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【市況】26日の米国市場ダイジェスト:NYダウは669ドル高、米中貿易摩擦の懸念が和らぐ

NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより

■NY株式:NYダウは669ドル高、米中貿易摩擦の懸念が和らぐ

26日の米国株式相場は上昇。ダウ平均は669.40ドル高の24202.60、ナスダックは227.88ポイント高の7220.54で取引を終了した。貿易戦争の回避に向けて米中高官が交渉を開始し、貿易摩擦への警戒感が緩和したことで、先週の株価下落を受けた買い戻しの動きが先行となった。中国側が米国製半導体の購入拡大を検討していることも報じられ、ハイテク株を中心に大幅上昇となった。セクター別では全面高となり、半導体・半導体製造装置やテクノロジー・ハード・機器の上昇が目立った。

建築資材のUSG(USG)は、同業の独クナウフの買収提案を拒否したものの、筆頭株主である投資会社のバークシャー・ハサウェイが約31%の出資持分の全売却をクナウフに打診していたことが明らかとなり、20%近い上昇。半導体のインテル(INTC)は、一部アナリストによる投資判断引き上げや、中国の半導体購入検討を受けたアジア需要拡大の期待から、堅調推移。貿易戦争による悪影響が懸念されていた航空機のボーイング(BA)や建設機械のキャタピラー(CAT)に買い戻しが入った。一方で、複合企業のゼネラル・エレクトリック(GE)は、株価が続落し2009年以来の安値を更新した。

トランプ大統領は、英国での元ロシア情報員の暗殺未遂事件を受けて欧州やカナダと同調し、ロシア外交官60人を国外退去とした。今後の展開次第では、地政学リスクの上昇が予想される。

Horiko Capital Management LLC


■NY為替:米中貿易戦争激化に対する警戒感低下で円売り

26日のニューヨーク外為市場でドル・円は、104円92銭から105円48銭まで上昇し、105円40銭で引けた。中国の李首相は貿易戦争よりも交渉する意向を見せたことや、ムニューシン米財務長官が関税賦課の免除について中国との合意に注意深く楽観的との見方を示したため、米中貿易戦争の激化に対する警戒感は低下し、リスク回避のドル売りは縮小した。米国株の大幅反発もドル買い材料となったようだ。ユーロ・ドルは、1.2398ドルから1.2462ドルまで上昇し、1.2450ドルで引けた。ドイツ連銀(中央銀行)のバイトマン総裁のタカ派発言を受け、ユーロ圏の金利先高感を背景にしたユーロ買いが再燃した。ユーロ・円は、130円36銭から131円38銭まで上昇した。ユーロ圏と日本の金利差拡大観測を受けたユーロ買いが優勢となった。ポンド・ドルは、1.4190ドルから1.4245ドルまで上昇した。ドル・スイスは、0.9467フランから0.9433フランまで下落した。


■NY原油:反落で65.55ドル、供給不安は多少和らぐ

NY原油先物5月限は反落(NYMEX原油5月限終値:65.55 ↓0.33)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物5月限は前日比-0.33ドルの65.55ドルで通常取引を終えた。時間外取引を含めて一時65.08ドルまで売られた。中東地域における地政学的リスク増大に対する警戒感は低下し、供給不安は多少和らいだことが要因。米国株高は特に材料視されなかったようだ。減産体制は2019年以降も維持されるとの思惑が浮上しているが、この日は利食い売りが観測された。


■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC)  30.44ドル +1.27ドル(+4.35%)
モルガン・スタンレー(MS) 54.30ドル +2.23ドル(+4.28%)
ゴールドマン・サックス(GS)254.88ドル +9.62ドル(+3.92%)
インテル(INTC)      52.48ドル +3.12ドル(+6.32%)
アップル(AAPL)      172.77ドル +7.83ドル(+4.75%)
アルファベット(GOOG)   1053.21ドル +31.64ドル(+3.10%)
フェイスブック(FB)    160.06ドル +0.67ドル(+0.42%)
キャタピラー(CAT)     149.19ドル +4.90ドル(+3.40%)
アルコア(AA)       45.77ドル +1.06ドル(+2.37%)
ウォルマート(WMT)     87.50ドル +2.08ドル(+2.44%)
スプリント(S)       5.01ドル +0.09ドル(+1.83%)

《HT》

 提供:フィスコ

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