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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

セキュアヴェ <日足> 「株探」多機能チャートより

■セキュアヴェ <3042>  858円 (+150円、+21.2%) ストップ高

 セキュアヴェイル <3042> [JQG]がストップ高。仮想通貨取引所大手のコインチェック(東京都渋谷区)が26日、外部からの不正アクセスで約580億円分の顧客の仮想通貨が流出したと発表したことを受けて、情報セキュリティー需要が高まるとの思惑から、買いが入った。またこれに関連して、FFRI <3692> [東証M]やラック <3857> [JQ]など他の関連銘柄も物色人気が高まったようだ。

■高田機工 <5923>  4,170円 (+700円、+20.2%) ストップ高

 東証1部の上昇率トップ。橋梁・鉄構メーカーの高田機工 <5923> がストップ高。26日、18年3月期の経常利益(非連結)を従来予想の6.8億円→10億円に47.1%上方修正。増益率が15.4%増→69.8%増に拡大する見通しとなったことが買い材料視された。手持ち工事が順調に進み、売上が計画を上回ることが寄与。第3四半期に完成した工事の設計変更による利益増額も上振れの要因となる。業績上振れに伴い、今期の年間配当を従来計画の33円→43円に大幅増額修正したことも買いに拍車を掛けた。

■オリジナル設 <4642>  913円 (+150円、+19.7%) ストップ高

 オリジナル設計 <4642> [東証2]がストップ高。29日午前11時40分ごろ、集計中の17年12月期単独業績について、売上高が従来予想の58億円から62億5600万円(前の期比12.0%増)へ、営業利益が5億5000万円から10億1300万円(同78.0%増)へ、純利益が4億2500万円から9億7400万円(同2.4倍)へ上振れたようだと発表しており、これを好材料視した買いが入った。受注したプロジェクトごとの適切な予算管理や工程管理による生産性の向上に努めたことや、原価低減などで収益性が高まったことが要因。また、繰延税金資産の増加による税金費用の減少も純利益の押し上げに寄与したとしている。また、業績の上振れに伴い、従来10円を予定していた期末一括配当を12円に増額するとあわせて発表した。

■イントラスト <7191>  2,050円 (+304円、+17.4%)

 東証1部の上昇率2位。イントラスト <7191> が4日続急騰。26日、同社が2月28日現在の株主を対象に1→2の株式分割を実施すると発表したことが買い材料。最低投資金額が現在の2分の1に低下することから、株式流動性の向上と投資家層の拡大を期待する買いが向かった。同時に決算を発表。18年3月期第3四半期累計(4-12月)の経常利益(非連結)が前年同期比39.9%増の5.4億円に拡大したことも買いに拍車を掛けた。

■名古屋電機 <6797>  690円 (+100円、+16.9%) ストップ高

 名古屋電機工業 <6797> [名証2]がストップ高。同社は26日取引終了後に、18年3月期第3四半期累計(17年4-12月)の単独決算を発表。営業損益が1億5800万円の黒字(前年同期は10億1200万円の赤字)に浮上したことが好感されたようだ。売上高は108億900万円(前年同期比26.7%増)で着地。新名神高速道路向けLED式道路情報板の生産が堅調に進捗したことや、高速道路の大規模更新・修繕事業に必要な自走式標識車の需要が増加したことなどが寄与した。なお、通期業績予想は従来計画を据え置いている。

■研創 <7939>  600円 (+86円、+16.7%)

 研創 <7939> [JQ]が急反騰。前週末26日の取引終了後に発表した第3四半期累計(17年4-12月)単独決算が、売上高39億8800万円(前年同期比9.8%増)、営業利益1億7600万円(同54.0%増)、純利益1億800万円(同29.2%増)と大幅増益だったことが好感された。民間の非住宅建築投資が堅調に推移していることを背景に、LED内蔵サインなどが伸長した。なお、18年3月期通期業績予想は、売上高53億2000万円(前期比0.2%増)、営業利益3億1100万円(同10.3%増)、純利益2億円(同0.7%増)の従来見通しを据え置いている。

■マクニカ富士 <3132>  2,868円 (+379円、+15.2%)

 東証1部の上昇率3位。マクニカ・富士エレホールディングス <3132> が4日ぶり急反騰し上場来高値を更新。29日午後2時ごろ、従来17円50銭を予定していた18年3月期の期末配当を15円増額して32円50銭にすると発表しており、これを好感した買いが入った。年間配当は50円(従来予想35円)となり、前期実績の35円に対しては15円の増配になる予定だ。また、同時に発表した第3四半期累計(17年4-12月)連結決算が、売上高3771億6000万円(前年同期比29.6%増)、営業利益116億2500万円(同85.2%増)、純利益86億5400万円(同2.5倍)と大幅増益だったことも好材料視された。データセンター向けのオールフラッシュストレージの需要が増加し、同製品向けのメモリなどが大きく伸長したほか、車載市場向けもカーインフォテインメントや先進運転支援システム向けにPLD、アナログICなどが好調に推移した。また、産業機器市場向けも半導体製造装置とその関連設備や、中国の省人化設備などの高水準の需要が継続し、PLD、センシングデバイスなどアナログIC中心に引き続き拡大し業績を牽引した。なお、18年3月期通期業績予想は、売上高4700億円(前期比17.9%増)、営業利益133億円(同27.0%増)、純利益90億円(同37.7%増)の従来見通しを据え置いている。

■フィルC <3267>  7,780円 (+1,000円、+14.8%) ストップ高

 フィル・カンパニー <3267> [東証M]がストップ高。前週末26日の取引終了後、定款の事業目的を追加すると発表しており、業容拡大への期待から買いが入った。追加されたのは、「国家戦略特別区域外国人滞在施設経営事業」や「住宅宿泊事業法に基づく住宅宿泊事業、住宅宿泊管理業および住宅宿泊仲介業」「インターネットを利用した情報提供サービス」「クラウドファンディング事業」など。定款変更のための株主総会を経て、2月21日から効力が発生する予定だ。

■信越ポリ <7970>  1,415円 (+115円、+8.9%)

 東証1部の上昇率7位。信越ポリマー <7970> が急伸。岩井コスモ証券は26日、同社株の投資判断を新規「B+」でカバレッジを開始した。目標株価は1500円とした。電子デバイスと精密成形品の両事業が完全に復調しており、今期は5期連続営業増益が見込めることを材料視している。25日に発表された第3四半期(17年4-12月)の連結営業利益は前年同期比20%増の53億9800万円だった。今18年3月期の予想営業利益65億円に対する進捗率は83%に達しており、同証券では今期は70億円で上振れて着地を予想。19年3月期は同79億円を見込んでいる。

■アルゴグラフ <7595>  3,940円 (+315円、+8.7%)

 東証1部の上昇率8位。アルゴグラフィックス <7595> が続急伸し、昨年来高値を更新した。26日に発表した18年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結経常利益が前年同期比15.1%増の27.5億円に伸びて着地したことが買い材料視された。半導体や自動車関連の設備投資需要が活発化するなか、主力のCADシステムの販売が伸びたことが寄与。人件費が増加する一方、コスト管理に取り組んだことも増益に貢献した。通期計画の34.5億円に対する進捗率は80.0%に達しており、業績上振れを期待する買いが向かった。

■エムスリー <2413>  4,125円 (+305円、+8.0%)

 エムスリー <2413> が3日ぶりに急反発し、昨年来高値を更新した。同社は26日取引終了後に、18年3月期第3四半期累計(17年4-12月)の連結決算を発表。営業利益は224億9800万円(前年同期比20.7%増)となり、通期計画290億円に対する進捗率は77.6%となった。売上収益は685億6000万円(同21.8%増)で着地。製薬および医療機器企業へのマーケティング支援ビジネスが拡大し、主力のメディカルプラットフォーム事業が増収増益となったことなどが寄与した。なお、通期業績予想は従来計画を据え置いている。

■井村屋G <2209>  4,105円 (+260円、+6.8%)

 井村屋グループ <2209> が大幅に3日続伸。市場では「同社は肉まん、あんまんが代名詞となっているような会社で、厳冬関連の一角で物色人気を集めやすい面もある。ただ、PERは60倍近くまで上昇しており、実際同商品の売り上げ拡大期待だけでは今の高PERは説明できない」(準大手証券アナリスト)とする。一方、同社は昨年12月7日付で東証1部に市場変更されており、「(これを受けて)今月末に東証株価指数への算入が見込まれていることから、この需給面の思惑が背景にあるようだ」(同)と指摘している。

■PI <4290>  1,461円 (+83円、+6.0%)

 プレステージ・インターナショナル <4290> が4日ぶり急反発し、上場来高値を更新した。26日に発表した18年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結経常利益は前年同期比4.9%増の31.2億円で着地。中間期(4-9月)時点では12.1%の経常減益だっただけに、累計で増益に転じたことが好感されたようだ。直近3ヵ月(10-12月)に為替差損が前年同期と比べて大きく減ったことが増益転換の主因となった。販売面では、損害保険会社や自動車メーカー向けにロードサービスを提供するロードアシスト事業で新規顧客獲得が進み、2ケタ増収を達成している。

■gumi <3903>  1,118円 (+63円、+6.0%)

 gumi <3903> が3日ぶり急反発。同社は26日、グループ会社のエイリムが2月12日に「ブレイブ フロンティア2」のリリース発表会を開催すると発表。これが期待材料となったようだ。「ブレイブ フロンティア2」は、全世界で合計3300万ダウンロードを突破した、スマートフォン向け本格RPG「ブレイブ フロンティア」の最新作。発表会ではリリース日やゲーム内容、コンセプトについてプロデューサーが説明するとしている。

■丸文 <7537>  1,187円 (+64円、+5.7%)

 丸文 <7537> が3日ぶり急反発。同社は独立系の半導体商社で米テキサス・インスツルメンツ(TI)など海外製品の取り扱いで高い実績を持っており、株価は米半導体株上昇に連動しやすい。26日の米国株市場ではインテルの四半期好決算を受けて、インテルだけでなくアプライドマテリアルズやエヌビディアが買われ、TIも3%を超える上昇をみせるなど半導体関連株が軒並み高に買われた。これに連動する形で同社株にも値ごろ感からの買いが入った。今週31日に第3四半期決算を発表する予定だが、好決算を先取りする買いも入ったようだ。

■信越化 <4063>  13,090円 (+580円、+4.6%)

 信越化学工業 <4063> が大幅高で上場来高値を更新した。26日、18年3月期の連結経常利益を従来予想の2800億円→3350億円に19.6%上方修正。増益率が15.6%増→38.4%増に拡大し、10期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。旺盛な半導体需要を追い風に半導体シリコンの出荷が拡大する。米子会社の生産設備増強が奏功し、塩化ビニールの販売も伸びる。業績上振れに伴い、今期の年間配当を従来計画の130円→140円(前期は120円)に増額修正したことも支援材料となった。

■コスモスイニ <8844>  973円 (+35円、+3.7%)

 コスモスイニシア <8844> [JQ]が2日続伸で一時4ケタ大台回復を果たした。4ケタ大台乗せは13年5月以来約4年8ヵ月ぶり。インバウンド関連需要の後押しでホテル開発が相次ぐなか、関連銘柄に幅広く買いが向かっているが、そのなかで同社株は先駆して株価の居どころを大きく変えている。東京、大阪、京都などに訪日客専用ホテル、アパートメントホテル、ビジネスホテルを次々と開業予定にあることで、中期的な業容拡大期待が膨らんでいる。脱デフレのシンボルストックとして注目が集まっているが、時価は依然としてPER10倍前後と割安感があることも投資資金による物色の人気の拠り所となっている。

■石油資源 <1662>  3,300円 (+100円、+3.1%)

 石油資源開発 <1662> など資源開発関連の一角が買い優勢のほか、昭和シェル石油 <5002> 、JXTGホールディングス <5020> 、出光興産 <5019> など石油元売り企業が高い。ここ原油市況が上昇基調を強めており、前週末のWTI原油先物価格は前日比63セント高の1バレル=66ドル14セントまで上昇、終値での66ドル台乗せは約3年2ヵ月ぶりとなる。これを背景に前週末の米国株式市場では、シェブロンやエクソンモービルなどのエネルギー関連株が上昇した。東京市場でもこの流れをうけて原油関連に位置づけられる銘柄に物色の矛先が向いた。

■竹内製作所 <6432>  2,829円 (+37円、+1.3%)

 竹内製作所 <6432> が4日ぶりに反発。前週末26日の取引終了後、従来32円を予定していた18年2月期の期末一括配当を4円増額して36円にすると発表したことが好感された。なお、前期実績の26円に対しては10円の増配になる予定だ。

■東エレク <8035>  22,110円 (+285円、+1.3%)

 東京エレクトロン <8035> 、SUMCO <3436> 、信越化学工業 <4063> 、ディスコ <6146> 、東京応化工業 <4186> など半導体関連株が軒並み高に買われた。ここ半導体セクターは上値の重い動きを見せていたが、満を持して切り返してきた。前週末の米国株市場で四半期の好決算を背景にインテルが10%を超える上昇をみせ、エヌビディアやザイリンクス、アプライドマテリアルズなど他の半導体関連株も総じて買われた。半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も大幅反発している。東京市場でも足もとの為替の円高基調は逆風材料ながら、好調な半導体市場を背景に見直し買いの動きが強まっている。

※29日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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