【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):石原産、三井金、Vテク
石原産 <日足> 「株探」多機能チャートより
石原産業<4028>は大幅高。10日取引終了後、18年3月期の連結業績予想の増額修正を発表したことが好感された。売上高を1050億円から1070億円(前期比5.3%増)へ、営業利益を47億円から92億円(同9.3%増)へ、最終利益を24億円から65億円(同26.8%増)へ修正した。無機化学事業は、酸化チタンの販売量が増え増収となったほか、コスト削減による効果も利益を押し上げた。有機化学事業は農薬のアジア、北米向け販売が底堅く推移した。
■メイコー <6787> 2,443円 +415 円 (+20.5%) 本日終値
メイコー<6787>が急騰。前週末10日の取引終了後、18年3月期の連結業績予想について、売上高を1030億円から1060億円(前期比10.5%増)へ、営業利益を62億円から76億円(同31.3%増)へ、純利益を36億円から45億円(同2.5倍)へ上方修正したことが好感された。足もとで車載向けやスマートフォン向け、その他の基板のそれぞれが好調に推移しており、下期も引き続き好調に推移すると見込まれていることが要因としている。なお、同時に発表した第2四半期累計(4~9月)決算は、売上高532億1200万円(前年同期比16.3%増)、営業利益38億6400万円(同45.1%増)、純利益21億4000万円(前年同期3億8300万円の赤字)だった。同時に、北陸電気工業<6989>と、電子機器の受託生産に関するモジュール実装事業を中心に包括的業務提携を実施すると発表しており、これも好材料視されたようだ。メイコーの電子回路基板事業と、北陸電気工業のセンサ・抵抗器事業など関連会社を含む両社の経営基盤を有効に活用し、両社が協力して事業を展開するとしている。
■ASB機械 <6284> 6,230円 +970 円 (+18.4%) 本日終値 東証1部 上昇率2位
日精エー・エス・ビー機械<6284>が5日ぶり急反騰、上場来高値を大幅更新した。同社は海外向け中心にペットボトル成形機を生産、インドに生産拠点を置いているのが特長で、米国や欧州のほか新興国などで旺盛な需要を確保し業績を伸ばしている。10日取引終了後に発表した18年9月期の連結業績予想は売上高が323億円(前期比10.3%増)、営業利益は68億円(同11.4%増)と2ケタ増収増益見通し。なお、17年9月期の営業利益は61億400万円(前の期比34.9%増)と大幅増益を達成しており、発射台の高さにかかわらず、今期も2ケタ増益見通しにあることから買い人気が再燃した。
■物語コーポレーション <3097> 9,730円 +1,500 円 (+18.2%) ストップ高 本日終値 東証1部 上昇率3位
10日、物語コーポレーション <3097> が決算を発表。18年6月期第1四半期(7-9月)の連結経常利益が前年同期比88.4%増の11億円に拡大して着地したことが買い材料視された。四半期ベースで3四半期連続の最高益更新となった。「焼肉きんぐ」「丸源ラーメン」「寿司・しゃぶしゃぶ ゆず庵」の出店拡大や既存店の好調などで、19.1%の大幅増収を達成したことが寄与。上期計画の16.3億円に対する進捗率は67.7%に達しており、業績上振れを期待する買いが向かった。
■ホソカワミクロン <6277> 8,330円 +1,250 円 (+17.7%) 本日終値 東証1部 上昇率5位
ホソカワミクロン<6277>が急騰し年初来高値、同社は電子材料向けや化学業界などに粉体製造装置が好調で業績成長路線を走っている。10日取引終了後に発表した18年9月期の連結業績予想で売上高は520億円(前期比5.0%増)、営業利益は53億円(同5.0%増)と増益を見込んでいる。17年9月期の売上高は495億1900万円(前の期比10.9%増)と2ケタ増収、営業利益50億4500万円(同37.9%増)と高変化をみせたあとだけに増収増益基調の継続で買い安心感が浮上した。また、今期の年間配当は100円を計画、前期の株式併合を考慮したうえで実質配当は14%強の増配となり、これも大きく好感された。
■三井金属 <5706> 6,930円 +1,000 円 (+16.9%) ストップ高 本日終値 東証1部 上昇率7位
10日、三井金属鉱業 <5706> が18年3月期の連結経常利益を従来予想の300億円→390億円に30.0%上方修正。従来の3.4%減益予想から一転して25.6%増益見通しとなったことが買い材料視された。機能材料部門で極薄銅箔や液晶向け薄膜材料などの販売が想定より伸びることが寄与。亜鉛や鉛といった金属価格の上昇で在庫評価益が好転することも利益を押し上げる。同時に発表した18年3月期上期(4-9月)の同利益は前年同期比96.6%増の175億円に拡大し、従来予想の150億円を上回って着地した。
■ブロードリーフ <3673> 1,058円 +150 円 (+16.5%) ストップ高 本日終値 東証1部 上昇率8位
ブロードリーフ<3673>が大幅高で、年初来高値を更新した。同社は10日取引終了後に、17年12月期第3四半期累計(1~9月)の連結決算を発表。営業利益は18億1900万円(前年同期比5.1%増)となり、通期計画21億円に対する進捗率は86.6%に達した。売上収益は124億8700万円(同4.7%増)で着地。自動車整備業向けシステムなどで競合関係にあったタジマを8月に子会社化した効果で、システム販売やシステムサポート、ネットワークサービスがともに増収となった。なお、通期業績予想は従来計画を据え置いている。
■ラウンドワン <4680> 1,693円 +206 円 (+13.9%) 本日終値 東証1部 上昇率10位
ラウンドワン<4680>が急騰し約9年9カ月ぶりの高値水準。前週末10日の取引終了後、18年3月期の連結業績予想について、売上高を922億円から938億9100万円(前期比7.0%増)へ、営業利益を71億7000万円から81億500万円(同21.3%増)へ、純利益を36億円から42億7600万円(同56.3%増)へ上方修正したことが好感された。上期は「大人1名に対して小学生以下1名無料キャンペーン」の継続的実施や、最新ゲーム機種や最新アイテムの導入などを積極的に展開。これを受けて既存店売上高が好調に推移し、業績が計画を上回って着地したことから、これを上乗せしたという。なお、第2四半期累計(4~9月)決算は、売上高462億4100万円(前年同期比8.4%増)、営業利益42億6900万円(同58.4%増)、純利益24億5600万円(同2.5倍)だった。また、同時に発表した10月の売上状況(速報)は、既存店売上高が前年同月比8.7%増と5カ月連続で前年実績を上回った。天候不順が続いたことなどからインドアレジャーである同社施設の来場者が増加。また、アミューズメントで実施した「メダルも小学生無料キャンペーン」に一定の効果が出ているほか、クレーンゲームなどの景品機も好調に推移した。
■WDBホールディングス <2475> 3,045円 +336 円 (+12.4%) 本日終値
WDBホールディングス <2475> が続急騰し、上場来高値を更新した。10日に発表した18年3月期上期(4-9月)の連結経常利益が前年同期比29.9%増の21.2億円に伸び、従来予想の17.4億円を上回って着地したことが買い材料視された。人手不足の長期化を背景に、主力とする理学系研究職派遣や工学系技術職派遣の好調が継続し、16.1%の大幅増収を達成したことが寄与。なお、直近3ヵ月の実績である7-9月期(2Q)の同利益は前年同期比32.5%増の11億円に拡大、四半期ベースの過去最高益を7四半期連続で更新した。
■ブイ・テクノロジー <7717> 21,450円 +2,240 円 (+11.7%) 本日終値
ブイ・テクノロジー<7717>が急騰、中段もみ合いを一気に上放れてきた。米アップル社のiPhone最高位機種に有機ELディスプレーが採用され、中国スマートフォンメーカーを含め、有機EL市場の拡大が加速するとの思惑が高まっている。そのなか同社は有機ELの蒸着プロセスで使われるファイン・ハイブリッド・マスク(FHM)を手掛けており、成長期待が高い。このほかテスターやステッパーなどが牽引し、足もとの業績も絶好調に推移している。10日取引終了後に発表した18年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算は売上高が232億4400万円(前年同期比23.6%増)、営業利益は35億4800万円(同45.5%増)、最終利益は20億5300万円(同88.8%増)と急拡大した。これをポジティブ視する買いが集中する格好となった。
株探ニュース