市場ニュース

戻る
 

【市況】8日の米国市場ダイジェスト:NYダウは93ドル高、貿易戦争への警戒感が和らぐ

NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより

■NY株式:NYダウは93ドル高、貿易戦争への警戒感が和らぐ

8日の米国株式相場は上昇。ダウ平均は93.85ドル高の24895.21、ナスダックは31.30ポイント高の7427.95で取引を終了した。トランプ政権の関税導入で一部の国への関税措置が免除されるとの期待から、買いが先行。その後は、トランプ大統領による正式発表を午後に控えて上値の重い展開となったが、発表前にカナダとメキシコが適用除外となることが先んじて報じられ、上昇。トランプ大統領はカナダとメキシコへの関税適用を除外し、他の同盟国にも交渉余地を残すことが明らかとなった。セクター別では、食品・飲料・タバコや家庭用品・パーソナル用品が上昇する一方で食品・生活必需品小売や半導体・半導体製造装置が下落した。

薬剤給付管理のエクスプレス・スクリプツ(ESRX)は医療保険のシグナ(CI)による670億ドルの買収で合意し、上昇。カジノ・ホテル運営のウィン・リゾーツ(WYNN)はオレゴン州が創業者のスティーブ・ウィン氏と取締役会を訴え、取締役会2名が辞職し堅調推移。貿易戦争による悪影響が懸念されていた農業機械のディア(DE)や建設機械のキャタピラー(CAT)に買い戻しが入った。一方で、食品小売のクローガー(KR)は、決算内容が嫌気され大幅下落となった。

ゴールドマンサックスは、今年1年間でS&P500が6.6%上昇、来年は5.3%上昇するとの考えを示した。

Horiko Capital Management LLC


■NY為替:ユーロ反落、ECBは2019年のインフレ見通し引き下げ

8日のニューヨーク外為市場でドル・円は、106円02銭から106円32銭まで上昇し、106円19銭で引けた。トランプ米大統領は予想通り、鉄鋼やアルミニウムの追加輸入関税を発動したが、メキシコやカナダを対象除外するとしたほか他国も対象除外の交渉が可能になるため、当初の強硬姿勢は多少和らいだとの見方でドル買いが再燃した。ユーロ・ドルは、1.2446ドルまで上昇後、1.2298ドルまで下落し1.2312ドルで引けた。ECBは金融政策を据え置いたが、量的緩和(QE)に関するフォワードガイダンスで「必要に応じて、規模を拡大、期限を延長する」との文言を削除したことから、ユーロ買いが一時優勢となった。その後、ECBが2019年のインフレ見通しを引き下げたことなどを意識してユーロ売りが優勢となった。ユーロ・円は、131円98銭まで上昇後、130円52銭まで下落。ポンド・ドルは、1.3898ドルから1.3782ドルまで下落した。ドル・スイスは、0.9433フランから0.9520フランまで上昇した。


■NY原油:続落で60.12ドル、米国内の原油生産増加に対する警戒感広がる

NY原油先物4月限は続落(NYMEX原油4月限終値:60.12 ↓1.03)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物4月限は前日比-1.03ドルの60.12ドルで通常取引を終えた。時間外取引を含めて一時59.95ドルまで売られた。米国内の原油生産増加に対する警戒感が広がっていることや、為替相場がドル高方向に振れたことが要因。保護主義的な米通商政策によって世界経済の成長は阻害されるとの見方も原油先物の反発を抑える一因となった。トランプ大統領は8日、鉄鋼・アルミニウムへの輸入関税を導入する文書に署名している。


■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC)  32.20ドル +0.02ドル(+0.06)
モルガン・スタンレー(MS) 56.96ドル +0.08ドル(+0.14%)
ゴールドマン・サックス(GS)266.34ドル +0.99ドル(+0.37%)
インテル(INTC)      50.74ドル -0.58ドル(-1.13%)
アップル(AAPL)      176.94ドル +1.91ドル(+1.09%)
アルファベット(GOOG)   1126.00ドル +16.34ドル(+1.47%)
フェイスブック(FB)    182.34ドル -1.37ドル(-0.75%)
キャタピラー(CAT)     153.59ドル +2.08ドル(+1.37%)
アルコア(AA)       47.47ドル -0.41ドル(-0.86%)
ウォルマート(WMT)     87.92ドル +0.18ドル(+0.21%)
スプリント(S)       5.31ドル ---ドル(0.00%)

《HT》

 提供:フィスコ

株探からのお知らせ

    日経平均