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【特集】ユニリタ Research Memo(9):ビッグデータや働き方改革の関連分野に高い伸び

ユニリタ <日足> 「株探」多機能チャートより

■ユニリタ<3800>の業界環境

IDC Japan(株) の調査によれば、2016年の国内ソフトウェア市場は約2兆6,957億円(前年比2.2%増)となった。ビッグデータに対する取り組みが本格化し、データ管理ソフトウェアとアナリティクスソフトウェア市場の高成長が市場をけん引している。また、アプリケーション市場では企業の働き方改革に関連する分野が伸びている。一方、同社のコア領域である「システム管理ソフトウェア」市場も約3,279 億円(前年比4.6%増)と好調であった。仮想化やクラウド化によるITシステムの複雑化に対応するために、ITリソースやパフォーマンスの監視、ログ分析など新たなシステム稼動監視ソフトウェアを導入する企業が増えているようだ。

主要なプレイヤーは、国内メーカー系ベンダー(日立製作所<6501>や富士通<6702>、NEC<6701>など) を中心として、外資系のIBM、HPなどが上位を占めている。ただし、メインフレームに限定すれば同社が高いシェアを占めており、残存者利益を享受する状況が続いている。また、上場会社の中で、同社のようにITシステム運用とデータ活用に特化したソフトベンダー(自社パッケージソフトウェアメーカー)は存在しない。

一方、ユーザー側に目を向ければ、最近のIT投資は事業拡大に直結するものに傾斜配分される傾向にあり、ビッグデータ活用、人工知能(AI)、IoT等のデジタル・テクノロジーを企業内に取り込み、顧客視点からビジネスモデルを構築することにより新たな価値を生み出す動きに注目が集まっている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)

《TN》

 提供:フィスコ

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