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【市況】17日の米国市場ダイジェスト:NYダウは54ドル安、ハイテク株に売りが広がる

NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより

■NY株式:NYダウは54ドル安、ハイテク株に売りが広がる

17日の米国株式相場は下落。ダウ平均は54.95ドル安の24713.98、ナスダックは15.82ポイント安の7382.47で取引を終了した。ネットワーク機器メーカーのシスコ・システムズ(CSCO)の決算内容が嫌気され、ハイテク株を中心に売りが先行。貿易摩擦を巡る米中交渉や北朝鮮情勢を巡る先行き不透明感に加えて、米国債利回りの上昇が嫌気され、軟調推移となった。セクター別では、エネルギーや自動車・自動車部品が上昇する一方でテクノロジー・ハード・機器やメディアが下落した。

百貨店のJCペニー(JCP)は、利益見通しを下方修正し大幅下落。小売最大手のウォルマート(WMT)は、決算内容が市場予想を下回り、軟調推移。長期金利上昇による株価評価(バリュエーション)への懸念からソフトウェアのマイクロソフト(MSFT)、ネット小売のアマゾン(AMZN)など主要ハイテク株にも売りが広がった。一方で、食材宅配サービスのブルーエプロン(APRN)は新CFOを発表し上昇。玩具メーカーのハズブロ(HAS)は、5億ドルの自社株買い計画を発表し買われた。

連邦エネルギー規制委員会(FERC)がパイプライン運営などエネルギー事業を収益源とする共同投資事業形態(MLP)に対する税額控除制度の一部を廃止したことを受け、天然ガスのウィリアムズ・カンパニーズ(WMB)やシェニエール・エナジー(LNG)などが納税負担軽減の為、傘下の子会社を親会社に統合する計画を相次いで発表した。

Horiko Capital Management LLC


■NY為替:米長期金利の上昇を意識したドル買い継続

17日のニューヨーク外為市場でドル・円は、110円86銭まで上昇後、110円63銭まで弱含み、110円76銭で引けた。米失業保険継続受給者数が45年ぶりの低水準となり労働市場のひっ迫が確認されたほか、5月フィラデルフィア連銀製造業景況指数も1年ぶり高水準となったことから、長期金利の上昇に伴うドル買いが一段と強まった。ただ、トランプ米大統領の発言で、米朝首脳会談実施や米中貿易協議の成功に懐疑的見方が浮上し、ドルは伸び悩んだ。

ユーロ・ドルは、1.1812ドルから1.1785ドルまで下落し1.1795ドルで引けた。イタリアのユーロ離脱観測が浮上し、同国債券相場が下落したことを嫌気したユーロ売りが続いた。ユーロ・円は、130円42銭から130円77銭まで上昇。ポンド・ドルは、1.3481ドルから1.3527ドルまで上昇した。ドル・スイスは、1.0033フランまで上昇後、1.0003フランまで反落した。


■NY原油:横ばいで71.49ドル、米長期金利の上昇や株安を受けて上げ渋る

NY原油先物6月限は横ばい(NYMEX原油6月限終値:71.49 0.00)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物6月限は前日比変わらずの71.49ドルで通常取引を終えた。時間外取引を含めて72.30ドルまで買われた後に71.09ドルまで下げる展開となった。中東情勢の悪化に対する警戒感は消えていないが、米長期金利の上昇や株安を受けて原油先物は上げ渋った。


■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 30.81ドル -0.25ドル(-0.80%)
モルガン・スタンレー(MS) 54.87ドル -0.10ドル(-0.18%)
ゴールドマン・サックス(GS)239.10ドル -1.86ドル(-0.77%)
インテル(INTC) 54.81ドル +0.17ドル(+0.31%)
アップル(AAPL) 186.99ドル -1.19ドル(-0.63%)
アルファベット(GOOG) 1078.59ドル -3.18ドル(-0.29%)
フェイスブック(FB) 183.76ドル +0.56ドル(+0.31%)
キャタピラー(CAT) 153.69ドル -0.11ドル(-0.07%)
アルコア(AA) 50.71ドル +0.52ドル(+1.04%)
ウォルマート(WMT) 84.49ドル -1.64ドル(-1.90%)
スプリント(S) 5.09ドル +0.02ドル(+0.39%)

《FA》

 提供:フィスコ

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