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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):国際石開帝石、HIS、三菱UFJ

国際石開帝石 <日足> 「株探」多機能チャートより
■国際石油開発帝石 <1605>  1,386円  +38 円 (+2.8%)  本日終値
 石油関連株が軒並み高。国際石油開発帝石<1605>、石油資源開発<1662>、JXTGホールディングス<5020>といずれも新高値に買われた。21日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の期近2月物が前日比0.27ドル高の1バレル58.36ドルに上昇。米在庫統計での減少幅が拡大し、原油市場に先高期待が膨らんだ。また、米税制改革法案が成立する見通しとなり、減税による米国の景気拡大が原油高につながるとの見方も出ている。21日の海外市場では、大手石油企業のエクソン・モービルやBP、シェブロンなどが値を上げており、この流れに日本の石油関連株も乗っている。

■古河機械金属 <5715>  2,338円  +58 円 (+2.5%)  本日終値
 古河機械金属<5715>が続伸。21日に、古河電気工業<5801>と共同で、純銅の溶接欠陥を大幅に抑制する新たなレーザー溶接技術の確立に成功したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。古河電工製のファイバレーザが得意とする「高エネルギー密度ビーム」に、古河電子が開発した「ビームモード制御技術」を融合させることで、純銅の溶接に際して最適なビームモードを形成し、溶接時の欠陥量(スパッタやブローホール)を従来比で95%以上削減したという。自動車用モーターやインバータ用パワー半導体の大幅な製造コスト削減と、さらなる高性能化・小型化に貢献する技術として注目されているようだ。

■エイチ・アイ・エス <9603>  4,120円  +85 円 (+2.1%)  本日終値
 エイチ・アイ・エス<9603>は3日続伸。同社傘下でテーマパークを運営するハウステンボスが、園内に全長250メートルの1人乗りレールコースター型アトラクションを来年3月1日から導入すると発表したことが伝わり、これが株価の刺激材料とみられる。ハウステンボスの入場料金は同日から値上げとなる予定で、これに合わせた場内環境の充実を進めている。

■三菱UFJ <8306>  845.9円  +16 円 (+1.9%)  本日終値
 三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>が反発し年初来高値を更新。三井住友フィナンシャルグループ<8316>、みずほフィナンシャルグループ<8411>も値を上げており、メガバンクが上昇基調を強めている。米国ではトランプ政権による税制改革が実現する見通しとなり、大型減税が行われる。この減税が、米国の景気を一段と拡大させるとの見方から、JPモルガン・チェースやシティグループなど米大手銀行の株価は上昇基調を強めている。米長期金利も上昇基調となるなか、出遅れ感が強い日本のメガバンクへの見直し買いが流入している。

■カカクコム <2371>  1,913円  +35 円 (+1.9%)  本日終値
 カカクコム<2371>が3日続伸。SMBC日興証券が21日付で、投資評価を「3」から「2」とし、目標株価を1430円から1900円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券によると、食べログの新プランへの移行の進行とオンライン予約数の増加を踏まえて、食べログ事業の同証券予想を増額し、18年3月期の営業利益予想を229億円から232億円へ、19年3月期を同246億円から261億円へ上方修正している。また、食べログ事業の経営体制が強化され、新施策立案が強まっている印象を受けているとしており、レストラン業界の苦戦は注視が必要なものの、食べログがオンライン予約拡大によるレストラン課金収入の増加、および新たな収益拡大策の実行に注目したいとしている。

■DACHD <6534>  2,167円  +36 円 (+1.7%)  本日終値
 D.A.コンソーシアムホールディングス<6534>が3日続伸。東海東京調査センターが21日付で投資判断「アウトパフォーム」を継続し、目標株価を2400円から2500円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同センターでは、18年3月期業績について、会社計画の営業利益72億円(前年比4%増)に対して84億円(同22%増)と上振れを予想。広告予算額が大きい広告主のデジタル領域への出稿意欲は引き続き強いと判断。また、統合効果と案件大型化による利益率改善効果が継続するとみているためで、19年3月期は同95億円(同13%増)、20年3月期は同107億円(同13%増)と拡大を予想している。

■クボタ <6326>  2,218.5円  +31 円 (+1.4%)  本日終値
 21日、クボタ <6326> が発行済み株式数の0.6%にあたる713万株の自社株を消却すると発表したことが買い材料視された。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。消却予定日は12月29日。

■新東工業 <6339>  1,477円  +19 円 (+1.3%)  本日終値
 新東工業<6339>が5日続伸と上値追い鮮明。ここトヨタ自動車<7203>の電気自動車(EV)分野への注力姿勢を背景に、基幹部品である車載用2次電池に関連する銘柄には値動きの強いものが目立つ。同社は「全固体電池を構成する層構造体の製造方法、製造装置及びその層構造体を備えた全固体電池」で特許を取得済みで、全固体電池関連株の一角として人気素地を持つ。業績も堅調で18年3月期年間配当は前期比2円増配の20円を計画するなど株主還元にも厚い一方、PBR0.8倍台と割安感がある。

■カネカ <4118>  1,026円  +10 円 (+1.0%)  本日終値
 カネカ<4118>が5日続伸し連日年初来高値を更新。この日、スイスの医療機器企業M.A.メッド アライアンス社(モンシュルロル、以下MA社)と、心臓血管用のドラッグコーティッドバルーン(DCB)に関する技術を導入するライセンス契約を15日に締結したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。MA社は再狭窄抑制に効果ある免疫抑制剤をバルーンにコーティングする優れた技術を有していることから、カネカでは同技術を導入し、バルーンカテーテルと組み合わせることで、操作性の高いDCBを製品ラインアップに加え、インターベンション事業のさらなる拡大を目指すのが狙い。また、20年を目標にDCB製品を日本市場で製造・販売する予定としている。

■エーザイ <4523>  6,061円  -1,057 円 (-14.9%)  本日終値  東証1部 下落率トップ
 エーザイ<4523>が急落。同社が米バイオ医薬品会社バイオジェンと共同開発しているアルツハイマー病治療薬「BAN2401」の臨床試験について、21日取引終了後に「現時点(期間12カ月時点)で有効な結果を得られていない」と発表したことが売り材料となった。前日の米国株市場でバイオジェンの株価は3.3%安に売られたが、それに連動した動きとなった。もっともエーザイの下落率は最大で16%強に達しており、需給主導で売られ過ぎている感も強い。

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