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【市況】前場に注目すべき3つのポイント~いったん政治リスク和らぎ買い意欲強まるか


27日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:いったん政治リスク和らぎ買い意欲強まるか
■決算チェック:国際帝石は18年3月期純利益を下方修正、減損計上も株価影響は限定的か
■前場の注目材料:トヨタ、共通EDI中小に、専用回線不要、コスト抑え導入促進


■いったん政治リスク和らぎ買い意欲強まるか

27日の日本株市場は米株高の流れを受けて、買い先行のスタートとなろう。26日の米国市場は、NYダウが669ドル高と大幅に反発。半導体・半導体製造装置やテクノロジー・ハード・機器の上昇が目立っており、ナスダック、SOX指数も大きく反発、シカゴ日経225先物清算値は大阪比200円高の20680円だった。この流れを受けた日本株市場は、先物主導のスタートから、指数インパクトの大きい値嵩株の上昇が日経平均を押し上げよう。

しかし、買い一巡後は佐川宣寿前国税庁長官の証人喚問の行方を見極めたいとする模様眺めムードが強まりやすいだろう。もっとも、新たな問題が生じなければ、燻っていた政局リスクが一時的に和らぐ格好となり、期末を意識した物色に向かわせそうである。

物色としては指数インパクトの大きい値嵩株が日経平均を押し上げるほか、配当取り最終日となるため、配当志向の物色が強まりやすいだろう。一方で、昨日の後場からの上昇に対する短期筋の利益確定の流れも意識されやすいところ。買い一巡後のこう着が続くようだと、利食いに向かわせる展開も想定しておく必要がありそうだ。

(株式部長・アナリスト 村瀬智一)


■国際帝石は18年3月期純利益を下方修正、減損計上も株価影響は限定的か

原油・天然ガスの開発・生産で国内トップの国際帝石<1605>は18年3月期純利益を前期比17.7%減の380億円と、従来予想の520億円(同12.6%増)から下方修正した。市場コンセンサスの550億円強を下回る見込み。天然ガス価格見通しの引き下げを受け、カナダシェールガスプロジェクトの事業用資産について減損損失を約760億円計上することが響く。ただ、原油価格の上昇により売上高は従来予想の9170億円(同4.9%増)から9250億円(同5.8%増)、営業利益は3490億円(同3.7%増)から3520億円(同4.6%増)とそれぞれ上方修正した。市場コンセンサスは売上高が9300億円強、営業利益が3700億円強で、上方修正後の会社予想はこれらに届かなかったが、原油価格が堅調なため同社業績への楽観的な見通しは維持されそうだ。減損損失も一過性のものであれば同社株価に及ぼす影響は限定的だろう。


■前場の注目材料

・NYダウは上昇(24202.60、+669.40)
・シカゴ日経225先物(20680、+200)
・ナスダックは上昇(7220.54、+227.88)
・SOX指数は上昇(1380.10、+56.18)
・日経平均は上昇(20766.10、+148.24)
・日銀、大規模な金融緩和を維持
・好業績銘柄への押し目買い意欲強い
・自社株買い 日米で加速
・VIX指数は下落(21.03、-3.84)

・トヨタ<7203>、共通EDI中小に、専用回線不要、コスト抑え導入促進
・WNIウェザー<4825>、物流向け「雪」情報、降・積雪、通行できる経路示す


☆前場のイベントスケジュール

<国内>
・09:30  参議院予算委員会で佐川前国税庁長官の証人喚問

<海外>
・特になし

《HT》

 提供:フィスコ

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