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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ (2) ―本日につながる期待株は?―

郵船 <日足> 「株探」多機能チャートより

■日本郵船 <9101>  214円 (+6円、+2.9%)

 日本郵船 <9101> 、商船三井 <9104> 、川崎汽船 <9107> など大手をはじめ海運株が軒並み買われ、業種別値上がりトップとなった。ここ海運市況が回復色をみせており、鉄鉱石や石炭、穀物などを運ぶばら積み船市況の総合的な値動きを表すバルチック海運指数は16日時点で38ポイント高の1207と13連騰、4月20日以来約4ヵ月ぶりに1200台を回復しており、これを好感する形で海運セクターに買いが集まった。

■アエリア <3758>  2,654円 (+74円、+2.9%)

 アエリア <3758> [JQ]が続伸。スマートフォン向けゲーム「A3!」の好調を牽引役とした足もとの業績好調が注目されているが、17日は、16日の取引終了後に子会社ファーストペンギンが提供する東南アジア特化型就職支援サービス「CoCoCarat(ココカラット)」のパートナーエージェント(人材紹介会社)が計17社となったと発表しており、これを好材料視した買いが入った。「CoCoCarat」は、東南アジアに特化した就職支援サービスで、日本にいながらでは難しい現地の紹介会社への求職者登録を代行して、現地求人の紹介を行っている。今回、パートナーエージェントが計17社となったことで、タイ、ベトナム、シンガポール、フィリピン、マレーシア、ミャンマー、インドネシアの7ヵ国への就職サポートを提供できる体制となったとしており、業績への貢献が期待されている。なお、今後はカンボジアのパートナーエージェントとの提携をはじめ、既存7ヵ国においても新規エージェントとの提携を予定しているという。

■ビジョン <9416>  2,494円 (+67円、+2.8%)

 ビジョン <9416> が3日続伸。16日、同社が発行済み株式数(自社株を除く)の1.3%にあたる21万7000株(金額で5億円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は8月17日から18年8月16日まで。

■DOWA <5714>  826円 (+20円、+2.5%)

 非鉄株が高い。DOWAホールディングス <5714> や住友金属鉱山 <5713> 、三菱マテリアル <5711> などが値を上げた。銅や亜鉛、アルミなどの価格が上昇していることが材料視された。銅価格は、ロンドン金属取引所(LME)の3ヵ月先物で16日、1トン当たり6532ドル前後と高値水準に買われた。世界経済の回復で銅など非鉄価格は上昇基調にあり、これを受け非鉄株にも見直し買いが流入した。

■スクエニHD <9684>  3,910円 (+90円、+2.4%)

 スクウェア・エニックス・ホールディングス <9684> が続伸し、6月22日につけた年初来高値3930円に接近。グループのスクウェア・エニックスは17日、スマートフォン向けゲーム「めしクエ」の世界同時配信を開始したことを明らかにした。「めしクエ」は、プレイヤーがお店の料理人となり、タップとドラッグの簡単操作で調理し、顧客の注文をいかに正確かつスピーディーに対応できるかを他のプレイヤーと競い合うゲーム。なお、サービス開始に伴い、店舗コラボレーション第1弾として、今月31日から日本マクドナルドホールディングス <2702> とのコラボを期間限定で実施するとしている。

■エボラブルA <6191>  2,668円 (+59円、+2.3%)

 エボラブルアジア <6191> が続伸。日本政府観光局が16日に発表した7月の訪日外客数は前年同月比16.8%増の268万1500人と単月として過去最高を記録、安倍政権の肝いりで進める訪日旅行プロモーションが効果を上げており、関連企業にとって収益環境の追い風は強い。そのなか同社はネット販売に特化した旅行会社で航空券予約サイト「空旅」などを展開するほか、民泊事業にも積極展開しておりインバウンド関連特需が同社の収益を下支えしている。

■コナミHD <9766>  5,900円 (+130円、+2.3%)

 コナミホールディングス <9766> が3日続伸。SMBC日興証券が16日付で投資評価「1」を継続しつつ、目標株価を5100円から6100円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。フィットネスジム運営の健康サービス事業の収益が同証券予想を下回るペースで推移していることや、アミューズメント事業において、遊技機に対する規制強化の影響によるパチスロ機需要減少リスクを織り込んだことなどから、同証券による18年3月期および19年3月期業績予想を下方修正したが、モバイルをけん引役とする業績拡大基調が続いているとの見方には変更ないと指摘。「実況パワフルプロ野球」「プロ野球スピリッツA」など、既存タイトルが想定以上に好調に推移していることに加えて、中国における同社のIPを使用した「魂斗羅(コントラ)」(運営テンセント社)が想定外の大ヒットとなり、第2四半期以降のレベニュー配分による収益貢献が見込めるとしている。

■アズビル <6845>  4,440円 (+75円、+1.7%)

 アズビル <6845> が反発。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は16日、同社株の目標株価を4700円から5000円に引き上げた。レーティングは「オーバーウエイト」を継続した。ビルの空調や照明設備を制御するビルディングオートメーション(BA)事業の業績が伸長していることに加え、工場の機械やセンサーを制御するアドバンスオートメーション(AA)事業の業績が回復していることを引き続き評価している。18年3月期の連結営業利益は従来予想226億円を237億円(会社予想220億円)へ引き上げており、今期以降の中期的な過去最高益更新を予想している。

■タツタ電線 <5809>  720円 (+10円、+1.4%)

 タツタ電線 <5809> が3日続伸。岩井コスモ証券は16日、同社株の投資判断を新規「B+」でカバレッジ開始した。目標株価は790円としている。総合電線メーカーで電磁波シールドフィルムをはじめとする導電機能性材料など電子材料事業を収益の柱としている。スマートフォンの新機種投入が秋に予定されるなか、電磁波シールドフィルムの需要が前年に比べ前倒しで発生。同証券では、18年3月期の連結営業利益は前期比5%増の45億円と会社予想の44億円に対して増額修正を予想。19年3月期の同利益は48億円を見込んでいる。

※17日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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