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【市況】米国株式市場見通し:米通商政策を受けた各国の反応を注視


30日(金)は聖金曜日の祝日で株式相場は休場となる。トランプ大統領が500億ドル相当の中国製品に関税賦課を命じる大統領令に署名し、中国政府が報復措置を打ち出すなど貿易摩擦への警戒感が強まっている。通商問題だけでなく、解任されたティラーソン国務長官やマクマスター大統領補佐官の後任が保守強硬派であることから、北朝鮮問題を筆頭に地政学リスクの高まりも意識され、先行き不透明感から投資家のリスク選好姿勢が後退し、不安定な相場展開となりそうだ。
携帯端末のアップルは、27日にシカゴの公立高校で新製品の発表イベントを開催する予定だ。同社は、昨年末にシカゴ市と提携して約50万人の学生にプログラミング教育の提供を行うことを約束しており、教育関連製品の発表となりそうだ。「MacBook」や「iPad」の低価格版に加えて、教育現場に適したソフトウェアの発表が予想される。アルファベットやマイクロソフトは既に教育現場向けの安価なラップトップやタブレット端末を導入しており、今回の発表では価格・性能面で市場シェアを奪える製品であるかが焦点となる。

経済指標では、3月消費者信頼感指数(27日)、2月卸売在庫(28日)、10-12月期GDP確定値(28日)、2月個人所得・個人支出(29日)などの発表が予定されている。また、30日には中国の3月製造業・非製造業景況指数も発表される。前月の消費者信頼感指数は2000年11月以来の高水準となり、向こう6か月の期待指数も上昇したことから、好調な内容が予想される。

個別銘柄では、投資会社のアルタバ(28日)、種子メーカーのモンサント(28日)、ドラッグストアのウォルグリーン・ブーツ・アライアンス(28日)、ゲーム小売のゲームストップ(28日)、アルコール飲料のコンステレーション・ブランズ(29日)などの決算発表が予定されている。アマゾンによる処方箋薬販売事業への参入観測を受け、ウォルグリーン・ブーツ・アライアンスは同業ライト・エイドや、医薬品卸売のアメリソースバーゲンの買収交渉に着手したが、いずれも合意に至らなかった。モルガン・スタンレーは、医療保険のアンセムの買収を推奨しているが、今後の具体的な経営計画について何らかの発表があるかに注目したい。

(Horiko Capital Management LLC)

《FA》

 提供:フィスコ

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