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【注目】話題株ピックアップ【昼刊】:アンジェス、任天堂、郵船

アンジェス <日足> 「株探」多機能チャートより
■アンジェス <4563>  646円  +100 円 (+18.3%) ストップ高買い気配   11:30現在
 アンジェス<4563>はカイ気配のまま水準を切り上げる展開。同社は大阪大学発のバイオベンチャーで遺伝子医薬品の開発を手掛けている。24日、開発を進めてきた重症虚血肢を対象としたHGF遺伝子治療薬について、大阪大学医学部附属病院の主導により実施された医師主導型臨床研究において申請が可能となる結果を得ることができたことを受け、準備が整い次第、厚生労働省に対し再生医療等製品の製造販売承認申請を行うことを発表、これを材料視する買いが集中した。

■理研計器 <7734>  2,625円  +187 円 (+7.7%)  11:30現在  東証1部 上昇率6位
 理研計器<7734>が急反発している。SMBC日興証券が24日付で、投資判断「1」を継続しつつ、目標株価を2720円から2840円へ引き上げたことが好材料視されているようだ。同証券では、上期決算で想定以上のRKI連結効果や半導体製造ライン向けの好調さが確認できたため、ハードルが高いと思われた同社の18年3月期売上高・営業利益計画の達成確度が高まったと判断。また、来期以降の販売落ち込み懸念が和らいだことなどで、今後も過去最高益更新を継続するとしており、18年3月期の営業利益予想を46億2600万円から48億円へ、19年3月期を同47億7300万円から50億円へ上方修正している。

■マネーフォワード <3994>  3,180円  +100 円 (+3.3%)  11:30現在
 マネーフォワード<3994>が3日続伸。前週末24日の取引終了後、東邦銀行<8346>の顧客向けに「通帳アプリ」を開発し、きょうから提供を開始したと発表しており、これを好材料視した買いが入っている。マネーフォワードと東邦銀は、15年10月に資本・業務提携を開始し、16年6月からはは東邦銀行の顧客向けに「マネーフォワードfor 東邦銀行」の提供を行っている。今回の「通帳アプリ」の開発は、東邦銀の顧客からの「通帳の記帳が面倒」といった声や、「アプリで簡単に取引を把握したい」といったニーズに対応し、さらなる利便性向上を目指すのが狙いとしている。

■ファンケル <4921>  3,270円  +80 円 (+2.5%)  11:30現在
 ファンケル<4921>が続伸、一時130円高の3320円まで上値を伸ばして中段もみ合いを上放れ、約3週間ぶりに年初来高値を更新した。無添加化粧品で消費者のニーズを捉えており、インバウンド関連の一角としても注目されている。「アテニアなど同社が扱うブランドの訪日外国人の購入意欲は会社側の想定以上に旺盛で、18年3月期営業利益は前期比2.7倍の60億円予想から一段と上乗せされる可能性が高まっている」(国内証券アナリスト)という。化粧品以外ではサプリメントも広告展開が奏功し業績に寄与している。

■任天堂 <7974>  47,620円  +1,010 円 (+2.2%)  11:30現在
 任天堂<7974>が群を抜く売買代金で続伸、前週末に1600円高と気を吐いたが、きょうも1000円を超える上昇で約9年ぶりの高値圏に浮上している。売買代金は午前9時50分現在で既に900億円弱に達しており異彩を放つ。全上場企業のなかで断トツであるだけでなく、2位のNEXT FUNDS日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信<1570>にも大差をつけている。「ニンテンドースイッチ」の売り上げが絶好調で、米国で実質的な年末商戦の火蓋が切って落とされるなか、ブラックフライデーにオンラインで最も売れたとの観測も出ており、改めて書き入れ時が意識されている。このほか、同社の関連会社のポケモンが販売した「ポケモン関連」のゲームソフトの世界累計出荷本数が3億本を突破するなど、収益はまさに飛ぶ鳥を落とす勢いにある。

■日本郵船 <9101>  2,574円  +37 円 (+1.5%)  11:30現在
 日本郵船<9101>、商船三井<9104>、川崎汽船<9107>など大手をはじめ海運セクターが軒並み上昇、業種別騰落率で33業種中値上がり率トップを争う展開。鉄鉱石や石炭、穀物などを運ぶばら積み船市況の総合的な値動きを表すバルチック海運指数が前週末24日時点で6日続伸、13ポイント高の1458と11月10日以来の水準を回復しており、足もとの市況改善が買いの思惑につながっている。海運株は11月に入り調整色をみせていたが、ここにきて売り物がこなれ出遅れ物色に火がついた。

■三菱UFJ <8306>  765.9円  +3.5 円 (+0.5%)  11:30現在
 三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>などメガバンクや第一生命ホールディングス<8750>など大手生保が堅調な値動き。日経平均株価がマイナス転換する中も頑強な値動きをみせている。米長期金利の上昇が両銘柄には追い風材料となっている。前週末時点で米10年債利回りは反発して2.34%台まで上昇、超長期金利の30年債利回りも2.76%台まで上昇しており、米国事業における運用環境の改善が買いの手掛かりとなっている。三菱UFJはPBR0.6倍台で配当利回りが2.3%台と高く、中期スタンスの個人投資家の買いなども観測されているもよう。また第一生命HDもPBRは0.7倍台に過ぎない。

■前田建設工業 <1824>  1,649円  +6 円 (+0.4%)  11:30現在
 前田建設工業<1824>が3日ぶりに反発し年初来高値を更新している。東海東京調査センターが24日付で、投資判断「アウトパフォーム」を継続しつつ、目標株価を1550円から2100円へ引き上げたことが好材料視されているようだ。同センターでは、採算重視の営業活動により手持工事の採算改善が見られることや、国内土木で設計変更による利益の積み上がりが見られることから、高水準の受注を維持しつつ、高水準の完工利益率の維持により利益拡大が続くと予想。18年3月期の営業利益を会社計画の270億円に対して、前期比58%増の364億円を見込んでいるほか、19年3月期も同14%増の414億円と見込む。また、愛知県内の有料道路のインフラ運営権受託など、非建設事業への積極的な取り組みにも注目しているという。

■トーセイ <8923>  1,062円  -46 円 (-4.2%)  11:30現在  東証1部 下落率9位
 トーセイ<8923>が続落。前週末24日の取引終了後、17年11月期の連結業績予想について、売上高を692億6800万円から577億6700万円(前期比16.0%増)へ、営業利益を100億800万円から97億8400万円(同5.4%増)へ下方修正したことが嫌気されている。不動産流動化事業で、一部の販売予定物件の販売時期を来期以降に見直したことが要因という。ただ、今期に販売した物件の利益率が当初予想を上回ったことに加えて、販管費や金融費用が想定を下回ったことが寄与し、純利益は59億2600万円から60億2400万円(同8.6%増)へ上方修正している。

■オリンパス <7733>  4,495円  -55 円 (-1.2%)  11:30現在
 オリンパス<7733>が7日ぶりに反落。24日の取引終了後、株式売り出しを発表しており、需給悪化を懸念した売りが優勢となった。ただ、併せて自社株買いも発表しており、下げは限定的となっている。三井住友フィナンシャルグループ<8316>傘下の三井住友銀行など5社が合計994万800株を売り出す。同時にオーバーアロットメントによる上限149万1100株の売り出しを実施する。売出価格は12月4日から7日のいずれかの日に決定する。また、自社株買いは149万1100株(発行済み株式数の0.44%)、70億円を上限としており、取得期間は、売り出しの受渡日の翌日から18年1月31日まで。

■ニッパツ <5991>  1,241円  -9 円 (-0.7%)  11:30現在
 ニッパツ<5991>は小動き。前週末24日の取引終了後、長野県上伊那郡宮田村に半導体製造装置部品の新工場を建設すると発表したが、市場の反応は限定的のようだ。新工場は、投資額は84億円の見込みで、今後の状況により、40億~50億円程度の追加投資も検討する予定。来月に着工し、19年4月の稼働を予定している。現在、同社では伊勢原工場で半導体製造装置用部品を製造しているが、スマートフォンやサーバー、自動車の電装化、さらにIoT(モノのインターネット)を駆使したAI向けに半導体の需要が増加しており、半導体メーカーから製造装置に使う部品の受注が増えていることから、生産能力を増強させる。なお、新工場の稼働により、生産能力は倍増する見通しだ。

■ケアサービス <2425>  1,042円  +150 円 (+16.8%) ストップ高買い気配   11:30現在
 ケアサービス <2425> [JQG]が買い気配。24日、高齢化が進む中国で介護施設の経営、コンサルティングを展開する合弁会社を設立すると発表しており、これを好感する買いが向かった。介護サービスを展開する中国の上海金盛隆養老服務有限公司、コンサルティング事業を手掛けるリブラと業務提携し、合弁会社を設立する。同社の出資比率は30%で持分法適用会社となる。合弁会社では、運営からスタッフ育成、経営管理にいたるまでの養老院経営モデルを作り上げ、広く普及させることにより、長期的に中国介護でトップブランドの構築を目指す。まずは3年後に売上高50億円、担当施設のベッド数1万を目標に掲げた。

■マーケットE <3135>  1,243円  +300 円 (+31.8%) ストップ高   11:30現在
 ネット型リユース業を展開するマーケットエンタープライズ <3135> [東証M]が24日まで3日連続でストップ高に買われ、本日から値幅制限が2倍の300円となったにもかかわらず、ストップ高に張り付いている。20日、ヤフー <4689> が運営する「ヤフオク!」が開始した「カウマエニーク」で、ヤフーおよびブックオフコーポレーション <3313> と出張買い取りで連携したと発表したことが引き続き材料視された。カウマエニークは、「買う前に(売りに)行く」をコンセプトとし、家電と洋服と本など異なるカテゴリーの商品もまとめて買い取りを依頼できるサービス。買取方法は店頭買取、宅配買取、出張買取の3種類があり、同社は「自宅で買い取り査定ができる出張買い取り」、ブックオフは「店舗への店頭買い取り」、「宅配買い取り(自宅集荷・運送会社への持ち込み)」で連携するという。

■窪田製薬HD <4596>  629円  +98 円 (+18.5%)  11:30現在
 窪田製薬ホールディングス<4596>が高い。同社は27日、子会社のアキュセラ・インク(米国)が実施中である、増殖糖尿病網膜症の治療における「エミクススタト塩酸塩」の効果を評価するための臨床第2相試験において、最終被験者の最後の来院(LPLV)を完了したと発表した。これを受け、この日の株価には買いが先行している。

■NF回路 <6864>  2,930円  +442 円 (+17.8%)  11:30現在
 エヌエフ回路設計ブロック<6864>、フィックスターズ<3687>が大幅高に買われたほか、YKT<2693>はストップ高で朝から値がつかない状態。ユビキタス<3858>、日本ラッド<4736>、ブレインパッド<3655>なども買い優勢の展開となるなど量子コンピューター関連株に大口の投資マネーが流入している。これまでのコンピューターの基本コンセプトである「01」の世界から離れ、量子力学的な重ね合わせによる物理現象を活用して並列コンピューティングを実現させるという量子コンピューターは、スーパーコンピューターですら数千年も要する演算をわずか数分から数時間で完結する1億倍の演算能力を持つともいわれ、世界の大手企業が同分野の研究開発に注力姿勢をみせている。米国では既にグーグルやロッキード・マーチン、NASAで活用されており、日本でも官民を挙げてこれを猛追する構えにある。直近ではNTT<9432>などが、同社が強みとする光ファイバー技術を駆使して量子コンピューターの試作機を開発し無償公開すると発表したことが、株式市場でもマーケット関係者の耳目を驚かせた。また、スーパーコンピューター「京」で知られる富士通<6702>の存在も注目されている。技術大国日本の量子コンピューター分野における次の一手に熱い視線が向かうなか、関連銘柄の上値期待が改めて膨らんでいる。

●ストップ高銘柄
 フジタコーポレーション <3370>  1,341円  +300 円 (+28.8%) ストップ高   11:30現在
 ニッセイ <6271>  1,544円  +300 円 (+24.1%) ストップ高   11:30現在
 東洋ドライルーブ <4976>  4,480円  +700 円 (+18.5%) ストップ高   11:30現在
 アジアパイル <5288>  761円  +100 円 (+15.1%) ストップ高   11:30現在
 など、8銘柄

●ストップ安銘柄
 なし

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