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【特集】アクセル Research Memo(3):自主規制導入に伴う遊技機器市場の縮小で2017年3月期は減収減益に

アクセル <日足> 「株探」多機能チャートより

■業績動向

1. 2017年3月期の業績概要
アクセル<6730>の2017年3月期の業績は、売上高が前期比10.8%減の8,012百万円、営業利益が同41.9%減の141百万円、経常利益が同26.2%減の162百万円、当期純利益が同18.4%減の92百万円となり、売上高で2期連続減収、営業利益で4期連続の減益決算となった。遊技機器市場において2015年後半に実施された業界団体による自主規制※の影響により、パチンコ、パチスロ合わせて2017年3月期の年間販売台数が前期比2割減の236万台となり、同社のグラフィックスLSIの販売数量も同2割減の87万個と大きく落ち込んだことが主因だ。

※遊技機器市場における「のめり込み防止」を目的として、パチンコ業界では2015年11月にMAXタイプ規制(大当たり確率の上限引き下げ)、12月に盤面の釘調整に関する取り締まり強化(一般入賞口への入賞確率の基準設定)を実施。パチスロ業界では2015年12月に出玉管理をメイン基板制御(新基準)に統一するなどで、射幸性を抑えている。


また、期初会社計画比で見ても遊技機器台数が想定の250万台から236万台と減少したことから、グラフィックスLSIの販売数量が計画を下回り、売上高、営業利益の下振れ要因となった。なお、同社の市場シェアが前期の51%から45%に低下したが、これはパチンコ市場において根強い人気を誇る「海物語」シリーズを持つ三洋物産のシェアが拡大し、同社主要顧客のシェアが相対的に低下したことが影響したと見られる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

《SF》

 提供:フィスコ

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