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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):新日無、大塚HD、日立ハイテク

新日無 <日足> 「株探」多機能チャートより
■新日本無線 <6911>  943円  +123 円 (+15.0%)  本日終値  東証1部 上昇率トップ
 新日本無線 <6911> が続急騰。24日大引け後に発表した18年3月期の連結経常利益は前の期比10.7%増の20.5億円で着地。決算期変更する18年12月期(9ヵ月の変則決算)は22億円の見通しとなった。会社側が公表した18年3月期実績と比べ、経常利益は65.2%増となり、実質大幅増益となることが好感されたようだ。今期は衛星を介したインターネット環境の需要増加を背景に、衛星通信用コンポーネントの好調が続く。また、主力の電源用半導体は、中国スマートフォン市場は不安定な状況が続く一方、IoTの進展でスマートフォン以外の電子機器への搭載拡大を見込む。なお、想定為替レートは1ドル110円に設定した。

■東光高岳 <6617>  1,883円  +187 円 (+11.0%)  本日終値  東証1部 上昇率2位
 東光高岳<6617>が急反発。24日の取引終了後に発表した19年3月期の連結業績予想が、売上高910億円(前期比4.5%減)、営業利益34億円(同15.4%増)、純利益17億円(同10.0%増)と2ケタ営業増益を見込んでいることが好感された。電力会社の設備投資や修繕費の抑制継続で売上高は減収を見込むが、生産性の向上と原価低減活動を加速させることで増益を確保する見通し。あわせて、既存事業とは異なる新たな収益基盤の構築に向けて事業領域の拡大にも取り組むとしている。なお、18年3月期決算は、売上高953億900万円(前の期比11.6%減)、営業利益29億4700万円(同26.0%減)、純利益15億4600万円(同26.4%減)だった。

■鉄建 <1815>  3,330円  +200 円 (+6.4%)  本日終値  東証1部 上昇率5位
 鉄建<1815>が大幅続伸。24日の取引終了後、集計中の18年3月期連結業績について、営業利益が従来予想の61億円から66億1000万円(前の期比8.2%増)へ、純利益が37億円から56億3000万円(同40.8%増)へ上振れたようだと発表しており、これを好感した買いが入っている。売上高は従来予想の1680億円(同1.8%増)を据え置いたものの、土木工事の完成工事総利益が増加したことが寄与した。また、営業外収支の改善や税金費用の低減があり、最終利益を押し上げた。また、業績の上振れに伴い、従来50円を予定していた期末一括配当を25円増額して75円にするとあわせて発表した。

■大塚ホールディングス <4578>  5,478円  +287 円 (+5.5%)  本日終値  東証1部 上昇率7位
 大塚ホールディングス<4578>が大幅続伸。25日午前8時30分ごろ、常染色体優性多発性のう胞腎(ADPKD)治療薬「ジンアーク」(一般名「トルパプタン」)が、米国における初めてのADPKD治療薬として、米国食品医薬品局(FDA)から23日(現地時間)に販売承認を取得したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。子会社大塚製薬が創製したトルパプタンは、2014年3月に世界で初めて、難病であるADPKDの進行抑制の効能・効果で承認を取得した。15年にはADPKD治療薬として欧州、カナダ、韓国などで承認されており、承認国は現在、世界40カ国以上に拡大している。ADPKDは腎機能が徐々に低下していく遺伝性の病気で、米国では約14万人が罹患しているとされている。なお、業績予想には織り込み済みで、同件による業績予想の修正はないとしている。

■日立ハイテクノロジーズ <8036>  4,960円  +230 円 (+4.9%)  本日終値
 24日、日立ハイテクノロジーズ <8036> が決算を発表。18年3月期の連結税引き前利益は前の期比3.1%増の555億円になり、従来の減益予想から一転して増益で着地。続く19年3月期も前期比13.3%増の630億円に伸び、3期連続で過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。今期もメモリー向け積極投資が継続する中、主力の半導体製造装置の好調が続くうえ、科学・医用システムの収益が回復する。研究開発などの成長戦力投資を吸収し、2ケタ増益を達成する見通しだ。業績好調に伴い、前期の年間配当を80円→85円に増額し、今期も前期比10円増の95円に増配する方針としたことも支援材料となった。

■清水建設 <1803>  1,033円  +20 円 (+2.0%)  本日終値
 清水建設<1803>が高い。午後1時ごろ、集計中の18年3月期連結業績について、営業利益が従来予想の965億円から1213億円(前の期比5.8%減)へ、純利益が690億円から849億円(同14.2%減)へ上振れたようだと発表しており、これを好感した買いが入った。売上高は1兆6000億円から1兆5194億円(同3.1%減)へ下振れたものの、建築、土木ともに工事採算の改善により完成工事総利益が増加したことなどが寄与したという。

■ミライトHD <1417>  1,743円  +31 円 (+1.8%)  本日終値
 24日、ミライト・ホールディングス <1417> が18年3月期の連結経常利益を従来予想の130億円→178億円に36.9%上方修正。増益率が22.8%増→68.1%増に拡大し、3期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。モバイル工事や受信障害対策工事に加え、国内PBX・LAN配線工事などが増加したことが収益を押し上げた。工事平準化による施工効率の改善や採算重視の事業運営を進めたことも上振れの要因となった。業績上振れに伴い、前期の年間配当を従来計画の30円→35円(前の期は30円)に増額修正したことも支援材料となった。さらに前日終値ベースの予想PERが16.9倍→11.9倍に低下し、割安感が強まったことも買いに拍車を掛けた。

■キヤノン電子 <7739>  2,545円  +43 円 (+1.7%)  本日終値
 キヤノン電子<7739>は朝安スタートも切り返し6日続伸となった。24日の取引終了後に発表した第1四半期(1~3月)連結決算は、売上高218億1700万円(前年同期比5.3%増)、営業利益29億5500万円(同2.6%減)、純利益19億7100万円(同8.0%減)と営業減益だったことから売りが先行したが、想定内との見方が強まり売り一巡後は徐々に買いが優勢となった。絞りユニットなどのカメラ部品が伸長したほか、レーザープリンター・複合機向けのレーザースキャナーユニットで新製品の生産開始や既存製品の生産増加などがあり、主力のコンポーネント部門が伸長し売上高は増収を確保した。ただ、電子情報機器セグメントのレザープリンターが減少したほか、販管費の増加などがあり減益を余儀なくされた。なお、18年12月期通期業績予想は、売上高850億円(前期比1.5%増)、営業利益99億4500万円(同3.5%増)、純利益77億9000万円(同0.7%増)の従来見通しを据え置いている。

■名古屋鉄道 <9048>  2,785円  +34 円 (+1.2%)  本日終値
 名古屋鉄道<9048>が続伸。愛知県がこの日、長久手市の愛・地球博記念公園に、ジブリの作品を活用した「ジブリパーク」を整備する構想について、基本デザインを発表。同時に、2022年度中の開業を目指すことで合意したことから、観光客の増加による恩恵を期待した買いが入ったようだ。「ジブリパーク」は「ハウルの動く城」などのジブリ作品に見られる19世紀末の空想科学的要素を取り入れたエレベーター棟を中心とする「青春の丘エリア」、スタジオジブリの多くの展示物を収蔵する展示室や映像展示室からなる「ジブリの大倉庫エリア」、映画「もののけ姫」の「タタラ場」をモチーフにした「もののけの里エリア」、「ハウルの城」や映画「魔女の宅急便」の「オキノ邸」をモチーフにした「魔女の谷エリア」、映画「となりのトトロ」と「サツキとメイの家」にちなんだ「どんどこ森エリア」などからなる施設。愛・地球博記念公園へのアクセスは愛知高速交通のリニモが中心となるが、周辺を含め市内の移動には名鉄バスが多いことから、恩恵が期待されている。

■中外製薬 <4519>  5,740円  +40 円 (+0.7%)  本日終値
 中外製薬 <4519> が4日ぶりに反発。同社は24日に決算(国際会計基準=IFRS)を発表。18年12月期第1四半期(1-3月)の連結最終利益が前年同期比50.7%増の278億円に拡大して着地したことが買い材料視された。太陽ファルマへの長期収載品の譲渡に伴う一時金を計上したことが収益を押し上げた。関節リウマチ薬「アクテムラ」をはじめロシュ向け輸出が増加したほか、国内では抗インフルエンザ薬「タミフル」の販売が伸びた。なお、通期の最終利益は引き続き非開示とした。

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