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【市況】【↓】日経平均 大引け| 反落、朝高も米保護主義への警戒感で値を崩す (3月16日)

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

日経平均株価
始値  21876.53
高値  21879.28(09:00)
安値  21632.85(12:56)
大引け 21676.51(前日比 -127.44 、 -0.58% )

売買高  13億8806万株 (東証1部概算)
売買代金 2兆7098億円 (東証1部概算)

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■本日のポイント

 1.日経平均は反落、朝高後に値を消し後場一段安の展開に
 2.閣僚や高官の解任が相次ぐトランプ政権への不透明感が重荷
 3.米保護主義への警戒感に加え、足元は週末要因に伴う売り圧力も影響
 4.1ドル=106円台を下回る円高の進行も輸出株中心に逆風材料
 5.指数絡みの銘柄入れ替えなどで、売買代金は2兆7000億円に膨らむ

■東京市場概況

 前日の米国市場では、NYダウは115ドル高と4日ぶりに反発。良好な米経済指標発表を受け、自律反発狙いの買いが優勢となった。

 東京市場では、トランプ政権の保護主義政策に対する警戒感がくすぶるなか、日経平均株価は朝高後に値を崩す展開を余儀なくされた。

 16日の東京市場は朝方こそ買い優勢でスタートしたものの続かず、寄り後ほどなくしてマイナス圏に沈む展開となった。前日の米国株市場ではNYダウが反発もナスダック指数は軟調に引けるなど方向感を欠いており、東京市場も気迷いムード。閣僚や高官の解任が相次ぐトランプ政権に対して、保護主義色が今後一段と強まるのではないかという懸念が投資家の不安心理を誘っている。取引時間中に1ドル=106円台を割り込む円高方向に振れたことも輸出株中心に逆風材料として意識された。週末要因に伴うポジション調整の売り圧力も作用して、日経平均は後場寄りから一段安の動きとなった。後半下げ渋ったものの、2万1700円台を割り込んで着地。なお、東証1部の売買代金は前場段階で1兆円を下回っていたが、後場に活況となり2兆7000億円台まで膨らんだ。

 個別では、トヨタ自動車<7203>が軟調、ソニー<6758>、ファナック<6954>も売り優勢。信越化学工業<4063>、村田製作所<6981>なども冴えない。三井ハイテック<6966>が急落、enish<3667>、インフォマート<2492>も大幅に値を下げた。サイバーコム<3852>、アカツキ<3932>も下落した。IBJ<6071>、大阪チタニウムテクノロジーズ<5726>も大きく下値を探る展開となった。
 半面、ヤクルト本社<2267>が高く、リクルートホールディングス<6098>もしっかり。島精機製作所<6222>が商いを集め大幅高、バロックジャパンリミテッド<3548>はストップ高に買われた。山陽特殊製鋼<5481>が値を飛ばし、ヤーマン<6630>、サイバネットシステム<4312>も物色人気となった。富士ソフト<9749>、ブイキューブ<3681>も高い。

 日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄はリクルート <6098> 、ヤマトHD <9064> 、コナミHD <9766> 、エーザイ <4523> 、日産化 <4021> 。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約15円。
 一方、マイナス寄与の上位5銘柄はファナック <6954> 、TDK <6762> 、東エレク <8035> 、京セラ <6971> 、ダイキン <6367> 。押し下げ効果は約54円。

 東証33業種のうち上昇は11業種。上昇率の上位5業種は(1)陸運業、(2)パルプ・紙、(3)水産・農林業、(4)非鉄金属、(5)その他金融業。一方、下落率の上位5業種は(1)電気・ガス業、(2)電気機器、(3)繊維製品、(4)精密機器、(5)化学。

■個別材料株

△長谷工 <1808>
 今期最高益予想を5%上乗せ、配当も10円増額。
△バロック <3548>
 今期経常は87%増益へ。
△力の源HD <3561> [東証M]
 東証1部に市場変更。
△MKシステム <3910> [JQ]
 1→2の株式分割を実施。
△Mマート <4380> [東証M]
 今期経常は50%増で3期連続最高益更新へ。
△山陽鋼 <5481>
 新日鉄住金 <5401> が来年4月メドに子会社化へ。
△CKサンエツ <5757> [東証2]
 東証1部へ昇格、今期配当を30円増額修正。
△エボラブルA <6191>
 2月取扱高は高水準の伸び続く。
△島精機 <6222>
 ゴールドマン・サックス証券が新規に買い推奨。
△モリト <9837>
 マリンレジャー用品販売のマニューバーラインを子会社化へ。

▼富士通コン <6719> [東証2]
 今期経常を一転27%減益に下方修正。
▼三井ハイテク <6966>
 前期経常が一転減益で下振れ着地・今期は19%減益、8円減配へ。

 東証1部の値上がり率上位10傑は(1)バロック <3548> 、(2)山陽鋼 <5481> 、(3)ヴィンクス <3784> 、(4)島精機 <6222> 、(5)アトラ <6029> 、(6)富士ソフト <9749> 、(7)モリト <9837> 、(8)ブイキューブ <3681> 、(9)MDV <3902> 、(10)ヤーマン <6630> 。
 値下がり率上位10傑は(1)三井ハイテク <6966> 、(2)ネオジャパン <3921> 、(3)enish <3667> 、(4)インフォMT <2492> 、(5)新川 <6274> 、(6)エスエムエス <2175> 、(7)ユーシン精機 <6482> 、(8)シーイーシー <9692> 、(9)アカツキ <3932> 、(10)第一精工 <6640> 。

【大引け】

 日経平均は前日比127.44円(0.58%)安の2万1676.51円。TOPIXは前日比6.97(0.40%)安の1736.63。出来高は概算で13億8806万株。東証1部の値上がり銘柄数は705、値下がり銘柄数は1277となった。日経ジャスダック平均は4099.58円(13.78円安)。

[2018年3月16日]

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