在 東証1部 下落率10位
22日、ジーテクト <5970> が既存株主による393万7900株の売り出しと、オーバーアロットメントによる上限39万3800株の売り出しを実施すると発表したことが売り材料視された。売り出し株式数は最大で433万1700株と発行済み株式数の9.9%におよぶ規模とあって、株式の需給悪化が懸念された。売出価格は5月30日から6月5日までのいずれかの日に決定される。
■ニトリホールディングス <9843> 18,315円 -270 円 (-1.5%) 11:30現在
ニトリホールディングス<9843>は反落している。22日の取引終了後に発表した5月度(4月21日~5月20日)の国内売上高で、既存店売上高が前年同月比5.9%増と2カ月連続で前年実績を上回ったが、市場の反応は限定的のようだ。5月度は、接触冷感機能を持つ「Nクール」シリーズが伸長したほか、防ダニや抗菌などの機能性寝具の売り上げが伸びた。また、自社開発マットレス「Nスリープ」のほか、カーテンやキッチン用品なども堅調に推移した。なお、前年より日曜日が1日多いため、プラス3.7ポイントの影響を受けている。
■ヨネックス <7906> 794円 -4 円 (-0.5%) 11:30現在
ヨネックス<7906>は反落している。22日の取引終了後、21年3月期に売上高800億円(18年3月期621億8800万円)、営業利益60億円(同29億2500万円)を目指す中期経営計画を発表したが、株価は4月中旬以降急上昇しており、目先の材料出尽くし感から利益確定売りが出ているようだ。中計では、海外売上高比率60%を目指してグローバルマーケティングを推進するほか、海外市場(中国、欧米他)を中心としたEコマースへの取り組みを強化する方針。また、重点分として、バトミントン分野でインドなど東南アジア市場への取り組みを強化するほか、テニス分野をバトミントンと並ぶ事業の柱とするため国内外の販売網の強化などを行うとしている。
■ライトオン <7445> 1,019円 -3 円 (-0.3%) 11:30現在
ライトオン<7445>は続落している。22日の取引終了後に発表した5月度(4月21日~5月20日)の月次売上高で、既存店売上高が前年同月比1.9%減と2カ月ぶりに前年実績を下回ったことが嫌気されている。メンズではナショナルブランドのデニム、ウィメンズでは夏物のワイドパンツやスカートが堅調に推移したものの、ゴールデンウイーク期間に客数を伸ばすことができなかった。なお、全社売上高は同3.6%減だった。
■AppBank <6177> 870円 +150 円 (+20.8%) ストップ高買い気配 11:30現在
AppBank<6177>がストップ高買い気配。22日の取引終了後、今年6月中旬に新サービスとして、仮想通貨配付コンテンツプラットフォーム「@BLAST(アットブラスト)」の提供を開始すると発表しており、これを好材料視した買いが入っている。同サービスは、ゲームやエンターテイメントを中心としたさまざまなコンテンツを通して、仮想通貨を配付するWebサービスのプラットフォーム。まずは、6月リリース予定のゲームアプリ「POKER×POKER」内でのオンライン大会を皮切りに、7月下旬には賞金総額1000万円相当の仮想通貨を配付するPOKER大会を予定しており、さらに今夏以降は国内メーカーと協力し、月に2~3回の頻度で継続的に大会を開催する予定としている。
●ストップ高銘柄
シーズメン <3083> 795円 +100 円 (+14.4%) ストップ高 11:30現在
など、2銘柄
●ストップ安銘柄
なし
株探ニュース