【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):WDB、森永、東芝
WDB <日足> 「株探」多機能チャートより
WDBホールディングス<2475>が急反発。岩井コスモ証券が5日付で投資判断「A」を継続しつつ、目標株価を1800円から3800円へ引き上げたことが好材料視された。上期業績は、旺盛な人材需要を背景に理学系研究職派遣や工学系技術職派遣が堅調に推移し会社計画を上回る営業利益20億9000万円(前年同期比28.2%増)となったが、主力の人材サービスは求める人材の高度化や積極的な研究開発意欲などを背景に需要が旺盛で、18年3月期通期営業利益は37億4900万円(前期比9.9%増)と最高益更新を予想。研究専門職に特化した人材派遣に加えて、国内外におけるCRO事業の成長力や新規事業への取り組み、M&Aなどで21年3月期には売上高1000億円(17年3月期326億9400万円)を目指すとしており、積極的な成長戦略も評価しているようだ。
■日特建設 <1929> 736円 +52 円 (+7.6%) 本日終値 東証1部 上昇率4位
日特建設<1929>が急伸。特殊土木大手で、高い技術力を背景に地盤改良や法面などで高水準の重要を取り込んでいる。国土強靭化の国策に乗る銘柄として注目されていたが、安倍政権は建設国債の発行で財源を確保し、今年度の補正予算案の追加歳出を2兆円台後半にする方向で調整していることが伝わっており、同社にとっては追い風環境とみられている。同社の筆頭株主は麻生グループのエーエヌホールディングスで現在約4割の株式を保有。11月中旬から急騰相場を演じた麻生フオームクリート<1730>の連想も働いている。
■テーオーシー <8841> 971円 +51 円 (+5.5%) 本日終値
5日、テーオーシー <8841> が発行済み株式数(自社株を除く)の16.38%にあたる2000万株(金額で184億円)を上限に、6日朝の東証の自己株式立会外買付取引「ToSTNeT-3」で自社株買い(買い付け価格は5日終値の920円)を実施すると発表したことが買い材料視された。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。同社株主のエフィッシモやみずほ銀行などが保有株の売却する意向を示したことに対応する。
■SHIFT <3697> 2,700円 +114 円 (+4.4%) 本日終値
SHIFT<3697>が大幅続伸。この日、ITシステム開発を行う企業向けに、トラブルプロジェクトの早期解決に向けたテスト支援サ―ビス、「SHIFTファイヤーレスキュー」の提供を開始したと発表しており、これを好感した買いが入った。同サービスは、これまで同社が収束したトラブルプロジェクトの解決ノウハウをもとに、顧客のトラブル状況に応じた4つのサービスを組み合わせてカスタマイズするテスト支援サービス。各業界別に経験が豊富な専門家を中心に編成した「SHIFT ファイヤーレスキュー専門チーム」が対応するが、特に本サービスのニーズが高い、金融・流通業界に特化した専門家を多く配置しており、今後は製造・ERPなどの各業界別のチームも強化し、さまざまな業界の企業に対する課題解決に向けたテストを支援するとしている。
■森永製菓 <2201> 5,870円 +220 円 (+3.9%) 本日終値
森永製菓<2201>は大幅続伸。岩井コスモ証券は5日、同社株の投資判断を新規「B+」でカバレッジを開始した。目標株価は6200円とした。国内では、高齢化社会への情報が多く、食品各社も差別化の目的で、健康を意識した製品を投入しているが、この分野で先行する同社はinゼリーやカカオを多く含むハイカカオチョコなどの圧倒的な製品を持ち、ブームに乗って売り上げや利益が増加している。同証券では、18年3月の連結営業利益は会社予想193億円に対し200億円(前期比14%増)への増額修正を予想。健康関連と海外ビジネスの強化で来期も増収増益を見込んでいる。
■インベスターズクラウド <1435> 6,690円 +230 円 (+3.6%) 本日終値
インベスターズクラウド<1435>が大幅続伸。5日の取引終了後、不動産投資型クラウドファンディング「TATERU FUNDING」の累計応募総額が20億円を突破したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。「TATERU FUNDING」は、アプリでも簡単に出資申し込みが可能な1口1万円からできる不動産投資型クラウドファンディング。12月4日に募集を終了し、当選者を決定した第11号の大阪府東大阪市TATERU APファンドでは、30~40代の応募者が約64%を占め、「TATERU」の顧客となり得る層からの応募が多数あったとしている。また、従来の「インカム型」ファンドのほか、物件の売却で得た売却益(キャピタルゲイン)を配当する新商品「キャピタル重視型」ファンドの取り扱いを開始することも決定しているという。
■サトーホールディングス <6287> 3,295円 +105 円 (+3.3%) 本日終値
サトーホールディングス<6287>が続伸。同社は5日、JDAソフトウェアグループ(本社:米国アリゾナ州)と戦略的なパートナーシップを結んだことを明らかにした。JDAソフトウェアグループは、サプライチェーンや製造計画、小売計画、ストアオペレーション、およびコラボレーティブカテゴリマネジメントソリューションの大手プロバイダー。今回の提携は、国内プリンターメーカーとして初となるJDA公式ハードウエアパートナーおよび相互の販売協力を含むほか、JDAの倉庫管理システムや倉庫労務管理ソリューションをサトーのウェアラブル型倉庫内物流ナビソリューション「ヴィジュアル ウェアハウス」と組み合わせたパッケージソリューションを提供する。なお、両社はパッケージソリューションを19年3月までに、食品・飲料業界の大手メーカー5社への導出を目指すとしている。
■エービーシー・マート <2670> 6,260円 +160 円 (+2.6%) 本日終値
エービーシー・マート<2670>が続伸。5日の取引終了後に発表した11月度概況で、既存店売上高が前年同月比8.4%増と6カ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。北日本の降雪による冬物需要の高まりと、今期より取り組んだ「ブラックフライデーセール」の反響が大きく貢献し、今期に入って前年同月比で最高の伸びとなった。商品別ではスポーツシューズのほか、レザーシューズの販売が好調だった。なお、全店売上高は同8.3%増だった。
■ヘリオス <4593> 1,530円 +38 円 (+2.6%) 本日終値
ヘリオス<4593>が反発。この日、横浜市立大学学術院医学群臓器再生医学谷口英樹教授、武部貴則准教授らと共同研究を進めているiPS細胞からヒトのミニ肝臓を超大量製造する手法に関する研究成果が、科学誌「Cell Reports(セル・リポーツ)」に掲載されたと発表しており、これを好感した買いが入った。ヒトのiPS細胞から肝臓の機能を持った小さな組織「ミニ肝臓」を大量に作れる手法で、従来の100倍以上となる約2万個のミニ肝臓を1枚の容器の中で作製できるという。
■東芝 <6502> 287円 +7 円 (+2.5%) 本日終値
東芝<6502>が高い。11月中旬以降200円台後半でもみ合いを続けてきたが、足もとは売りをこなし浮上の兆しをみせている。5日取引終了後に第三者割当増資の払い込み完了を発表、約6000億円の資本増強を果たしたことで、債務超過が解消した。18年3月末時点で2期連続の債務超過となった場合の上場廃止のケースも考えられていただけに、これを回避できる格好となったことから買い安心感が台頭した。
株探ニュース