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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ (2) ―本日につながる期待株は?―

萩原工業 <日足> 「株探」多機能チャートより

■萩原工業 <7856>  2,061円 (+126円、+6.5%)

 萩原工業 <7856> が大幅反発し年初来高値を更新した。18日の取引終了後、コンクリート補強繊維「バルチップ」の海外販売代理店であるEPCホールディングス(シンガポール)を買収すると発表しており、業績への貢献を期待した買いが入った。現在、「バルチップ」の販売は日本、韓国、中国(香港含む)および台湾向け販売は萩原工業が担当し、それ以外の各国向け販売はEPC社が担当しているが、鉱山掘削や各種インフラ整備用途でニーズが高まってきていることから、買収により直販ルートを拡大し、海外事業の拡大を図る方針だ。なお、買収金額は最大で2250万シンガポールドル(約19億円)。また、今後の見通しについては現在精査中としている。

■日本光電 <6849>  2,748円 (+166円、+6.4%)

 日本光電工業 <6849> が続急伸。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が18日付で同社の投資判断を「ニュートラル(中立)→オーバーウエイト(強気)」に引き上げ、目標株価を2630円→3190円に増額したことが買い材料視された。リポートでは、18年4月の診療報酬本体の改定率がプラスになれば、設備投資は持続的に回復すると指摘。また、18年1-3月に国内で上市を予定している生体情報モニターの新製品効果に加えて、国内販売体制の見直しにより、共同購入を推進する私立病院向けの対応強化が進んでいる点も好業績に寄与すると考えている。これらを踏まえ、18年3月期営業利益は会社計画を達成するとし、19年3月期、20年3月期は2ケタ成長するとみている。

■コスモスイニ <8844>  609円 (+31円、+5.4%)

 コスモスイニシア <8844> [JQ]が大幅続伸し年初来高値を更新した。18日の取引終了後、レンタルオフィス事業を手掛けるWOOC(ウォーク、東京都品川区)と資本・業務提携すると発表しており、これを好材料視した買いが入った。今回の提携は、レンタルオフィス事業やレジデンス事業などにおいてシナジーを創出することで、両社の事業の発展と企業価値の向上を図るのが狙い。具体的には、コスモスイニシアが取得した中古オフィスビルの空きフロアーをレンタルオフィスとしてウォーク社に運営委託するほか、賃貸管理不動産やレンタルオフィス向けの賃貸オフィスビルをウォーク社へ紹介する。一方、ウォーク社は、不動産売買情報、内装工事および大規模修繕工事案件などをコスモスイニシアへ紹介するという。また、コスモスイニシアは、ウォーク社の発行する新株式を引き受けることなどで、ウォーク社の発行済株式の33.0%を3段階により取得するとしており、持ち分法適用関連会社化するとしている。

■北越紀州紙 <3865>  650円 (+19円、+3.0%)

 北越紀州製紙 <3865> が続伸。18日の取引終了後、連結子会社ビーエフ&パッケージが三菱商事パッケージング(東京都中央区)と共同で、イタリア大手無菌充填システムサプライヤーのIPI社(ペルージャ州)と飲料用紙容器および無菌充填システムの独占的販売契約を締結したと発表しており、業績への貢献を期待した買いが入った。IPI社は原紙ロール供給型の無菌充填機と飲料用紙容器の製造・販売で35年以上の実績がある世界有数のサプライヤーで欧州、アフリカ、東アジアなど世界40ヵ国以上で展開。その飲料用紙容器の最大の特徴は、天面中央に大きなキャップを装着した利便性を備えた長期保存可能なアセプティック包装容器であることから、北越紀州ではIPI社との提携を通じて、再生可能な木材繊維を使用した環境負荷が小さくロングライフな紙容器の普及を図るとしている。

■東映 <9605>  12,000円 (+320円、+2.7%)

 東映 <9605> が反発。同社は19日、VAIO(長野県安曇野市)およびクラフター(東京都港区)と、VR(仮想現実)を映画館で鑑賞できる「VR映画事業」を共同で開始することで合意したことを明らかにした。同事業は来年3月から試験営業を開始し、成果をみながら恒常的な興行を目指す計画。また、同事業は3社だけでなく今後、コンテンツ制作者や公開劇場を広く募るとしている。

■ダイヘン <6622>  1,020円 (+22円、+2.2%)

 ダイヘン <6622> が続伸。大和証券が18日付で投資判断を新規「2」、目標株価1200円でカバレッジを開始しており、これを好材料視した買いが入ったようだ。同社は、アーク溶接ロボット(世界トップ)、アーク溶接機(国内トップ)、高周波電源システム(世界3位)など高シェア製品を多数有するが、同証券では安定収益源の電力機器事業と、業績変動が激しいが市場拡大が見込まれる溶接メカトロ・半導体関連機器事業がバランスをとれていると評価。18年3月期は、売上高1470億円(前期比9%増)、営業利益110億円(同26%増)と予想し、会社計画を上回る着地を見込む。また、19年3月期は営業利益を131億円(同19%増)、20年3月期は同148億円(同13%増)と予想し、2ケタ増益を維持しながら過去最高益更新基調が続くと見込んでいる。

■ハピネット <7552>  2,077円 (+32円、+1.6%)

 ハピネット <7552> が続伸。18日、同社が18年3月期の連結最終利益を従来予想の25億円→32億円に28.0%上方修正。増益率が22.5%増→56.9%増に拡大する見通しとなったことが買い材料視された。次世代基幹システム開発を巡るSRAとの裁判の控訴審判決に伴い、特別利益が発生したことが上振れの要因。

■SHIFT <3697>  2,851円 (+41円、+1.5%)

 ソフトウエアのテスト事業を主力とするSHIFT <3697> [東証M]が3日ぶりに反発。18日、将来を見据えた業務・システムの変革に着手すると発表しており、業績への貢献に期待する買いが向かった。IT人材の不足が深刻化するなか、従来の業務効率化ノウハウに加え、AI(人工知能)やRPA(ロボットによる業務自動化)など先端技術を取り入れた新たな変革活動を推進する。自社の企業規模拡大に伴い肥大する間接的な時間や労力の削減と、さらなる業務の効率化を目指す。

■レーザーテック <6920>  2,867円 (+33円、+1.2%)

 レーザーテック <6920> が4日続伸。同社株はファンド系資金とみられる継続的な実需買いに13週移動平均線を下支えとする一貫した上昇波を形成、11月27日に3180円の高値に買われた後、いったん調整局面を迎えたが、ここにきて改めて買い直された。旺盛な半導体需要を背景に売り上げの伸びが顕著で、18年3月期は前期比2割増の210億円を見込む。研究開発部門への資金投下に非常に積極的で、利益面では前期比強含み横ばい見通しにあるが、19年3月期以降は研究開発負担の一巡から利益成長トレンドへの復帰が有力視される。レーザー技術は量子コンピューターに極めて関係の深い分野ということもあって、将来的には同分野での活躍期待もある。

■リログループ <8876>  2,983円 (+29円、+1.0%)

 リログループ <8876> が続伸。SMBC日興証券は18日、同社株のレーティング「1」を継続するとともに、目標株価を2600円から4000円に引き上げた。日本の人手不足を解決できる数少ない企業である点を指摘しているほか、19年3月期以降の業績予想の上方修正も行っている。今期に入って福利厚生事業での成長加速が確認されるなど同社を取り巻く環境は良好であることを指摘。18年3月期の連結営業利益は前期比21%増の160億円(会社予想155億円)を予想、20年3月期の同利益は232億円を見込んでいる。

■日本ハウス <1873>  745円 (+7円、+1.0%)

 日本ハウスホールディングス <1873> が続伸。18日に配当修正を発表。18年10月期の年間配当を従来計画の20円→25円(前期は20円)に増額修正したことが買い材料視された。従来計画の普通配当20円に、創業50周年記念配当5円を上積みする。配当利回りは3.39%に上昇、株主還元の拡充を好感する買いが向かった。

※19日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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