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【特集】学研HD Research Memo(4):出版と少子高齢化というハンデを強みに転換

学研HD <日足> 「株探」多機能チャートより

■学研ホールディングス<9470>の業績動向

1. ヒストリカルな収益動向
1990年代後半の大きなリストラ後も、少子化やリアル書店離れ、訪問販売業界を取り巻く社会環境の厳しさといった逆風により売上高の減少は続き、一旦改善した営業利益も2000年代半ば以降は再び悪化した。出版不況、「科学」と「学習」の休刊、学研教室(塾)への軸足シフト、新規ビジネスの介護参入という負荷が重なった2008年3月期から2010年9月期にかけて収益は大底を形成する。その後、持株会社化などの構造改革を弾みに、2010年代は明らかな増収傾向に転じ、一時的に減益になったものの営業利益もおおむね増益トレンドを描いている。足元は、出版などで蓄積してきた膨大なコンテンツのデジタルシフトや横展開、教育全般を見渡した効率やスケールメリットの追求、介護ビジネスの成長など、同社は新たな成長局面に入りつつあるように見える。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)

《HN》

 提供:フィスコ

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